シマノが自転車用オートマを開発！ 自家発電で充電いらずな学習型オート変速「Q’AUTO」｜SHIMANO

シマノは2025年6月5日、バッテリーを搭載しない一般の自転車向けに、学習機能を備えた充電不要のオートマチック変速システム「Q’AUTO（クォート）」を発表した。これまで主にE-BIKE（電動アシスト自転車）の技術とされてきたオート変速を、より幅広い自転車利用者に提供し、サイクリングの新たな楽しみ方を提案する。

Q’AUTOは、ペダルを漕ぐ力で自家発電するダイナモを内蔵した専用フリーハブ「FH-U6060」を核とするシステムだ。このフリーハブは発電と同時に、速度、ペダルの回転数（ケイデンス）、自転車の傾斜を計測する3つのセンサーを搭載。これらの情報から走行状況をリアルタイムに分析し、ライダーにとって最適なギアを自動で選択、変速を行う。これにより、ライダーは変速操作の煩わしさから解放され、周囲の景色やサイクリングそのものに集中できる。

乗るほどに賢く、自分好みの一台へ

Q’AUTOの最大の特徴の一つが、搭載されたソフトウェアによる「アダプティブラーニング（適応学習機能）」だ。システムはライダーの走行データや変速の癖を継続的にモニタリングし、6,500以上のアルゴリズムパターンから最適なものを選択。時間が経つにつれて、よりライダーの好みや体力、走行スタイルに合わせたパーソナルな変速フィーリングへと進化していく。

手動での変速も可能で、ワイヤレスシフトスイッチ「SW-EN605-R」を操作すると、その選択がシステムへのフィードバックとなり学習を促進する。シマノは「乗れば乗るほど、ライダーと自転車の一体感が高まる」としている。

充電不要で、いつでも気軽に

ダイナモによる自家発電のため、外部からの充電は一切不要。電池切れの心配や充電待ちの時間もなく、思い立ったらいつでも気軽に走り出せる。このシステムは、アシストのない自転車で、自分の力で走る楽しさや快適さを最大限に引き出すことを目指しており、E-BIKEとは異なるサイクリング体験を提供する。

Q’AUTOシステムを構成する主な新製品は以下の通り。

FH-U6060 オート変速 ダイナモ内蔵 フリーハブ

価格：39,482円（税込）

• 充電不要：内蔵の発電機（ダイナモ）により発電、電池交換や充電が不要。
• センサー内蔵：スピード、回転数（ケイデンス）、傾斜を計測し、正確でスムーズな変速をサポート。
• パーソナライズ変速：アダプティブラーニングによりライダーの変速パターンを学習し最適化。
• LINKGLIDE 1×10もしくは1×11のカセットスプロケットに対応。
• 1年以上電力を蓄えられるリチウムイオンキャパシタを内蔵。
• 142x12mm E-Thru 対応。
• スポーク穴：28H、 32H、 36H

RD-U8050-SGS/GS LINKGLIDE ワイヤレスDi2 リアディレーラー

• 3つのプリセットモードを切り替えるファンクションボタン搭載。
• LINKGLIDE カセットスプロケットに対応。

RD-U8050-SGS

価格：33,625円（税込）

• 対応スプロケット：11スピード (11-50T, 11-45T)、10スピード (11-48T)

RD-U8050-GS

価格：29,124円（税込）

• 対応スプロケット：10スピード (11-43T)

SW-EN605-R ワイヤレスシフトスイッチ

価格：15,506円（税込）

• 直感的に操作できる3つのボタン。
• バッテリー残量を表示するLEDインジケーター。
• 電池：CR1632を2個使用。
• E-TUBE PROJECT Cyclistアプリでカスタマイズ可能（Version 5.2 以降）。
• クランプバンド径：22.2mm

これらの部品は、シマノの耐久性に優れたコンポーネントシリーズ「LINKGLIDE」に対応し、幅広いライディングスタイルをカバーする。

Q’AUTO搭載第一号車は2025年11月発売予定

国内初のQ’AUTO搭載自転車として、ホダカのスポーツサイクルブランド「NESTO（ネスト）」から、クロスバイク「AUTOMATE（オートメイト）」が2025年11月に発売される予定だ。

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シマノは、この革新的なQ’AUTOシステムによって、日々の移動から本格的なサイクリングまで、あらゆる自転車シーンがより快適で楽しいものになることを期待している。

問：シマノ　https://bike.shimano.com/ja-JP/home.html