ツール・ド・フランス第3ステージ|198㎞も走ってたったコンマ秒差でユアンが勝利!
Bicycle Club編集部
- 2020年09月01日
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ツール・ド・フランス2020の第3ステージが8月31日に行われ、集団スプリントを制したカレブ・ユアン(ロット・スーダル)が今大会初勝利を挙げた。マイヨジョーヌはジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がキープし、山岳賞、新人賞とも大きな動きはなかったが、ポイント賞はペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)がトップに躍り出た。
山岳賞リーダーを争うコヌフロワとペレスの激しいバトル
今大会の開幕の地ニースを出発し、ナポレオン1世が行軍したナポレオン街道を経てシストロンに至る198kmのコースで行われた第3ステージ。本大会では第12ステージに次ぐ長距離ステージで、3級山岳3つと4級山岳という計4つのカテゴリー山岳が設定されており、獲得標高は3000mを越える。とはいえ、終盤はほぼ平坦で、スプリンター向きのステージと言える。
レースは序盤から山岳賞ジャージを着るブノワ・コヌフロワ(AG2Rラモンディアール)、山岳賞で同ポイントで並ぶアントニー・ペレス(コフィディス)、ジェローム・クザン(トタル・ディレクトエネルジー)の3選手が先行。これをドゥクーニンク・クイックステップ勢が牽引するメイン集団が追う展開となった。
2日連続の逃げに乗ったコヌフロワとペレスは、この日もカテゴリー山岳で激しいバトルを展開。最初の2つの3級山岳、ピロン峠(距離8.4km、平均勾配5.1%)とラ・フェイ峠(距離5.3km、平均勾配4.8%)はペレスが先着し、この時点で山岳賞ポイント争いでペレスがトップに躍り出た。その後2人はペースを落としてメイン集団に合流したため、クザンが単独で逃げる形になった。
3つめの3級山岳レーク峠は、コヌフロワが2位通過。その後の下りで暫定山岳賞トップのペレスが転倒し、骨折。リタイアを余儀なくされた。この結果、コヌフロワが山岳賞リーダーに返り咲くことになった。
大混戦の集団スプリントでライバルを力でねじ伏せたユアンが勝利
この日最後のカテゴリー山岳の4級山岳ロルム峠(距離2.7km、平均勾配5%)を過ぎてもクザンは集団を1分ほどリードして独走を続けた。続くスプリントポイントでは、ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)がメイン集団のトップで通過し、着実にポイントを積み重ねていく。このあたりからメイン集団のスピードが上がり、残り16kmの地点で単独で逃げ続けていたクザンを吸収する。
有力選手が残る先頭集団は、個人総合リーダーのアラフィリップを擁するドゥクーニンク・クイックステップ、スプリンターのステージ優勝を狙うNTTプロサイクリングやコフィディスの選手たちが集団を牽引した。残り6kmのロータリーでは集団後方で落車が発生し、コヌフロワやワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)が巻き込まれたが、大事には至らなかった。
サンウェブとロット・スーダルのトレインが牽引する形で残り1kmのフラムルージュを通過。残り500mを切ったあたりで、最初にスプリントを開始したのはチームメイトのリードアウトから発車されたサガン。しかし思ったほどスピードが伸びず、 サガンに反応する形でスプリントを開始したヨーロッパチャンピオンのジャコモ・ニッツォーロ(NTTプロサイクリング)やアイルランドチャンピオンのサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)にかわされた。さらにその後ろから猛烈な加速を見せたカレブ・ユアン(ロット・スーダル)がフィニッシュ直前で2人をかわしてフィニッシュラインを通過。ステージ優勝を決めた。
動画ラスト1㎞
マイヨジョーヌはアラフィリップがキープ
各賞ジャージは、マイヨジョーヌはアラフィリップがキープ。マイヨブランは着実にポイントを稼いだペーターサガンが守り、ポイントの上でもトップに躍り出て正真正銘のリーダーとなった。マイヨアポアルージュ(山岳賞)はポイント暫定トップだったペレスのリタイアによってコヌフロワがキープする形になった。マイヨブラン(新人賞)はマルク・ヒルシ(サンウェブ)が守っている。敢闘賞には単独で逃げ続けたクザンが選ばれている。
リザルト ツール・ド・フランス第3ステージ
ステージ順位
1 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
2 サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
3 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、NTTプロサイクリング)
4 ユーゴ・オフステテール(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)
5 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
6 エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)
個人総合順位
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
2 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)+4秒
3 マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)+7秒
4 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)+17秒
5 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
6 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
ポイント賞
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞
ブノワ・コヌフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)
新人賞
マルク・ヒルシ(スイス、サンウェブ)
チーム総合順位
トレック・セガフレード(アメリカ)
第3ステージ敢闘賞
ジェローム・クザン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)
動画 ダイジェスト版
第3ステージのルート
大会WEBサイト
https://www.letour.fr/
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