稲村亜美も登壇、自転車活用推進功績者表彰式が開催

Bicycle Club編集部

2025年05月23日

5月22日、令和7年度自転車活用推進功績者表彰、自転車通勤推進企業宣言プロジェクト優良企業認定の合同表彰式が国土交通省で行われた。自転車活用推進功績者表彰には個人1名、5団体が表彰され、「自転車通勤推進企業」宣言プロジェクトの「優良企業」には2団体が認定された。

授賞式の司会は自転車アンバサダーの稲村亜美さん

授賞式では、自転車アンバサダーの稲村亜美さんが司会を勤めるとともに、自転車活用推進本部長の中野洋昌国土交通大臣をはじめ関係者らが列席。それぞれの部門において、功績者に賞状を授与した。さらにナショナルサイクルルートの紹介をおこなった。

自転車活用推進功績者表彰受賞者

自転車に関するまちづくりだけではなく、レース「ツール・ド・九州」や、長野県を中心にトレイル整備をおこなっている「TRAIL CUTTER（トレイルカッター）」などがその対象となった。以下が表彰対象となった。

個人）山中英生（徳島県）

活動内容紹介： 自転車の安全利用環境に関する研究を通じて、国内外での制度整備に寄与。徳島大学大学院教授としてナショナルサイクルルート制度創設にも貢献。

受賞コメント： 卒業研究の自動車をゆっくり走らせるコミュニティ道路の設計から、車依存のみちづくりを見直す研究を進めてきました。自転車には歩行者の混在交通の挙動分析から始まり、自転車通行の安全研究から自転車観光へと、多くの人々の刺激、応援が多彩な取り組みにつながっています。さらなる自転車活用推進へ、“つながり”づくりを進めてまいります。

団体）一般社団法人自転車駐車場工業会（東京都）

活動内容紹介： サイクルラック基準の策定や認定制度の導入を通じて、放置自転車対策や駐車場の整備を牽引。

受賞コメント： 自転車駐車場の設備機器の開発、設置基準の制定、安全問題等に取り組み、併せて自転車利用の促進、交通ルール・マナー
の啓発、公営・民営の自転車駐車場の整備、放置自転車対策などの業界活動を今後も官民協働で積極的に取り組んでまいり
ます。

団体）一般社団法人ツール・ド・九州（福岡県）

活動内容紹介： 九州全域を舞台としたUCI認定国際自転車大会の開催を通じてサイクルツーリズムを推進。

受賞コメント：この大会は持続可能な九州の未来のために、サイクルレースの域を脱した未来志向のイベントを目指しておりますが、まだまだ道半
ばです。大会の更なる発展と九州が一体となって地域の価値を共創する取り組みになお一層尽力してまいります。

団体）金沢自転車ネットワーク協議会（石川県）

活動内容紹介： ローカルルールを反映した整備ガイドライン策定や通行マナー啓発で地域の安全を支える。

受賞コメント： 自転車活用推進功績者表彰をいただき大変光栄です。今後も、歩行者・自転車・クルマのそれぞれが、安全に安心して通行できる道路空間の創出を目指し、学識者、警察、道路管理者（国・県・市）が連携して、自転車通行空間の整備や自転車交通安全教育等に取り組んでまいります。

団体）株式会社TRAIL CUTTER（長野県）

活動内容紹介： 80kmのトレイル整備とMTBガイドツアー運営を通じて地域観光と森林資源の活用に貢献。

受賞コメント： マウンテンバイクは機動性の高さや様々に遊べる汎用性、誰もが手軽に自然を楽しめる踏破性などその魅力は尽きることがありません。より多くの人がこれを楽しんでいただける環境づくりに今後も取り組んでいくとともに、マウンテンバイクを通じて森が良くなる、地域社会が良くなることに貢献していきたいと考えています。

団体）歩行者と自転車のまちを考える会（神奈川県）

活動内容紹介： 市民イベントや提言を通じて逗子市の安全なまちづくりを支援。

受賞コメント： 海と山に恵まれベッドタウンとして発展した逗子市で抱える交通課題、自転車を取り巻くルールを踏まえ、「歩行者と自転車を優先するまち」を目標に引き続き尽力してまいります。

「自転車通勤推進企業」優良企業認定

自転車通勤推進企業は自転車活用推進計画に基づき、自転車通勤を積極的に推進する企業・団体を認定される。自転車通勤者が、100名以上又は全従業員の2割以上を占め、先進的な取組を行う宣言企業から、独自の積極的な取組や地域性を総合的に勘案し、特に優れた企業・団体を認定する制度となる。以下が表彰対象となった。

今治市（愛媛県）

活動内容紹介： 職員の自転車通勤促進に向けた設備整備や補助制度の導入を展開。さらに市が率先して自転車通勤に取り組む姿勢を見せるため、市役所敷地内に500台程度駐車可能な駐輪場を整備。またヘルメット購入費補助制度を創設。また、市内企業に対し「自転車通勤推進企業」宣言プロジェクトへの参画を推奨。

受賞コメント： 今後も、市民の皆さんの自転車通勤の推進を図るとともに、本市を訪れる観光客を含め、すべての自転車利用者が安全、安心で快適に自転車を楽しんでいただけるよう、「サイクリストの聖地」と呼ばれるまちにふさわしい環境づくりを進めてまいります。