fi’zi:k・アルゴ ヴェントR1【TEST ME】
山口
- 2020年02月20日
編集部が気になるパーツやアクセサリーをインプレッション! 今回は昨今トレンドとなっているショートノーズサドル「fi’zi:k・アルゴ ヴェントR1」を編集部の山口がテスト。果たしてその乗り心地は?
よりエアロなポジションが可能なショートノーズサドル
昨今トレンドとなっているショートノーズサドル。
もともとはTTでサドルをより前にセットしたときに、UCIレギュレーションに違反しないようにサドルの前をカットすることから始まっている。ショートノーズにすることで腰が前にできるので、よりエアロで有利なフォームがつくれ、いまではマスドロードでも人気を博している。
フィジークでもTT用のサドルとしてアレス、ミスティカなどを作っていたが、ここにきてショートノーズサドルアルゴを発売した。2形状あり、よりレーシングなヴェントと、エンデュランス向けのテンポだ。サドル幅もそれぞれ2種類用意しており、幅広いライダーにフィットする。
フィジーク独自のウイングフレックスを採用し、サイドエッジがしなることで快適にペダリングすることができる。さらにクッションにはタイプ1フォームという薄くて弾性のある素材を使い、陰部へのストレスを低減することができ、より有利なエアロフォームをとれるようにしている。
ウイングフレックスで圧迫を解放
クッションは薄くても機能を発揮するように、弾性の高い素材を採用している。体重をかけるとしっかりとしなってくれる
アルゴヴェントではサドル幅は2種類あり、140mmと150mm。レールはカーボンモデルと金属製のキウムの2種類がある
ライダーと接触する部分に大きな開口部を設けている、より深く前傾をとっても陰部への圧力を少なくしたデザインだ
fi’zi:k・アルゴ ヴェントR1
2万2200円(税抜)
●長さ:265mm ●幅:140mm、150mm ●重量:180g(140mm)、192(150mm) ●レール:10×7mm カーボンブレイティッド
長時間のズイフトでもお尻がしびれにくい快適さ
ペダルに荷重を乗せたときに、しっかりと身体を支えてくれつつも、快適さも両立しているバランスのよさがある。初期のショートノーズサドルはただ柔らかいくて腰の安定しないものや、逆に硬すぎて痛いモノがあったが、このあたりは数々の名サドルを作り出してきたフィジークらしく、いい塩梅になっている。特に陰部への圧力が少なく、たとえばズイフトなどで長時間腰を上げないような乗り方でもしびれにくいのがいい。ただ、サドルを選ぶ際に、サドル幅はしっかりと合わせて選びたい。というのもこのサドル、座骨をしっかりと固定してペダリングする、そんなサドル形状になっているからだ。
TESTER/ヤマグチ
かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで全日本選手権出場経験をもつ。45歳を迎えた現在では体力の衰えをカバーしつつも、グランフォンドを楽しむ
問:カワシマサイクルサプライ www.riogrande.co.jp
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PROFILE
バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。47歳を迎えた現在ではレースだけではなく、サイクリングを楽しむためために必要な走行環境やサイクルツーリズムなどの環境整備などにも取り組んでいる。