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カンパニョーロ・ボーラウルトラWTOが登場!新機構でニップルをリム内蔵|campagnolo

イタリアブランド「Campagnolo(カンパニョーロ)」から、新製品「BORA ULTRA WTO (ボーラ ウルトラWTO ) 」が登場、リムハイト33mm、45mm、60mmの3タイプ、ディスクブレーキモデルのみがラインナップする。ボーラ ウルトラWTO45では1425gという軽さを実現し、軽さ、転がり、そして空力という総合面で従来のボーラ・WTOを上回り、ヒルクライムで7秒ほどのアドバンテージを示している。

ボーラとは「風の神様」を示し、1994年に登場して以来空気抵抗減らすことに特化し進化してきたモデルだ。WTOシリーズが登場してからは風洞実験を取り入れることで、より空力特性を最適化してきた。今回、従来のボーラWTOからさらに進化し、ウルトラの名前に恥じないアップデートがおこなわれている。具体的にはフロントハブをカーボン化、ベアリングにCULTを採用するだけではなく、さらにニップルをリムに内蔵することで、より空気抵抗を低減している。

ニップルをリムに内蔵したAero Mo-Mag(エアロ・モ-マグ)

今回最大のトピックスはスポークを止めるニップルが、リムの中に内蔵する構造になったことだ。リムの中に樹脂製のニップル受けがあり、ここにニップルを格納する仕組みになっている。ニップルをリムの中に内蔵することでよりエアロダイナミクスにすぐれたデザインを可能にしている。

(左)スタンダードニップル、(中央)モ-マグ、(右)エアロ・モ-マグ

ニップルは樹脂製のニップルホールに、ニップルがはまる構造になっているため、ニップルを緩め、スポークから外しても簡単にリム内に落ちない仕組みになっている。ニップルの取り付け方は従来モ-マグと同じようにニップルの先に磁化する専用治具をを取り付け、これをリムの外からマグネットで導入し、ニップル穴に誘導し取り付ける方式だ。さらにニップルホールから飛び出してきた治具をペンチなどで引っ張り出すことで、樹脂製のニップル穴にニップルが収まる。このためニップルを緩めても簡単に外れない仕組みになっている。

割の入ったトルクスのようなニップルレンチ

ニップルはトルクスレンチで回せるねじのようになっており、ニップルレンチはトルクスレンチに割が入った形になっている。この開け閉めでスポークテンションを調整する。

左から、マグネット。スポークホルダー、ニップルレンチ、マグネットでニップルで動かすための治具

リムの設計をより最適化したH.U.L.C.

ボーラ・ウルトラWTOのリムは、同社のH.U.L.C.により軽量化とパフォーマンスを両立する新設計を行っている。H.U.L.C.とは数十年にわたりイタリア・ビチェンツァにある本社工場で開発してきたコンセプトで、実際にカーボンを扱える環境でモノづくりを行っているカンパニョーロが培ってきたノウハウだ。今回具体的なカーボン繊維の弾性率などの特性は公開されなかったが、カーボン繊維と接着樹脂をどう使えば、強度、剛性、そして軽さを最適化できるか? 実際にカーボン繊維をさわることができる環境で得た知見をもとに製品にフィードバックしている。

C-LUXフィニッシュによる仕上げで、チューブレスリムへより最適化

新たにカーボンの仕上げ部分にC-LUXフィニッシュ(カンパニョーロラグジュアリーフィニッシュ)と呼ばれる仕上げをおこなっている。このC-LUXによる表面仕上げは非常に滑らかで、クリア塗装を必要としないため軽量化することができる。 さらにリム表面がきれいになることでチューブレスタイヤとの接点の精度が高くなる、これによりタイヤビードとの相性がよくなっている。

さらにリム幅については33では内幅21mmを採用しているが、45と60では19mmとするなど、異なるリム幅を採用している。

カーボンシェルを採用したフロントハブ

ボーラWTOウルトラはディスクブレーキ専用のみがラインナップ。従来のボーラ・ウルトラではハブシェルをカーボン化、さらにベアリングををCULT化することが通例となってきたが、今回カーボンシェルの採用したのはフロントのみとなっている。このCULTは従来からカンパニョーロが採用しているテクノロジーで、セラミックベアリングを使うことでより回転をスムーズにする。同社にはCULTとUSBの2つのセラミックベアリングを用いたテクノロジーがあるが、CULTもUSBも同じグレードのセラミックベアリングを使う。ただし、ベアリングを受けるカップとコーンの表面処理が異なる。今回ウルトラでもこのCULTの採用によりより回転をスムーズにしており、通常の鋼鉄球ベアリングと比べて抵抗を40%低減させている。

カンパニョーロが示す、転がりに関する資料によると、78㎞/hでホイールを空転させたときに、一般的な通常の鋼鉄球を使ったシールドベアリングの場合30分ほどで止まってしまうのに対して、CULTベアリングでは165分まわりつづける。

リアホイールはアルミハブボディ、フリーボディーは3社に対応

リアのハブシェルはアルミ製となる。フリーボディーは新しく採用しているN3Wを採用。さらにHGとXDRボディーも用意されている。

空気抵抗はノーマルリムに対して7W低減

WTOとはウィンド・トンネル・オプティマイズドの略で、今回、新しいボーラウルトラWTO45を使った風洞実験データが公開されている。一般的なエアロではないノーマルリムが20.17Wという空気抵抗を示しているのに対してWTOでは13.33Wと約7Wのドラッグを低減している(―20°~+20°までの平均)。WTOでは当初から正面からだけではなく、斜めからの風、ヨー角について対策がなされている。とくにライダーが乗車中に受ける風の80%をしめる、ヨー角10°から20°の空気抵抗を低減するために風洞実験により最適化した形状にデザインしている。

ヒルクライムではノーマルに対してウルトラが8秒のアドバンテージ

カンパニョーロでは20㎞のヒルクライムと150㎞の丘陵地帯で比較をしたデータを公開している。下の図にあるようにボーラ45ウルトラWTOと従来のボーラ45WTOとでは、軽くなったこと、さらにベアリングの抵抗が少なった分ノーマルのボーラWTO45に比べウルトラWTO45は有利になっている。さらにボーラONEとの比較では、チューブレスがクリンチャーやチューブラーに対して有利なことを示している。カンパニョーロでは今回25Cチューブレスタイヤをスタンダートタイヤとしてホイールの空力などを最適化するように設計している。

カンパニョーロのによるWTOシリーズのタイム差の比較
ヒルクライム※1 丘陵ステージ※2
ボーラウルトラWTO45DB 0 0
ボーラWTO45DBチューブレス +8” +7”
ボーラONE50DBクリンチャー +38” + 3’9’’
ボーラONE50DBチューブラー +1’25’’ + 7’18’’

※1 ヒルクライムの条件
距離20km(うち20㎞が上り)、平均勾配8%、平均パワー3.5 W/kg、体重70kg、身長175cmのライダー

※2 丘陵地帯の条件
距離150km(うち50㎞が上り)、平均勾配8%、平均パワー3.5 W/kg、体重70kg、身長175cmのライダー

タイヤの条件
転がり抵抗とパワーの分布
モデル コンチネンタル
コンペティションチューブラー25C
コンチネンタル
グランプリ5000 25C
コンチネンタル
グランプリ5000TL 25C
重量 285g 221g 295g
インナーチューブ NA コンチネンタル・レース28(ブチル) なし
転がり抵抗 13,6 W

9,6 bar/ 140 psi

10.0 W

8,3 bar/120psi

8.9 W

6,9 bar/ 100 psi

ラインナップ

カンパニョーロ・ボーラウルトラWTO33DB

カンパニョーロボディー/46万6400円
HGボディー/46万7500
XDRボディー/46万7500円

SPEC

重量:F640g、R745g(1385gペア)
用途:ロード
リムハイト:33mm
クラス:C21
タイヤタイプ:2ウエイフィット(クリンチャー、チューブレス対応)
リム・フィニッシュ:H.U.L.C. UDストレートカーボン・ファイバー、C-LUX仕上げ
リム径:28″-700C
リム寸法:ハイト33mm、外幅:27.4mm、内幅:21mm
空力的最適タイヤサイズ:25C
スポーク:24本、G3スポークパターン
ニップル:エアロ・モ-マグ
ハブ:CULTカップアンドコーンシステム
O.L.D.: 100 mm (フロント), 142 mm (リア)
アクスル:アルミニウム
スプロケット:カンパニョーロ、HG11、XDR FWボディー

カンパニョーロ・ボーラウルトラWTO45DB

カンパニョーロボディー/46万6400円
HGボディー/46万7500
XDRボディー/46万7500円

SPEC

重量:F660g、R765g(1425gペア)
用途:ロード
リムハイト:45mm
クラス:C19
タイヤタイプ:2ウエイフィット(クリンチャー、チューブレス対応)
リム・フィニッシュ:H.U.L.C. UDストレートカーボン・ファイバー、C-LUX仕上げ
リム径:28″-700C
リム寸法:外幅:26.1mm、内幅:19mm
空力的最適タイヤサイズ:25C
スポーク:24本、G3スポークパターン
ニップル:エアロ・モ-マグ
ハブ:CULTカップアンドコーンシステム
O.L.D.: 100 mm (フロント), 142 mm (リア)
アクスル:アルミニウム
スプロケット:カンパニョーロ、HG11、XDR FWボディー

カンパニョーロ・ボーラウルトラWTO60DB

カンパニョーロボディー/46万6400円
HGボディー/46万7500
XDRボディー/46万7500円

SPEC

重量:F710g、R820g(1530gペア)
用途:ロード
リムハイト:60mm
クラス:C19
タイヤタイプ:2ウエイフィット(クリンチャー、チューブレス対応)
リム・フィニッシュ:H.U.L.C. UDストレートカーボン・ファイバー、C-LUX仕上げ
リム径:28″-700C
リム寸法:外幅:26.1mm、内幅:19mm
空力的最適タイヤサイズ:25C
スポーク:24本、G3スポークパターン
ニップル:エアロ・モ-マグ
ハブ:CULTカップアンドコーンシステム
O.L.D.: 100 mm (フロント), 142 mm (リア)
アクスル:アルミニウム
スプロケット:カンパニョーロ、HG11、XDR FWボディー

カンパニョーロジャパン
https://www.campagnolo.com/JP/en

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