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ツール・ド・フランス最終ステージ|ポガチャルが個人総合・山岳・ヤングライダーの3賞獲得、ポイント賞はベネット

ツール・ド・フランス2020の最終第21ステージが9月20日、マント=ラ=ジョリーからパリまでの122kmのコースで行われ、サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)がパリ・シャンゼリゼ通りでのスプリント勝負を制してステージ優勝を果たした。前日のTTで歴史的な大逆転劇を繰り広げたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が個人総合優勝、山岳賞、ヤングライダー賞の3部門でトップに立ち、ポイント賞はサム・ベネットが獲得した。

コロナウイルスがまん延するなか、2か月遅れで開催されたツール・ド・フランス。感染症対策のためにレース期間中のPCR検査、無観客ゴールなどいつにない対策をしながら、スタート地点ニースからゴールのパリまで3483㎞を走り切ったことは奇跡的ともいえる。

ポガチャルらがチーム、マイヨジョーヌ獲得者と乾杯しながらパレード走行

3週間に渡って熱戦を繰り広げてきたツール・ド・フランス2020もいよいよ最終ステージを迎えた。この日はマント=ラ=ジョリーからパリまでの122km。序盤に4級山岳ブル峠(距離2.3km、平均勾配3.6%)はあるものの、例年最終ステージは“凱旋レース”との位置づけなので、ポイント賞以外のタイトルは前日以外にほぼ確定しており、プロトンがフィニッシュした時点で、前日の個人TTで歴史的大逆転を果たしたポガチャルが個人総合と山岳賞、ヤングライダー賞の3賞を獲得することになる。

例年通り、個人総合トップの証・マイヨジョーヌを着るポガチャルが所属するUAEチームエミレーツを先頭に、146人の選手がこの日のスタート地点マント=ラ=ジョリーを出発。個人総合優勝を祝うパレード走行が行われた。

マイヨジョーヌを獲得したポガチャルに用意された特別カラーのコルナゴ・V3RS。意外にもコルナゴはいままでツール・ド・フランスで総合優勝したライダーが使っていたことはなく、これが初総合優勝となった。

サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)に用意されたマイヨヴェールカラーのスペシャライズド・SL7。

シャンゼリゼ周回コースでスプリンターたちが最後のバトル

パレードペースで進んできたプロトンは、66km地点でシャンゼリゼの周回コースへ入った。1周7kmの周回コースを9周したらいよいよフィナーレだ。シャンゼリゼが最終日のフィニッシュ地点となるのは45年連続だ。

周回コースに入ると、ステージ優勝で一旗揚げたいスプリンターたちが断続的にアタックを繰り広げる。ニールソン・ポーレス(EFプロサイクリング)が最初にしかけ、いくつかの小競り合いの後、4人のライダー、グレッグ・ファンアーヴェルマート(CCCチーム)、ピエールリュック・ペリション(コフィディス)、コナー・スウィフト(アルケア・サムシク)、マキシミリアン・シャフマン(ボーラ・ハンスグローエ)が抜け出した。82km地点のスプリントポイントでは、ポイント賞を確定させたいサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)が集団のトップでスプリントポイントを通過した。

サム・ベネットが有終の美を飾る

このあとTTフランスチャンピオン、レミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)の強力な引きで集団は1つとなり、ステージ優勝の行方は大集団でのゴールスプリントに委ねられた。最後のバトルを制したのは世界チャンピオンのマッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)をかわしたベネットだった。

一方、個人総合、山岳賞、ヤングライダー賞の3部門でトップに立つポガチャルは、チームメートとともに健闘をたたえ合いながらフィニッシュ。マイヨジョーヌ、マイヨアポワ、マイヨブランの3つのジャージを獲得した。3賞を獲得するのは1969年のエディ・メルクス(ベルギー)以来(このときは、マイヨジョーヌ、マイヨアポワ、マイヨヴェール)となる。また、初出場での勝利は8人いるが、その中にはメルクス、ベルナール・イノー(フランス)といったいずれもツール・ド・フランスを5勝しているライダーたちと並ぶことになる。さらに21歳での優勝は第二次世界大戦後としては最年少記録となる。そして、スロベニア人として初優勝となる。まさに記録づくめの優勝といえるだろう。

ポイント賞トップの座はサム・ベネットが守り、マイヨヴェールを獲得。アイルランド人選手が獲得するのは1989年ショーン・ケリー以来の快挙となる。また、スーパー敢闘賞には大胆な逃げで2勝を挙げたマルク・ヒルシ(チーム サンウェブ)が選ばれた。

ツール・ド・フランス2020 第20ステージ結果

ステージ順位

1 サム・ベネット(アイルランド、ドゥークニンク・クイックステップ)
2 マッズ・ピーダスン(デンマークトレック・セガフレード
3 ペテル・サガン (スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
4 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)
5 エリア・ビビアーニ(イタリア、コフィディス)
6 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)

 
マイヨジョーヌ(個人総合成績)

1 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)+59秒
3 リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)+3分30秒
4 ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)+5分58秒
5 エンリク・マス(スペイン、モビスター)+6分7秒
6 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)+6分47秒

 

チーム総合成績

モビスター

敢闘賞

マルク・ヒルシ(スイス、チーム サンウェブ)

繰り広げられた各賞ジャージの戦い

マイヨジョーヌ(個人総合)

総合1位ダディ・ポガチャルの賞金は50万ユーロ、2位プリモッシュ・ログリッチは20万ユーロ、そして3位リッチー・ポートは10万ユーロとなる。

第1ステージ アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ)
今大会最初にマイヨジョーヌに袖を通したのは、集団スプリントを制したアレクサンダー・クリストフ。
第2ステージ →ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
このステージをジュリアン・アラフィリップが制し、マイヨジョーヌもアラフィリップに移る。
第5ステージ →アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)
アラフィリップが補給違反でペナルティを受け、マイヨジョーヌがアダム・イェーツに移った。
第9ステージ →プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
イェーツが失速し、マイヨジョーヌはこのステージで2位に入ったプリモシュ・ログリッチの手に渡る。
第20ステージ →タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
ここまで盤石のチーム力で2位とのタイム差を57秒にまで拡大していたログリッチだったが、この日の1級山岳TTでタデイ・ポガチャルがログリッチより1分56秒速い圧倒的な記録でステージ優勝し、歴史的逆転劇でマイヨジョーヌ獲得を確定させた。また、総合3位はリッチー・ポート(トレック・セガフレード)が入り、長いキャリアのなかで初のツール・ド・フランスのポディウムに立った。

マイヨヴェール(ポイント賞)

サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)

第1ステージ アレクサンダー・クリストフ(UAEチームエミレーツ)
ステージ優勝のアレクサンダー・クリストフがポイント賞争いでもトップに立った。
第3ステージ →ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
スプリントポイントを集団先頭通過したペテル・サガンが、フィニッシュ地点でもクリストフに先行し、早くもマイヨジョーヌに袖を通す。
第5ステージ →サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)
スプリントポイント1位通過、ステージ3位でサム・ベネットがポイント賞トップに躍り出る。
第7ステージ →ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
ボーラ・ハンスグローエがチームワークで集団からベネットを脱落させ、サガンがマイヨヴェールを奪還した。
第10ステージ →サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)
ベネットがゴールスプリントを制してステージ優勝。再びマイヨヴェールを奪還し、その後はチームメートのアシストもあり、危なげなくシャンゼリゼまでマイヨヴェールをキープした。

 

マイヨアポワ(山岳賞)

タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

第1ステージ ファビアン・グルリエ(トタル・ディレクトエネルジー)
3人で逃げを打ち、3級山岳を先頭通過。3人はポイントで並んだが、フィニッシュ地点で先着したファビアン・グルリエがマイヨアポワを手にした。
第2ステージ →ブノワ・コヌフロワ(AG2Rラモンディアール)
1級山岳を先頭通過。2人がポイントで並んだが、フィニッシュ地点で先着したブノワ・コヌフロワがマイヨアポワに袖を通した。その後第17ステージまでマイヨアポワをキープした。
第17ステージ →タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
アルプス山岳ステージで連日動きを見せていたタデイ・ポガチャルが山岳賞ポイント争いで首位に躍り出てマイヨアポワに袖を通した。
第18ステージ →リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアス)
リチャル・カラパスとミハウ・クフィアトコフスキのイネオス・グレナディアス勢2人が逃げ切り、クフィアトコフスキがステージ優勝、カラパスが山岳賞トップに躍り出た。
第20ステージ →タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
個人TTで1級山岳ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユを最速タイムで駆け上がり、ポガチャルが山岳賞ポイント争いでもトップに踊り出た。

マイヨブラン(ヤングライダー賞)

タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

第1ステージ マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)
マッズ・ピーダスンがステージ2位に入り、今大会で初めてマイヨブランに袖を通した。
第2ステージ →マルク・ヒルシ(サンウェブ)
ゴールスプリントでアラフィリップに敗れたもののステージ2位に入り、マイヨブランを獲得した。
第4ステージ →タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
ステージ2位に入ったタデイ・ポガチャルがマイヨブランを獲得。
第7ステージ →エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアス)
横風の吹く平坦区間でポガチャルがメイン集団から脱落。集団内で先頭と同タイムでフィニッシュしたエガン・ベルナルがマイヨブランを獲得。
第13ステージ →タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
7つのカテゴリー山脈がある中央山塊ステージでポガチャルとログリッチが飛び出し、ベルナルとのリードを拡大。ポガチャルが再びマイヨブランに袖を通した。その後、ベルナルがツールをリタイアしたこともあり、最終日までマイヨヴェールを守り通した。

動画 ダイジェスト版

第21ステージのルート

 

ツール・ドフランス出場選手リストはコチラから。

「ツール・ドフランス出場選手リスト」

大会WEBサイト
https://www.letour.fr/

 

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