巡行がラクになる!? カカトで円を描いてスムーズなペダリングをマスターしよう
Bicycle Club編集部
- 2019年02月18日
巡航時のスムーズなペダリング。しかし足先で意識して回すと、ふくらはぎが疲れたり、ヒザでリズムを取りがち。カカトを意識することをポイントに、フォームを正しく構築していきたい。
カカトで円を描くとペダリングがスムーズに
ペダリングは、回転運動だ。均等なパワーでスムーズに回すとロスが少ないだろうとは容易に想像できる。しかし、ビンディングペダルではクリートが母趾球を中心についているため、「クランクをスムーズに回す」ことを意識しすぎると、足首が上下しやすい。
これは踏み込みの力の入れ具合と、踏みきりの力の抜くタイミングがつかめないことが原因。だがちょっと難しい。踏み込む、踏み切るをあまり意識せずにキレイにクランクを回す方法として、「カカトで円を描く」ことをイメージする方法がある。ペダルではなくビンディングシューズのソール全体をペダルと考えて回すことで、足先でコントロールする意識が抜ける。巡航時、このペダリングは変わらないテンポで回しやすく、とても有効だ。
一方、加速やきつい上り坂などで必要とされるトルクが高いぺダリングのときは、注力ポイントをペダルに集中すると力強く踏める。
【POINT 1】お腹にギュッとチカラを入れてペダリングする
カカトで円を描くイメージで脚を動かす
カカトで円を描くと、ハムストリングスを有効に使える。トルクを落ち着いて入力できるハムストリングスは、巡航するシーンではとても有効だ。ヒザを軽く曲げて、軽くハンドルを引き寄せる。そしてヘソを引っこめるイメージで腹直筋をキュッと締めると、理想のフォームでペダリングできる
つま先で回すイメージでペダルを踏む
ペダル軸を足の指でつかむように回すと、ペダリング時に足首の上下が大きくなりロスも大きい。足先で円を描くのはイメージしやすいが、背中は丸くなり体幹は使いづらい。ヒザの痛みやふくらはぎがつる原因にもなる
【POINT 2】理想はスムーズにクランクを回転させること
足裏全体でペダルを踏めている
ビンディングシューズは足のフィット感もタイト、かつ硬いソールでできている。ソールをペダルと置き換えて足裏全体で回すと、臀筋やハムストリングスなどの大きな筋肉を動員できる。ポイントとしてはカカトが下がり気味に踏み込むとハムストリングスにかかりやすく、カカトをやや上がり気味に踏みこむと大腿四頭筋と臀筋を使いやすい。どちらも持久力に優れた筋肉のため、ロードバイクのフォームには最適だ
つま先でペダルを踏んでいる
ヒザの伸展が強くなりがち。サドルもむやみに高く設定したくなる。一時的に力強く回せるが、リミットも早くヒザまわりの故障にもつながりやすい。入力している範囲も狭い。回転の速い加速では活用できるが、巡航には向かない
Teacher
管洋介
AVENTURA CYCLING 代表
国内外で50ステージレースを経験してきた競技歴22年のベテランロード選手。バイシクルクラブではインプレッションやモデルのほか、ライディングアドバイスや連載も執筆。2017年よりアベントゥーラサイクリングを立ち上げ、自転車スクール講師としてイベントやコミュニティでのテクニカルコーチも務める。また、プロフォトグラファーとしても活躍する。
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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