東京都千代田区・アシストコーヒー ロースタリー【TOUR de CAFE-サイクルカフェ物語】

復興に向けて走り始めた「アシスト」の夢

店主の樋口玲緒さんは、もとサッカー選手。ブラジルでのプロ生活を終え日本に戻り、J2、JFLと所属チームのクラスを落としつつも、夢をあきらめずにフィールドを走り続けていた。24歳でJ2以上に上がれなければ引退しようと決めていた。だがある日、右ヒザを損傷。やった瞬間、「ああ、これでサッカーをやめるんだ」と思ったという。
人生をかけた夢はそこで終わった。
それ以降バーテンダーなど飲食業で働いていたが、2011年、東日本大震災が起こる。「店で東北出身のお客さんが泣いていて。自分も茨城県の出身で、他人事とは思えませんでした。知り合いも仙台や山形には多いし。何か自分にできることはないのかと、それからずっと思い続けていました」
譲り受けたロードバイクで那須ロングライドに出たのをきっかけに、ロングライドにはまっていた4年前、ツール・ド・東北に出てみた。震災後初めて訪れた東北は、まだまだ復興が進んでいなかった。自分で何かを発信したい、情報のハブとなるような場所を作りたい。その思いが強くなった。
昨年3月、一念発起してサイクルカフェをオープン。店の名はアシストコーヒー。もちろんロードレースのアシストと、サッカーゴールのアシストをかけている。
復興をアシストする、人と人のつながりをアシストする。あのとき絶たれたと思った夢は、いま形を変え、新たな方向に向けて走り始めた。夢は終わらない。

ロースタリーの名のとおり、自家焙煎のコーヒーが売り。店のコンセプトは「コーヒーと自転車で作る地域の幸せ」

檜原漬を添えたドライカレーセットは900円(税込み)。サラダのドレッシングにも檜原名物のゆずコショウを使用
店のマークは群れから海に飛び込む最初のペンギン「ファーストペンギン」。後に続いてほしいとの思いを込めた
店に集まる仲間で作ったチーム、「カール」。チーム名はドライジーネを考案したカール・ドライスからとった
店内に入ると樋口さんの愛車が。この店に来たのをきっかけにロードバイクに乗り始めた、という人もいるそうだ

ASSIST COFFEE ROASTERY
東京都千代田区岩本町1-1-4 サンサイド岩本町ビル
TEL.03-5823-4031
営業時間:11:30〜20:00(土曜10:00〜17:00)
定休日:日曜・祝日
席数:15
サイクルラック:5台分

(出典:『BiCYCLE CLUB 2019年8月号』)

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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