
リアショック「Deluxe」を全面刷新、ブランドカラー「Electric Red」を拡大展開|RockShox

Bicycle Club編集部
- 2025年04月10日
RockShox(ロックショックス)は、4月10日、同社の主力インラインリアショック「Deluxe」シリーズの大幅なアップデートと、ブランドの象徴的なカラーである「Electric Red」の展開拡大という、二つの重要な発表を行った。新型Deluxeは、内部ダンパー構造の見直し、調整機能の拡充、そしてボトムアウト制御の改良により、軽量性を維持しながらも、より精密なコントロール性能とアグレッシブなライディングへの対応力を向上させた。同時に、長年にわたりRockShoxのレーシングスピリットを体現してきた鮮烈な「Electric Red」カラーが、同社のハイエンド「Ultimate」グレードのフォーク製品群に採用され、対応するリアショックにも同色のアクセントデカールが用意される。これにより、パフォーマンスを追求するライダーは、機能性とデザイン性をかつてないレベルで両立させることが可能となる。
新型「Deluxe」リアショック – 精密性の追求
Deluxeシリーズは、その軽量性と汎用性の高さから、多くの完成車に採用され、幅広いライダーに支持されてきたインラインリアショックである。今回のC2世代へのアップデートでは、その基本性能を底上げし、特に調整機能と過酷な状況下でのパフォーマンス向上に焦点が当てられた。
最上位モデル「Deluxe Ultimate」に搭載される新しいRCTダンパーは、その核心となる進化だ。従来モデルではコンプレッション調整が大まかな段階式、あるいはレバーによるモード切り替えのみであったのに対し、新型ではLow Speed Compression (LSC) を独立して微調整できるダイヤルが追加された。これにより、ペダリング時の不要な沈み込み(ボビング)を抑制しつつ、路面追従性を確保するといった、より緻密なセッティングが可能となる。Low Speed Rebound (LSR) の独立調整機能も引き続き搭載されており、ライダーはサスペンションの伸び側・縮み側双方の低速域の動きを完全にコントロール下に置くことができる。Open/Firm(Pedal)/Lockの3ポジションレバーは、走行状況に応じた素早いダンピング特性の切り替えを可能にする。
ダンピング回路自体も、軽量性とパフォーマンスのバランスを重視して再設計された。登りでの効率を損なうことなく、下りでの衝撃吸収能力を高めることを目指したチューニングが施されている。さらに、改良されたボトムアウトシステムは、フルストロークに近い領域での挙動を改善。従来よりもダンピングがオープンに(抵抗が少なく)感じられるフィーリングを提供しつつ、大きなドロップオフやジャンプの着地といった強い衝撃に対しては、プログレッシブに(奥で強く)衝撃を吸収し、ライダーに安心感を与える。同時に、底付き時に発生しがちな不快なノイズも低減されている。
エアスプリングには、実績のある「DebonAir+」テクノロジーをベースにしたLinear XLエアキャンを採用。これは、様々なフレームデザインやレバレッジ比に対応できるよう、幅広いチューニングオプション(ボリュームスペーサーによるプログレッシブ調整など)と調整範囲を、限られたスペースのインラインショックの筐体内に収めることを可能にしたものだ。初期動作の滑らかさと、ストローク中間域でのしっかりとしたサポート性を両立し、あらゆる状況で安定した性能を発揮する。
完成車メーカーや、異なるグレードのバイクを選択するライダーにとって重要な点として、Deluxe Ultimate、Select+、Selectの各グレード間で共通のベースチューニングが採用されていることが挙げられる。これにより、どのグレードのDeluxeが搭載されていても、RockShoxが意図する一貫した高品質なライドフィールを得ることができ、セッティングやテストの効率化にも寄与する。
RockShox Deluxe リアショック シリーズ (C2)
- カテゴリー:インライン・リアショックアブソーバー
- 対象用途:クロスカントリー、トレイル、オールマウンテン
- 主な特徴:
- 新設計コンプレッションチューン:軽量性を重視しつつ、登坂効率と下降性能の最適なバランスを追求。
- 独立調整機能 (Deluxe Ultimate – RCT Damper):Low Speed Compression (低速圧縮) と Low Speed Rebound (低速リバウンド) の個別調整が可能。Open/Firm(Pedal)/Lockの3ポジションレバー搭載。
- 改良型ボトムアウトシステム:よりオープンなフィーリングを提供しつつ、大きな衝撃時のコントロール性を向上させ、不要なノイズを排除。
- DebonAir+ Linear XL エアキャン:全てのチューニングオプションと幅広い調整域をコンパクトなユニットで実現。スムーズな作動と優れたサポート性を提供。
- グレード間での一貫性:Deluxe Ultimate (RCT), Select+ (RL/RT), Select (R) の各ダンパーで共通のベースチューンを採用し、一貫したライドフィールを提供。
アフターマーケット展開モデル
RockShox Deluxe Ultimate (RS-DLX-ULT-C2)
価格:71,600円(税込)
- ダンパー:RCT (独立LSC/LSR調整 + 3ポジションレバー)
- エアスプリング:DebonAir+ Linear XL
- 参考重量:313g* (*190×45, 1 token, Linear air can, standard/standard mounting)
完成車向けモデル
- RockShox Deluxe Select+ (RS-DLX-SELP-C2):ダンパー RL または RT
- RockShox Deluxe Select (RS-DLX-SEL-C2):ダンパー R
「Electric Red」- 伝統と情熱をバイクに
RockShoxにとって「赤」は特別な色だ。1989年の創業から間もなく登場し、BoXXerフォークをはじめとする製品を彩り、数えきれないほどのワールドカップタイトル獲得の瞬間に立ち会ってきた。それはスピード、パワー、そしてレースにかける情熱の象徴であり、ブランドのDNAそのものと言える。
今回、その象徴的な「Electric Red」が、同社の最新かつ最高のテクノロジーが投入される「Signature Series」すなわちUltimateグレードの製品群へと大々的に展開される。フロントフォークにおいては、グラベル用のRudyからダウンヒル用のBoXXerまで、各カテゴリーのUltimateモデル、さらには自動制御サスペンションシステムFlight Attendant搭載モデルに至るまで、鮮やかなElectric Redのカラーオプションが用意される。これにより、ライダーはバイクのフロントエンドに強烈な個性を与えることができる。
リアショックにおいては、フォークとのデザイン的な調和を図るため、Ultimateグレードの各モデル(SIDLuxeからVivid Coilまで)に、Electric Redカラーのロゴやアクセントを配した専用のデカールパッケージが付属する。これにより、バイク全体のカラーコーディネートに統一感を持たせ、RockShoxのトップパフォーマンスコンポーネントでシステムアップしていることを視覚的にアピールすることが可能となる。
「Electric Red」カラー展開拡大 (Signature Series)
フルカラー採用 フロントフォーク (Ultimate グレード)
- Rudy Ultimate XPLR (Gravel)
- SID Ultimate (XC)
- SID SL Ultimate (XC)
- Pike Ultimate (Trail)
- Lyrik Ultimate (All-Mountain/Enduro)
- ZEB Ultimate (Enduro/Freeride)
- BoXXer Ultimate (Downhill)
- Pike DJ (Dirt Jump)
フルカラー採用 フロントフォーク (Ultimate Flight Attendant グレード)
- SID Ultimate Flight Attendant
- SID SL Ultimate Flight Attendant
- Pike Ultimate Flight Attendant
- Lyrik Ultimate Flight Attendant
- ZEB Ultimate Flight Attendant
Electric Red デカールパッケージ付属 リアショック (Ultimate グレード)
- SIDLuxe Ultimate
- Deluxe Ultimate
- Super Deluxe Ultimate
- Vivid Ultimate
- Vivid Coil Ultimate
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