FONDRIEST(フォンドリエスト)・ダルドディスク|ニューモデルインプレッション
Bicycle Club編集部
- 2019年02月20日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 待望のフルモデルチェンジを果たしたミドルグレードのエアロロード、FONDRIEST・DARDO DISC(フォンドリエスト・ダルドディスク)を鈴木祐一がチェック。
待望のディスクブレーキ化を果たした
エアロの新モデル「ダルドディスク」
フォンドリエストは1988年の世界選手権ロードチャンピオンのマウリツィオ・フォンドリエストが選手時代から立ち上げ、現在に至るまでレースで勝てる機材を生み出しているイタリアンブランドだ。ひときわ強い機材へのこだわりを具現化するために、カーボン専業工場をイタリアに立ち上げるなど、オリジナリティあふれるもの作りが特徴だ。
フォンドリエストのなかでレーシンググレードとして位置づけられるプロラインとして展開され、エアロフレームにディスクブレーキを装備したニューモデルがダルドディスクだ。ベースとなったのがフォンドリエスト初のエアロロードであるTF2エアロ。リア三角の剛性を高めて、さらに空気抵抗を軽減する形状が与えられ、トータルバランスを追求したレーシングバイクとして正常進化を果たした。フレームに用いられるカーボン素材は東レ製の50トン高弾性カーボンであり、トッププロのスプリントにも対応する剛性が与えられた。
条件でも安定した制動力を発揮するディスクブレーキの採用もポイントだ。これまでオールラウンドバイクのTFDは存在していたが、エアロとしてはダルドディスクが初。もはやロードバイクでも優位性が揺るぎないものとなったディスクブレーキだけに、ダルドディスクは多くのライダーが待ち望んだ待望のモデルといえる。
ダウンチューブはカムテール形状を採用。プレスフィットBBによりハンガー部の剛性も高められている。
幅広かつ先端が後方にベンドする形状のフロントフォークにより、剛性と振動吸収性を両立。
シートチューブ下部にチェーンステーの接続部をオフセットして三角形を小さくすることで剛性向上を狙っている。
フォンドリエスト
ダルドディスク
25万8000円(フレームセット/税抜)
48万8000円(アルテグラ+WH-RS170完成車/税抜)
※試乗車の仕様は左記完成車の仕様とは異なる
■フレーム:東レ・50トンHMカーボン ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラDi2 ■ハンドル:ウルサス・マグナスH300 ■ステム:ウルサス・マグナスS300 ■シートポスト:専用エアロ ■サドル:セライタリア・SLR ■ホイール:ウルサス・TC37ディスク ■タイヤ:ヴィットリア・ルビノ ■サイズ:XXS、XS、S、M、L、XL ■カラー:ホワイト×ブラック、ブラック×レッド マットシャイニー ■試乗車重量:8.1kg(M)※スペックは試乗車のもの
軽快感と安定性の相反する要素を両立したオールラウンダー
鈴木祐一がインプレッション
まず感じたのがオールラウンドに使えるバイクだということ。個人的な好みもあるが、ヘッドアングルが立ち気味で、ダンシングでの軽快感が強みのバイクだと感じられた。その軽快さが感じられるのがダンシングの振りやすさで、誰でも感じられるメリットといえる。さらに深く突き詰めると下りをはじめとしたコーナリングでの旋回のしやすさがある。そこが一番の長所だ。
その反面、不安定な要素が出がちと思われるが、BBハイトが低めに設計されており、軽快感がありながらも安定性を兼ね備えている。これはしっかりとジオメトリーやカーボン素材の特性を理解したフレーム作りが行われている証拠といえる。異なる性格をトータルでバランスよくマッチングさせているのだ。衝撃吸収性については、大きなものは身体に伝わってくるので路面の状況を把握しやすく、ライダーにとってストレスとなる小さな微振動は角を丸めてくれるため疲労も軽減される。
前述したとおりオールラウンドに使えるバイクであり、ヒルクライムでもロングライドでもレースでも、自転車を楽しむさまざまなシーンに向いているストライクゾーンのかなり広いバイクだ。ターゲットも幅広く、速さを求めないユーザー以外のすべてを許容するロードバイクの基本形といえる。エアロロードとして位置づけられるが、ホイールなどのパーツ構成で好みの仕様にできる。いい意味で汎用性に優れたバイクといえるだろう。
インプレッションライダー
鈴木祐一
元MTB&シクロクロスのトップライダーでロードバイクのインプレッション経験も豊富。神奈川県相模原市のバイクショップ、ライズライドを拠点に自転車の魅力を伝えている。身長180cm。
問:サイクルクリエーション www.cyclecreation.co.jp
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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