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ツール・ド・フランス第5ステージ|総合首位はイエーツへ、アラフィリップ違反で陥落

ツール・ド・フランス2020の第5ステージは9月2日に行われ、集団スプリントを制したワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)がステージ優勝を果たした。個人総合リーダーのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、残り20㎞の禁止区間での補給を行ったため20秒のペナルティを受け、総合2位に付けていたアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)にマイヨジョーヌが渡った。ゴール後まさかの表彰台にイエーツは「こんな形で黄色ジャージを着たくなかった。どうせならタイムペナルティーてはなく自分の脚でね。チームバスでシャワーを浴びるまで知らなかった。彼(アラフィリップ)に気の毒だ」とコメントしている。

アタックする選手が現れず、大集団のまま平穏に推移

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

ギャップの町をスタートし、アルプス山脈を下ってプリヴァでフィニッシュする第5ステージ。距離は183kmだが、カテゴリー山岳は4級山岳が2つ、数カ所上りはあるものの150km過ぎまでは全体的に下り基調というスプリンター向けのステージだ。とはいえ、コース後半のローヌ川周辺ではミストラルと呼ばれる風が強烈な横風となって吹き付けることがあるので、集団が分裂して各賞ジャージの行方に大きな影響を与えることも考えられる。

レースは序盤にカスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)が飛び出す動きを見せるも、すぐに集団が吸収。その後は誰もアタックする選手が現れず、おおむね大集団のまま平穏にレースは展開していった。

スプリントポイントでベネットがサガンのポイントを逆転

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

48km地点のスプリントポイントでは、一時的にポイント賞を狙う選手たちによってレースが活性化。数人が飛び出したが、サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)が先頭で通過。マイヨヴェールのポイント争いでペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)を逆転することに成功し、マイヨヴェール争いの暫定リーダーになった。

その後はドゥクーニンク・クイックステップやユンボ・ヴィズマが集団を引きながらゆったりとしたペースで距離を消化していった。

2つの4級山岳では山岳賞リーダーコヌフロワが着実にポイントを加える

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

このレースのカテゴリー山岳は、130km地点の4級山岳セールコロン峠(距離4.1km、平均勾配3.7%)と167km地点の4級山岳サンヴァンサン=ド=バレ(距離2.7km、平均勾配4.2%)の2つ。この日はカテゴリー山岳では、ブノワ・コヌフロワ(AG2Rラモンディアール)が先頭で通過し、着実にポイントを稼いだ。

車輪半分の差でファンアールトが差し切り、ステージ勝利

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

残り10kmを切ると、イネオス・グレナディアスの選手が集団先頭に集まり、集団を力強く牽引。これにより先頭集団は徐々に人数を減らしていく。

残り3kmを過ぎたあたりで、イネオス・グレナディアスに変わってサンウェブが集団を牽引。プロトンはハイスピードを保ったまま残り1kmのフラムルージュを通過。相変わらずサンウェブが集団を引き続け、残り300mあたりでケース・ボル(サンウェブ)を発射する。ボルの直後につけていたワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)がこれに反応してすかさず横に並び、この2人がほぼ横一線でハンドルを投げ合ってフィニッシュラインを通過。最後は車輪半分ほどの差でファンアールトが差しきり、ステージ優勝を決めた。

PHOTO:A.S.O.

動画 ゴール前1㎞

 

個人総合はアラフィリップがペナルティで首位陥落

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

この日は個人総合争いに動きがあった。集団内で無事に走りきり、マイヨジョーヌを守ったかに思われたジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、「ステージレースで残り20km以降で補給を受けてはいけない」というUCIルールに違反し、20秒のペナルティが科せられた。これにより、マイヨジョーヌは前日まで総合2位に付けていたアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)の手に渡った。

ポイント賞争いは、ステージで3位に入ったサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)が同4位のペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)をポイントで上回り、マイヨヴェールを獲得した。

マイヨアポワとマイヨブラン争いに変動はなく、それぞれブノワ・コヌフロワ(AG2Rラモンディアール)とタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)がそれぞれキープしている。

リザルト ツール・ド・フランス第5ステージ

ステージ順位

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

1 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)
2 ケース・ボル(オランダ、サンウェブ)
3 サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
4 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
5 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
6 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)

個人総合順位

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

1 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)+3秒
3 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)+7秒
4 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)+9秒
5 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)+13秒
6 トム・デュムラン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)

ポイント賞

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)

山岳賞

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

ブノワ・コヌフロワ(フランス、AG2Rラモンディアール)

新人賞

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

チーム総合順位

EFプロサイクリング

第5ステージ敢闘賞

PHOTO:A.S.O./ Alex Broadway

ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・マクラーレン)

動画 ダイジェスト版

第5ステージのルート

 

 

大会WEBサイト
https://www.letour.fr/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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