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フランス北部・リールで開幕 第1ステージはフィリプセン勝ってマイヨ・ジョーヌ|ツール・ド・フランス

世界最大のサイクルロードレース、ツール・ド・フランスの2025年大会が現地7月5日に開幕。北部の都市・リールを発着とする第1ステージは184.9kmで争われ、風による分断で最前線に残った約40人による優勝争いに。スプリントで決して、勝ったヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)が今大会最初のマイヨ・ジョーヌ着用者となった。

3週間の総走行距離は3338.8km

第112回目となるツールは、久々の「100%フランス」の3週間。フランス国外には足を延ばさず、同国を反時計回りに1周するようなルーティングが設定されている。今回の総走行距離は3338.8km。総獲得標高は52500m。

開幕に先立ち、3日にはチームプレゼンテーションがリール市内で催され、2大会連続4回目の個人総合優勝を目指すタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)や、2大会ぶりの頂点を目指すヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)らが登場。大歓声のもと、出場する23チーム・184人のライダーが顔見せを行った。

© A.S.O / Charly Lopez

そして迎えた大会初日。リールの市街地を走りながらリアルスタートが切られると、周辺の街を時計回りでめぐって、再びリールへと戻ってくる。この間、3つの4級山岳登坂があるが、全体を見通すと平坦なルート。大方の予想ではスプリンターが主役になると見られた。

分断でレムコやログリッチが遅れる

ただ、ふたを開けてみると風との戦いに。リアルスタートともにに飛び出した5選手は100km以上を残して集団に飲み込まれる。この間、集団ではたびたび分断が発生。遅れた選手たちがのちに集団へと戻るものの、慌ただしい状況は最後まで変わらず。52km地点で落車したフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)、その後に地面に叩きつけられたシュテファン・ビッセガー(デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム、スイス)は、のちにリタイアを余儀なくされている。

© A.S.O./Billy Ceusters

87.4km地点に設けられた中間スプリントポイントは、ジョナタン・ミラン(リドル・トレック、イタリア)が1位通過。直後にマッテオ・ヴェルシェ(トタルエネルジー、フランス)とバンジャマン・トマ(コフィディス、フランス)が2回目の逃げを試みたが、4級山岳で1位通過を争った際に石畳の路面にタイヤを取られクラッシュ。そのまま集団がパスする格好となって、以降は逃げる選手が現れなかった。

残り50kmを切ってからは、UAEチームエミレーツ・XRGとチーム ヴィスマ・リースアバイクが並んで集団をコントロール。フィニッシュまで20kmとなったタイミングで、ヴィスマ勢がきっかけとなったペースアップを図ると、またも集団は分断。ヴィンゲゴーやポガチャルもペーシングに加わった一方で、レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)が乗り遅れ、後方グループに取り残されてしまった。

© A.S.O / Charly Lopez

約40人が先頭グループを組む形になって、フィニッシュへと急ぐ。アルペシン・ドゥクーニンクやウノエックス・モビリティが牽引を引き継ぎ、レムコらの後方グループとの差を拡大。この流れのまま、ステージ優勝をかけたスプリントへと移った。

最後の1kmはアルペシン・ドゥクーニンクが主導権を確保。マチュー・ファンデルプール(オランダ)らのリードアウトからフィリプセンが加速。昨年のマイヨ・ヴェール、ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)らが追ったが届かず。フィリプセンはツール通算10勝目、大会初日の勝利で初めてマイヨ・ジョーヌにも袖を通すことになった。

© A.S.O / Charly Lopez

結果的に、33人がフィリプセンと同タイム。ポガチャルやヴィンゲゴーは順当に加わったが、レムコとプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)は39秒遅れ。早くもビハインドを背負うこととなった。

翌6日、第2ステージはロウィン=プランクからブーローニュ=シュル=メールまでの209.1km、プロトンは丘陵地帯を走る。

ツール・ド・フランス2025 第1ステージ 結果

1 ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)3:53:11
2 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)ST
3 ソーレン・ヴァーレンショルト(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)
4 アントニー・テュルジス(トタルエネルジー、フランス)
5 マッテオ・トレンティン(チューダー・プロサイクリングチーム、イタリア)
6 クレマン・リュソ(グルパマ・エフデジ、フランス)
7 ポール・ペンウェット(グルパマ・エフデジ、フランス)
8 マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)
9 マリウス・マイヤーホーファー(チューダー・プロサイクリングチーム、ドイツ)
10 サムエル・ワトソン(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)

個人総合成績

1 ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)3:53:01
2 ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)+0’04”
3 ソーレン・ヴァーレンショルト(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)+0’06”
4 アントニー・テュルジス(トタルエネルジー、フランス)+0’10”
5 マッテオ・トレンティン(チューダー・プロサイクリングチーム、イタリア)ST
6 クレマン・リュソ(グルパマ・エフデジ、フランス)
7 ポール・ペンウェット(グルパマ・エフデジ、フランス)
8 マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)
9 マリウス・マイヤーホーファー(チューダー・プロサイクリングチーム、ドイツ)
10 サムエル・ワトソン(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)

ポイント賞

ヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)

山岳賞

バンジャマン・トマ(コフィディス、フランス)

ヤングライダー賞

ビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)

チーム総合成績

チューダー・プロサイクリングチーム

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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