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五輪代表候補の増田成幸が富士山征服! 第1ステージ制する|ツアー・オブ・ジャパン

国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が528日に開幕。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今回は3ステージに縮小しての開催となるが、初日から富士山登坂が組み込まれる難易度の高い大会に。その第1ステージは、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)とトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)の一騎打ちに。死闘の末に、残り1.5kmでのアタックを成功させた増田が富士山五合目に一番乗り。同時に総合でも首位に立ち、リーダージャージを着用している。

富士山の急坂ものともせず増田が劇的勝利

新型コロナの影響を受け昨年は中止となった大会だが、2年ぶりの開催を実現させた。本来の8ステージでの運営は断念し、富士山・相模原・東京の3ステージ編成で、出場チームも国内の16チームで覇権を争うことになった。

1ステージは富士スピードウェイ西ゲートをスタートし、この夏開催予定の東京2020五輪個人タイムトライアルで使われる周回コースを4周半。その後、満を持してふじあざみラインの登坂へと移る。

ふじあざみラインは登坂距離11.4km、平均勾配10%、最大勾配22%と、ワールドクラスの山岳区間。中腹からはいくつものヘアピンカーブがあり、フィニッシュ目前には急坂区間が控えるなど、「難攻不落」のフレーズがピッタリの大砦。大会の幕開けから、総合の行方を占うクイーンステージがやってきた。

レースは早々に6人が逃げグループを形成。リードしたのは、草場啓吾、大前翔(ともに愛三工業レーシングチーム)、渡邊翔太郎(那須ブラーゼン)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、孫崎大樹(スパークルおおいた)。先行する間に2回、中間スプリントポイントを通過し、1回目は大前、2回目は草場が1位通過。合計得点で草場が上回り、ステージ完走が条件ながらポイント賞首位に立つ。3周目に入った時点で、逃げは人数を減らして草場、渡邊、安原に絞られた。

一方のメイン集団は、増田擁する宇都宮ブリッツェンがコントロール。人数をそろえてメイン集団のペーシングを図る。先頭とのタイム差を少しずつ減らしていき、富士山間近の4周目には完全に射程圏内へ。逃げる3人も粘りの姿勢をみせたが、残り20kmを切ったところでメイン集団が吸収。いよいよ、ふじあざみラインへ向けて有力選手たちが前方へと顔をのぞかせ始める。

ふじあざみラインの上りに入るとともに、集団はマトリックスパワータグやチーム右京相模原が前方を固めてペースをコントロール。そのスピードに耐えられない選手たちが次々と遅れていき、自然と消耗戦の様相を呈する。

10人程度に絞られた集団が活性化するきっかけとなったのは、残り8kmでの留目夕陽(日本ナショナルチーム)のペースアップ。数秒のリードを得て、先頭を独り走る。そして大きな局面は、残り6kmでのルバのアタックでやってきた。まず留目をパスすると、ここに乗ることができたのは増田だけ。ルバと増田の後ろでは、山本大喜(キナンサイクリングチーム)とフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)がパックを形成して追走を図る。

それでも、先頭に立った増田とルバは協調体制を組んでハイペースを維持。20%を超える急勾配も力強いペダリングを続けて、後ろとの差を広げにかかる。残り4kmで山本がマンセボを振り切って単独で前の2人を追う形になると、一時は数秒にまで迫るが、合流には至らず。ステージ優勝争いは、完全に増田とルバに絞られた。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

勾配が緩やかになる残り2kmで、ルバが先手のアタック。ただ、ここは増田が冷静に対処。両者のつばぜり合いから、決定打を生んだのは残り1.5km切ったタイミングでの増田のアタックだった。ルバも懸命に反応するが、少しずつその差は広がっていく。今年から新たに採用された、フィニッシュ前約100mの急坂でも勢いが落ちることなく、増田が独走勝利。これまでも、富士山での上位進出を経験してきた増田だが、勝利を挙げるのは初めて。激闘を制してリーダージャージにも袖を通した。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

増田には敗れたものの、ルバも粘ってタイム差を11秒にとどめて2位フィニッシュ。淡々と上り続けた山本は44秒差で3位とし、キナン勢もチーム力を見せている。

このほか、各賞では増田が個人総合と合わせて山岳賞でも首位に立ち、ポイント賞は草場がトップ。途中見せ場を作った留目が25歳以下対象の新人賞とし、チーム総合はマトリックスパワータグが1位になっている。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

29日に行われる第2ステージは、今年から採用される神奈川県相模原市が舞台。東京2020五輪ロードレースのコースにもなっているルートが一部走って、宮ケ瀬湖のほとりを基点とする周回コースへ。108.5kmのレースが予定されるが、増田、ルバ、山本らの総合争いにとどまらず、ステージ優勝を狙っての動きも激しくなりそうだ。

ステージ優勝、個人総合首位 増田成幸 コメント

Photo: 宇都宮ブリッツェン

「思い描いた通りのレースができた。逃げをきっちり吸収できれば、自分は優勝争いができるとチームメートには話していた。周回コースからチームがしっかりコントロールしてくれて、イメージしていたような展開に持っていくことができた。リーダージャージは最終日までキープできればラッキーくらいの気持ちでいて、5人という例年より少ないメンバー編成の中でブリッツェンだけがコントロールするような展開になってしまうとさすが厳しいが、最後までチームメートと楽しみながら走り切れたらと思っている」

ツアー・オブ・ジャパン2021 第1ステージ・富士山 結果

ステージ結果

1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)2:35’52”
2 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム、フランス)+0’11”
3 山本大喜(キナンサイクリングチーム)+0’44”
4 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ、スペイン)+1’24”
5 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)+2’02”
6 小林海(マトリックスパワータグ)+2’38”
7 谷順成(那須ブラーゼン)+2’51”
8 小石祐馬(チーム右京相模原)+2’57”
9 留目夕陽(日本ナショナルチーム)+3’05”
10 徳田優(チームブリヂストンサイクリング)+3’30”

個人総合成績

1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)2:35’52”
2 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム、フランス)+0’11”
3 山本大喜(キナンサイクリングチーム)+0’44”
4 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ、スペイン)+1’24”
5 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)+2’02”
6 小林海(マトリックスパワータグ)+2’38”
7 谷順成(那須ブラーゼン)+2’51”
8 小石祐馬(チーム右京相模原)+2’57”
9 留目夕陽(日本ナショナルチーム)+3’05”
10 徳田優(チームブリヂストンサイクリング)+3’30”

ポイント賞

草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)

山岳賞

増田成幸(宇都宮ブリッツェン)

新人賞

留目夕陽(日本ナショナルチーム)

チーム総合成績

マトリックスパワータグ

大会情報はこちらから↓

ツアー・オブ・ジャパン
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