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パリ〜ルーベ2連覇記念、「エアロード CFR テンソルエディション」が限定発売|CANYON

キャニオンバイシクルズ・ジャパンは、世界で最も過酷な石畳レースとして知られる「パリ〜ルーベ」において、同社の象徴的レースバイク「エアロード CFR」が達成した2年連続ワンツーフィニッシュという歴史的快挙を記念し、特別なアートワークを施した限定モデル「エアロード CFR テンソルエディション」を2025年4月10日(木)より発売することを発表した。現世界王者マチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク、オランダ)は、今週末開催される2025年パリ〜ルーベにて、この特別仕様バイクを駆り、自身の3連覇に挑む。

石畳が生んだ英雄的バイク「エアロード CFR」

 

キャニオンのフラッグシップエアロレースバイクである「エアロード CFR」は、その15年にわたる開発の歴史の中で、常に世界最難関のワンデーレース、パリ〜ルーベと深く関わってきた。特に、2023年と2024年のレースでは、マチュー・ファンデルプールとチームメイトのヤスペル・フィリプセンが、このエアロード CFRを駆り、2年連続で1位と2位を独占するという圧倒的な支配力を見せつけた。「北の地獄」と呼ばれる過酷なパヴェ(石畳)区間を走破するために、エアロード CFRは進化を続けてきたのである。

2024年にデビューした最新の第4世代エアロード CFRは、ファンデルプールの具体的なフィードバックに基づき、石畳での快適性を向上させるためのワイドなタイヤクリアランス(最大32mm)、衝撃吸収性と剛性を両立させた強化フロントフォーク、そして泥や埃の侵入を防ぎ、過酷な条件下での耐久性を高める密閉型ヘッドセットといった改良が施されている。

キャニオンのCFR(キャニオン ファクトリー レーシング)エンジニアリングチームは、毎年パリ〜ルーベの現場を訪れ、レース前後のバイクフレームを細心の注意を払って精査し、そこで得られた貴重な知見を次世代バイクの設計・改良に直接反映させてきた。

エンジニアが語る「最高の試験場」パリ〜ルーベ

 

 

キャニオンのデザインエンジニア、ルーカス・ビアは次のように語る。「パリ〜ルーベはロードバイクにとって最高の試験場だ。滑らかな舗装路ではバイクに大きな負荷はかからないが、石畳のような荒れた路面では、強烈な衝撃が断続的にフレーム全体に伝わる。これにより、レース中にヘッドセットやシートポストクランプなどが緩む可能性があるため、あらゆる状況下で安全性を担保できる堅牢な設計が不可欠となる。このような極限の条件に耐えられるバイクならば、他のいかなる状況でも確実に性能を発揮できると確信している」

ルーカスと彼のチームは、レース現場での実地検証に加え、ラボにおいても特別な振動試験台を用いて石畳からの衝撃を精密に再現し、高度なシミュレーション技術を駆使してフレームのどの部分に最も大きなストレスがかかるかを詳細に分析してきた。これにより、カーボンファイバーの積層(レイアップ)を最適化し、必要な箇所をピンポイントで強化することに成功している。

さらに、悪名高い悪天候に見舞われ、泥まみれのレースとなった2021年のパリ〜ルーベでの経験は、新たなフロントフォーク開発の契機となった。泥水の侵入を完全に防ぐ密閉型ヘッドセットシステムや、カーボン素材の摩耗を防ぐためにベアリング受けにチタン製インサートを採用するなど、最悪のコンディションにも耐えうる耐久性を追求した。これは、「一切の妥協を許さない」というキャニオンの開発哲学を如実に示すエピソードである。

デザインテーマ「テンソル」:石畳の衝撃を可視化

今回発表された「エアロード CFR テンソルエディション」の最大の特徴は、そのユニークなフレームデザインにある。この特別仕様車は、キャニオンが実施してきた厳格なテストとシミュレーションのプロセス、すなわちパリ〜ルーベの石畳がフレームに与える複雑な応力分布を、視覚的なアートワークとして表現している。

「テンソル」という名称は、物理学や工学で用いられる「多次元データの集合体」を意味し、具体的にはフレームに加わる振動や衝撃による応力(ストレス)の伝播と分布を測定・可視化するシミュレーションプロットテストに由来する。フレームに施された塗装の濃淡は、シミュレーションによって示された応力の大きさを表しており、濃い色ほど大きな衝撃やストレスが加わる部分を示している。まさに、石畳との格闘の軌跡がフレームデザインに刻まれているのだ。

キャニオンのシミュレーションエンジニア、フィリップ・オッペルマンは、その重要性を次のように説明する。「新しいフレームを設計する際、カーボンファイバーを最も効果的な方向に配置するためには、荷重がどこから作用し、フレーム内部をどのように伝わっていくのかを正確に理解することが極めて重要だ。テンソルプロットシミュレーションは、フレームの各部分が圧縮されているのか、それとも引張されているのかを矢印で視覚的に示し、この理解を助けてくれる」。

さらに彼は、「エアロード CFRは、エアロダイナミクスを追求したエアロロードバイクでありながら、可能な限り軽量であることも求められる。そこで、シミュレーションから得られたテンソルプロットを活用し、カーボンレイアップを精密に最適化することで、厳しいテスト基準をクリアするだけでなく、目標とする剛性と強度を維持しつつ、重量を最小限に抑えるという、非常に効率的な設計を実現することができた」と、シミュレーション技術が性能向上と軽量化の両立に不可欠であることを強調した。

CFR – キャニオン ファクトリー レーシング:開発哲学の頂点

エアロード CFRに対する細部へのこだわり、そしてパリ〜ルーベをはじめとする最高峰レースでの絶え間ない試験と実験に対する愚直なまでの姿勢は、キャニオン ファクトリー レーシング(CFR)の哲学そのものを反映している。「CFR」とは、単にキャニオンのハイエンドモデルを示す称号に留まらず、同社の最も先進的な開発プログラムであり、ライダーのパフォーマンスを次世代、ネクストレベルへと押し上げるための終わりなき追求を体現する理念なのである。

キャニオンは、精密かつ体系的なドイツのエンジニアリングと、妥協なきイノベーションへの情熱を融合させ、CFRバイクを開発している。これにより、滑らかな舗装路から、過酷な石畳、歴史あるヴェロドロームのバンク、さらには近年注目を集めるグラベルロードまで、あらゆる路面、あらゆる環境において、世界最高峰のレースで勝利を掴むことができる究極のバイクを生み出しているのだ。

前出のデザインエンジニア、ルーカス・ビアはCFRのマインドセットについて次のように補足する。「CFRとは、プロフェッショナルライダーがレースで勝つために、考えうる限り最高の製品を開発するという強い意志だ。そのためには、決して現状に満足せず、常に改善の余地を探し続けることが必要不可欠となる。新たな試験装置を自ら開発したり、実際に石畳へ赴き、自分たちの手と脚を使ってバイクをテストしたりすること。こうした地道な取り組みこそが、真の性能向上につながる重要なプロセスなのだ」。

製品概要

今回限定発売される「エアロード CFR テンソルエディション」は、パリ〜ルーベでの2年連続ワンツーフィニッシュという偉業を記念した特別モデルである。その最大の特徴は、石畳からの衝撃と応力分布を「テンソル」プロットとして視覚化した、唯一無二のフレームデザインにある。性能面では、マチュー・ファンデルプール選手をはじめとするトッププロが実戦で使用するCFRグレードのフレームをベースに、シマノの最高峰コンポーネントDura-Ace Di2 12速、同カーボンホイール、そしてチーム供給仕様のピレリタイヤを装備し、究極のレースパフォーマンスを提供する。まさに、ファンデルプール選手がパリ〜ルーベ3連覇を目指して駆るバイク(※)そのものを、一般のサイクリストも手にすることができる、特別な一台となっている。(※チェーンリング歯数、コクピットTバー角度など一部仕様は選手専用セッティングと異なる)

エアロード CFR テンソルエディション

価格:1,559,000円 (税込、ドイツからの配送料17,200円が別途必要)

  • フレーム:Canyon Aeroad CFR R108 (Tensor Artwork)
  • コンポーネント:Shimano Dura-Ace Di2 R9250, 12-speed (2×12)
  • ブレーキ:Shimano Dura-Ace R9270 Hydraulic Disc
  • クランクセット:Shimano Dura-Ace R9200 (52/36T)
  • パワーメーター:Shimano Dura-Ace R9200 Powermeter(両側計測)
  • カセット:Shimano Dura-Ace R9200, 11-30T, 12-speed
  • ホイール:Shimano Dura-Ace C50 R9270(チューブレスレディ)
  • タイヤ:Pirelli P-Zero Race TLR RS Team Edition, 28mm(チューブレスレディ)
  • コックピット:Canyon CP0048 Aerocockpit CF(一体型、プロデカール仕様)
  • シートポスト:Canyon SP0077 Aero Seatpost(プロデカール仕様)
  • サドル:Selle Italia Flite Boost SF Carbonio MVDP Edition

詳細と購入はこちら

問:キャニオンバイシクルズ・ジャパン https://www.canyon.com/ja-jp/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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