RIDLEY/FENIX【日本バイシクル・オブ・ ザ・イヤー2021】
Bicycle Club編集部
- 2020年12月27日
「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2021」にノミネートされたRIDLEY/FENIXの概要と、選考委員によるインプレッションをレポートする。
パヴェで鍛えられた走行性能を誇る最前線のエンデュランスロード
1997年に誕生したベルギーのバイクブランド、リドレー。老舗の多いヨーロッパブランドのなかでは新興勢力だが、2016年に本社敷地内に風洞実験施設やエアロ効果のCFD解析ができる施設を設立するなど、最新の設備でバイク作りに取り組んでいる。2021年モデルでリニューアルしたフェニックスは、リドレー伝統の石畳(パヴェ)での過酷なレースに耐える優れた耐久性と剛性、高い走行性能を兼ね備えたエンデュランスレーサー。
五角形のダイヤモンドシェイプチューブがフレームの耐久性と剛性を高め、細身のシートステーやシートポストを採用することで振動吸収性も向上。シートクランプをフレームに内蔵し、ハンドルまわりのケーブルもフル内装化するなど、エアロ化も進めて全方位的に進化した。国内では代理店独自のプログラム、バイククラフトを展開。フレームとコンポのグレードを選び、クランクのサイズなどをカスタマイズし、手持ちのパーツと組み合わせることで最小限の予算でバイクが購入できる。
Spec.
リドレー・フェニックス
●価格:28万円(フレームセット/税抜)
●フレーム:30T/24T HMカーボン
●フォーク:フルカーボン
●コンポーネント:シマノ・アルテグラ
●ホイール:ウルサス・ミウラTC37ディスク
●タイヤ:コンチネンタル・グランプリ5000
●サイズ:XS、S、M
●実測重量(ペダルなし):7.93kg(XSサイズ)※フレームセット販売。スペックは試乗車のもの
問:ミズタニ自転車 https://ridley-bikes.jp
IMPRESSION
個性を継承しながらトレンドを取り入れた次世代エンデュランス|ハシケン
専用エアロハンドル付きのフレームセットで28万円のお手ごろ価格が注目されるが、安心感のある直進安定性やダウンヒルでのステアリング性能は秀逸。トルクをかけたときBBからリア三角が絶妙にバランスをとり、高い路面追従性を発揮して小気味よく加速する。いっぽうフレーム全体で快適性を高めていて、サドルに腰を下ろしたマイペースなライドにも向く。ケーブル内装のトレンドと、ひと目でフェニックスとわかる個性を融合した次世代エンデュランスロード。
万能性を持ち合わせコストパフォーマンスも優れた「手に届く」一台|田村明寛
金を積めばいいものは買える。幼稚園児でも知っている世の常だ。ここに並ぶ多くのバイクは完成車スペックで100万を簡単に超えてくる。そりゃ、いいに決まっている。そのなかでこのフェニックスは異質かもしれない。完成車でも60万円台。当然、僕の評価軸である万能度にはコスパも含まれている。さらにエアロエンデュランスレーサーに分類されるこの自転車はその名のとおり、自転車に求めたい要素が詰め込まれていた。憧れを憧れで終わらせない、手に届く一台だ。
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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