CERVELO(サーヴェロ)・カレドニア|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2020年10月05日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、サーヴェロのスタッフたちが木曜日の夜に行う「サーズデー ナイトライド」が開発のきっかけとなった、あらゆる条件下で速く走ることを追求した新機軸バイク、CERVELO・CALEDONIA(サーヴェロ・カレドニア)をベテランライダーの管洋介がテスト!
より速く、より用途を広げたロードバイクの楽しさを提案
サーヴェロからモダンロードモデルとして登場したカレドニアはスポーツバイクの本質ともいえる「あらゆる条件下で速く走ること」を追求した新機軸バイクだ。
オールラウンドロードのRシリーズやエアロロードのSシリーズに代表されるレーシングバイクだけでなく、エンデュランスロードのCシリーズ、グラベルロードのアスペロなど、さまざまなバイクを提案してきたサーヴェロ。カレドニアはこれらの、用途を細分化してきたカテゴライズをあえて打ち破ったバイクだ。
カレドニアを開発した原点は、サーヴェロのスタッフたちが木曜日の夜に行う「サーズデー ナイトライド」だ。高速かつ多岐にわたる路面状況を走るそのライドでは、オールラウンドレーサーのRシリーズの速さと同時に、アスペロの悪路走破性が求められたのだという。パリ~ルーベを前提にしたレースバイクとしての速さをもちながら、より多用途に使えるカレドニアの発想が生み出された。具体的にはリーチとスタック、つまりポジションに関わる寸法をRシリーズと同様としながらも、チェーンステー長とトレイル量を延長したジオメトリーで安定性を確保。さらに34㎜まで対応したタイヤクリアランスを与え、フェンダーマウントも目立たない場所に設けた。剛性についてもアスペロと同レベルになるよう積層で調整された。ベースとなるカーボンフレームは上位のカレドニア5とスタンダードのカレドニアの2種類が用意され、今回インプレッションするのは後者の105モデルとなる。またカレドニア5では電動コンポーネントでケーブルの完全内装化を達成している。
ロードバイクとしてのスピードを求めながら、さまざまな路面に対応したカレドニアは、多くのライダーが潜在的に求めていたバイクといえる。とくに日本の環境においてフィットするライダーは非常に多いはずだ。
トップチューブ上にはバッグなどを取り付け可能な台座を設けた。ダウンチューブに設けられたケーブルガイドは、DI2へのアップグレード時にジャンクションの設置が可能だ。
BBの規格はサーヴェロのアイデンティティーともいえるBBライトを採用。フレーム設計の自由度を高めている。
リーチとスタックをRシリーズ同様としたことからもわかるとおり、ヘッドチューブはロードバイクと同様の長さとした。
34mmまで対応するタイヤクリアランスを確保。フェンダー併用時は31mmまでのタイヤに対応する。細身のシートステーはトップチューブとの集合部より下部にオフセットして接合され、シートポストのフレックス性も引き出すことで振動吸収性を高めている.
サーヴェロ
カレドニア
34万5000円(完成車/税抜)
■フレーム:カーボン ■フォーク:オールカーボン ■コンポーネント:シマノ・105 ■ハンドル、ステム、シートポスト:サーヴェロ・アロイ ■サドル:サーヴェロ・ロードサドル ■リム:アレックス・ブーンドックスチューブレスレディー ■タイヤ:ヴィットリア・ザフィーロプロVフォールディングG2.0 30C ■サイズ:48、51、54、56 ■カラー:インディゴ×ウォールナット ■試乗車重量:8.7kg(51 /ペダルレス)
ロードバイクの俊敏さに安定感をプラスした走り
管洋介がインプレッション
一言で表すなら「高まったスピードのままフィールドから飛び出していく」という言葉がマッチするバイクだ。スピードを出したときに感じられるキレのある振り心地や、軽さに由来した駆動感という、サーヴェロのロードバイクらしいフィーリングをしっかりと感じとることができる。
それでいて本来ならロードバイクが減速してしまうガレた路面状況でも、高まったスピードが衰えない巡航力。これこそがカレドニアを相棒にする楽しさといえよう。
Rシリーズでは57mmだったトレイル量を60mmへと大きくしたことでハンドリングは未舗装路でも優雅に安定したラインを描き、最適な走行ラインを焦らずにトレースできる。そしてオンロードではエアロポジションを存分にとれるヘッド長により、上半身が低い姿勢で風を切り裂き突き進んでいける。
クライミングではシャキシャキと切れるストレートフォークの特性を感じながらウイップを効かせたダイナミックなライディングがマッチングする。いわばロードバイクとしての魅力をもたせながら安定感を加えたテイストといえる。
ケーブルインのスッキリとシンプルなデザインに単色のカラーリングは高級感にあふれ、大人の遊び道具として長く付き合える一台だ。
インプレッションライダー
管洋介
競技歴24年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。
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問:東商会
www.eastwood.co.jp
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