ANCHOR(アンカー)待望のディスクブレーキモデルRL8D|ニューモデルインプレッション
山口
- 2021年02月22日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、ロングライドをターゲットとしたRLシリーズ、RL8にディスクブレーキを搭載したANCHOR・RL8D(アンカー・RL8D)を副編集長の山口がテスト!
待望のロングライド向きディスクブレーキモデル
アンカーのラインナップでロングライドをターゲットとしたRLシリーズ。高弾性カーボンを用いたRL9を筆頭に耐久性に優れたカーボンを用いるRL8、さらにアルミフレームのRL6までをそろえ、多くのサイクリストから支持される。
このシリーズのRL8をベースにディスクブレーキを搭載したRL8Dが新たに登場した。長距離を快適に走れる振動吸収性の高さに加えて、クライミング性能にも優れたRL8からジオメトリーと乗り味を踏襲。ディスクブレーキの採用により制動力とコントロール性を高めた。
アンカーロードバイクのキーとなるのが、推進力最大化解析技術のプロフォーマットだ。これはペダルからの入力をムダなく前に進む力に変換するために、素材、空力、強度、剛性、質量などの要素を総合的に解析する技術。タイヤ開発の解析研究を行うブリヂストンの基盤技術部門とともに作り上げたものだ。
RLシリーズにおいては解析結果を元にロングライドに適した特性が与えられる。RL8Dにも例外なくこの開発手法が用いられており、ディスクブレーキに適した前に進むフレームが製作された。
世界と戦うブリヂストンのテクノロジーを結集したロングライドバイクとして、RL8Dは確かな存在感を放っている。
ディスクブレーキ化によりスルーアクスルを採用。リムブレーキモデルとは剛性やかかる負荷も異なるため、プロフォーマットによる解析を元にした設計が施されている。
トップチューブおよびダウンチューブは、ラウンド形状ではなくエッジを設けることで剛性を最適化した。
垂直方向に薄い形状としたシートステーにより、振動吸収性とペダリングのための横剛性を両立した。
緩やかにベンドしたフォーク形状により、快適な乗り心地と安定感のあるハンドリングを演出する。
アンカー
RL8D
37万円(アルテグラ完成車/税抜)、19万5000円(フレームセット/税抜)
■フレーム:プロフォーマット3ピースカーボン ■フォーク:カーボンモノコック ■コンポーネント:シマノ・アルテグラ ■ホイール:DTスイス・PRC1400スプライン35(アップチャージ16万円(税抜)) ■ハンドル:日東・M101S ■ステム:アルミ ■サイズ:390、420、450、480、510、540mm ■カラー:キャニオンオレンジ、オーシャンネイビーほか ■試乗車重量7.8kg:(編集部実測値480サイズ/ペダルなし)
踏んだだけ反発を感じるロングライドバイク
山口博久がインプレッション
気持ちいい乗り味で楽しめるバイクというのが第一印象だ。今回付いていたタイヤが28Cということもあり、さすがにハンドリングはやや鈍くなるが、路面からの振動をうまく逃がしてくれ、上質な乗り味を楽しめる。
エアロ形状ではない分、乗り心地がよくなっている。クセがなく扱いやすいのが特徴。ねらったとおりにラインをトレースできる。剛性はほどよく、踏み込んだ力にフレームが反発し、前に進んでいく印象のバイクだ。
高回転で引っ張るタイプのバイクではなく、多くの日本人ライダーの好むフィーリングだろう。ロングライド向きとうたっているものの、ロードレースでもその実力は発揮できるバイクで、挙動もレーサーそのものだ。さらに軽量パーツを付ければ7kg台前半にできるので、ヒルクライムにもよさそうだ。
インプレッションライダー
山口博久
バイシクルクラブ副編集長。35歳からレースに復帰し、ロード、シクロクロスの国内最高峰カテゴリーを走った経験をもつ。これまで数々のロードバイクで走ってきた経験をもとにバイクをインプレッションする。数カ月前の骨折から無事回復し、脚に力を戻しつつある。
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問:ブリヂストンサイクル
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PROFILE
バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。47歳を迎えた現在ではレースだけではなく、サイクリングを楽しむためために必要な走行環境やサイクルツーリズムなどの環境整備などにも取り組んでいる。