【阿蘇大観峰】熊本県｜日向涼子のやっぱり坂が好き-ロードバイクヒルクライムナビ-

Bicycle Club / モデル／サイクリスト

日向涼子

2020年02月08日

モデルでヒルクライマーの日向涼子さんが、全国各地の坂道に挑戦。今回訪れたのは、「熊本県・阿蘇大観峰（あそだいかんぼう）」。気になる立ち寄りグルメスポットとともに案内する。

熊本県・阿蘇大観峰（あそだいかんぼう）

サイクリストにとって阿蘇といえば、「わざわざ行きたいサイクリングスポット」のひとつですよね。最近では、「蛇の道」「カルデラベルグ」という名でヒルクライム好きの間で話題になっていたコースもありましたが、いざ行ってみると中腹で「私道につき通行止め」の看板が。ショック！
でも、地獄で仏？渡りに船？　日照りに雨？　ううん、類は友を呼ぶ、かな（笑）。私と同じようにカルデラベルグを目指して北海道から走りに来たという坂バカさんに、「昨日走った道もよかったですよ」と教えていただいたのが今回のコース。

JR阿蘇駅からスタートして、阿蘇北外輪山の最高峰に位置する「阿蘇大観峰」を目指します。駅から大観峰までは西側の国道212号を通るルートが有名ですが、交通量が多くてサイクリングにはストレスを感じる人が多いかもしれません。
でも、今回のコースは阿蘇外輪山のふもとを通る熊本県道213号内牧坂梨線から「手野の大杉」で有名な「国造神社」を通過してミルクロードに出て大観峰を目指します。このルートであればミルクロードに出るまで車と遭遇することはほとんどありません。
阿蘇駅から国造神社までの10km弱はほぼ平坦で、本格的にヒルクライムが始まるのは国造神社から。ミルクロードに出ればアップダウンのある爽快コースなので、実質的なヒルクライム区間は3kmほど。でも平均8％あるので気合いが必要です。しかもミルクロードに出るまでは、細くうっそうとした木々の間を走るので、阿蘇らしさが感じられません。
ところが、登坂区間の終わりとともに、一気に視界が開けます。目の前には一面の緑、大草原。ミルクロードは阿蘇の雄大な風景をひとり占めしているかのように感じる道で、広大な景観を堪能できます。阿蘇随一のビュースポット「阿蘇大観峰」では、世界最大級のカルデラを楽しめ、大パノラマには圧倒されること間違いなし。ひたすら、絶景、絶景、絶景づくしなので、ヒルクライム好きでなくてもオススメのコースですよ。

阿蘇エリアにはサイクルステーションが点在。「道の駅阿蘇」にもバイクラックが設置され、空気入れの貸し出しがある。

国造神社から本格的なヒルクライムがスタート。樹齢2000余年と言われた「手野の大杉」は平成3年の台風で折損したが保存処理された状態ものが確認できる。

国造神社から阿蘇一の宮グリーンロードを1kmほど上がったところにある「手野の名水」は地元の人もくみに来る名水。

登坂を開始すると木々に囲まれたうっそうとした景色。登坂区間の勾配はきつめだが乗り越えれば絶景が待っている。

ミルクロードに出れば、なだらかなアップダウンの繰り返し。心地よく風を感じながら絶景に思いをはせよう。

景色が開けてきたらピークが近い証拠。草原の緑と空の青、このコントラストの美しさによって更に心拍が上がる。

阿蘇大観峰では世界最大級のカルデラのほか、阿蘇五岳やくじゅう連山まで見渡せる360度の大パノラマ。

大観峰から眺める一面の草原とカルデラの絶景。

熊本県・阿蘇大観峰のヒルクライムデータ

距離

19.6km

標高差

383m

平均勾配

5.1％

スタート地点

522m

ゴール地点

905m

コース概要

熊本県のおすすめヒルクライムコース情報はコチラから。
熊本県のおすすめヒルクライムコース

阿蘇大観峰のおすすめスポット

阿蘇の名物が勢ぞろい

JR豊肥本線阿蘇駅に隣接した道の駅。サイクルステーション「コギダス」もあり、サイクリストにとってはクルマで来ても電車で訪れても起点にしやすい場所だ。正面に雄大な阿蘇五岳がそびえ、農地の奥には外輪山が一望できるという、自然豊かな景観を備えている。「阿蘇のあか牛」を使用したグルメはどれも絶品。

道の駅阿蘇

熊本県阿蘇市黒川1440-1
TEL.0967-35-5077

ここでしか食べられない名物ソフト

阿蘇を代表する絶景スポット「阿蘇大観峰」にある茶店では、牧草一本一本にまでこだわり育てられた、梅田牧場の希少な阿蘇小国ジャージー牛乳を使用した手作りソフトが人気だ。ソフトクリームのほか、よけいな添加物が入っていないヨーグルトや注文が入ってから焼かれるフランクフルトも絶品。

阿蘇大観峰茶店

熊本県阿蘇市山田2090-8
TEL.0967-32-3856

今回のロードバイク＆コーディネート

酒神のバッカス！意外にもマイルドで乗りやすい

「バッカス」といえばローマ神話の酒神。自転車に乗り始めた頃は、「シャンパンファイトをして勝利の美酒に酔いしれたい」なんて思ったものです。今はレモンサワーでも十分楽しめるようになりましたが。その「バッカス」の名を拝したバイク。アルミフレームとあなどるなかれ、です。マイルドで軽い走りにビックリ！フレームの溶接部分が研磨されて滑らかな仕上がりになっているのも高評価。アルミバイクって、そこの仕事がていねいなだけで見た目がグッと変わりますよね。