CARRERA(カレラ)・TD01エアー|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2020年11月16日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回はカレラのラインナップのなかで、ミドルレンジを固めるモデルでありながら高弾性カーボンを採用するなど充実のスペックを誇る、CARRERA・TD01-AIR(カレラ・TD01エアー)に管洋介が乗ってみた!
クラス以上の性能を誇るオールラウンドエアロロード
ディスクブレーキ化によりさらなる性能向上に成功!
1970年代に活躍したイタリアの元ロード選手ダヴィデ・ボイファバとルチアーノ・バラキによって設立されたブランドがカレラだ。1990年代にはクラウディオ・キャプーチ、マルコ・パンターニらの活躍で名声をほしいままにし、カーボンバイク全盛期の現代においても自転車愛好家たちの夢をかなえるバイクを作り続けている。TD01エアーはカレラのラインナップのなかで、ミドルレンジを固めるモデルでありながら高弾性カーボンを採用するなど充実のスペックを誇る。
モデル名のTDはティアドロップ、つまりはフレームが涙滴型の断面形状であり、優れた空力性能が与えられていることを意味する。TD01エアー自体は2017年に発表されたモデルだが、新たにディスクブレーキ対応フレームが発表された。
リムブレーキモデルから継承する空力性能に加え、優れたレスポンスとコントロール性能は健在。路面や気象条件を問わずに安定した制動力を得たことで、さらに性能を高めることに成功した。
TD01エアーには自分好みのバイクを作り上げられるフレームセット販売と、すぐさま走り出せる完成車販売(34万円(シマノ105仕様/税抜)がある。
あくなきスピードの追求という、ロードバイクの普遍的なゴールを目指せるバイクといえる。
エアロ形状のシートチューブと対照的に細身のシートステー。ディスクブレーキ化によってブリッジを排して振動吸収性の向上に貢献した。
ダウンチューブにもエアロ性能に優れた形状を採用して、優れた空力性能を実現した。
幅広のプレスフィットBBによりダウンチューブやチェーンステーの大径化を可能とし、レスポンスに優れたペダリングフィールを得ている。
ディスクブレーキはロードバイクの標準であるフラットマウントを採用。カーボンの積層もディスクブレーキの負荷に耐えるように最適化されている。
カレラ
TD01エアー
25万円(フレームセット/税抜)
■フレーム:東レ・T700/T22、MRC・MR60/40T ■フォーク:F0 888 カーボン60HM 1K ■コンポーネント:シマノ・デュラエース ■ハンドル:FSA・エナジーコンパクト ■ステム:FSA・エナジー ■シートポスト:専用エアロカーボン ■サドル:サンマルコ・スーパーレジェーラ ■ホイール:バイクアヘッド・ビターボロード ■タイヤ:ハッチンソン・フュージョン5、700×25C ■サイズ:XS、S、M、L、XL ■カラー:全5色 ■試乗車重量:7.2kg(編集部実測Mサイズ/ペダルレス)
平地から山岳まであるゆるコースに対応する
オールラウンドバイク
管洋介がインプレッション
TD01エアーは、ミドルグレードながらカムテールデザインを随所に施すことで、ワンクラス上の性能を感じさせるバイクに仕上がっている。シャープなシルエットの印象どおり、その乗り味は軽さが際立った弾性の強いテイストだ。
躍るようにウイップを使ってスピードをのせ、コーナーではバイクに身を任せて飛び込める感覚は痛快で、どこまでもいっしょに走っていけるフィーリングを得ることができる。ディスクブレーキ化によりチェーンステーをショートレングスにまとめ上げ、跳ねるように走りながらも後輪が素早くついてきてくれる。その駆動力の高さはじつにレーシーだ。
BBウイップを生かした高トルクでも踏み負けない特性は、急勾配が続くようなタフなヒルクライムにおいて、脚に疲労を残さずに長時間踏み続けられるという大きな恩恵を受けられる。
またコーナーのエッジにグッと噛んでくれる挙動は、バイクを操る楽しさを再確認させてくれるものだ。立ち上がりが連続するワイディングコーナーでも余裕をもってクリアできる。キビキビとした踏み味とコントロール性能により、あらゆる条件で性能を発揮できるバイクだ。
インプレッションライダー
管洋介
競技歴24年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。
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