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23歳ファンムールが独走で第1ステージ勝利、4賞独占|クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ

ロードレースのUCIワールドツアーの1つ、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネが530日に開幕。フランス南東部の山岳・丘陵地帯を舞台に8日間の戦いが始まった。181.8kmで争われた第1ステージは、前半から逃げていたメンバーのうちブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)が残り12kmでアタック。独走に持ち込んでそのままステージ優勝を果たした

4賞独占の逃げ切りで“ニュー・デヘント”襲名のファンムール

ドーフィネといえば、ツール・ド・フランス前哨戦として世界的にも名高いレースの1つ。過去10年で5度、ドーフィネ勝者がその後のツールを制するなど、関連性は高い。そのうちの1人である、ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)やクリストファー・フルーム(イスラエル・スタートアップネイション、イギリス)も今大会に参戦する。昨年は新型コロナ禍で会期が8月に移り、ステージ数も5つに短縮されたが、今年は例年通りの開催時期に戻り、従来の8ステージでのレースとなる。

ツールを見据えた選手たちが顔をそろえる戦いは今年、山岳や丘陵の比重が高め。また、第4ステージでは2年ぶりとなる個人タイムトライアルステージを設定。総合力が試される8日間でもある。

その皮切りとなる第1ステージは、イソアールを基点とする181.8km。大周回を時計回りしたのち、イソアールの北側で小周回を約3周。この間、3級と4級のカテゴリー山岳を7つ越える。主催者発表では平坦ステージとなっているが、実際は登坂力が求められるコースレイアウトという印象だ。

©︎ A.S.O.

ファンムールを含む4人のリードで始まったレースは、最大で5分ほどのタイム差で進行。山岳ポイントではファンムールが積極的にポイント収集に動き、ステージ完走を条件に山岳賞ジャージ獲得を決める。

©︎ A.S.O./ Fabien Boukla

一方、メイン集団ではこの日の優勝候補と目されたマッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード、デンマーク)が早々に遅れたほか、レース後半にはアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)や総合成績が期待されていたブランドン・マクナルティ(アメリカ)のUAEチームエミレーツ勢が脱落。ソンニ・コルブレッリ(イタリア)擁するバーレーン・ヴィクトリアスなどがコントロールし逃げとの差を縮めるが、完全に射程圏に捉えるところまではいかない。

©︎ A.S.O./ Fabien Boukla

逃げは3人に減りながらも、快調に飛ばし続ける。そして最終周回。この日最後のカテゴリー山岳となる4級の上りでファンムールがアタック。これがあっという間に決まると、一時は40秒ほどまで迫っていたメイン集団との差を再度広げることに成功。ファンムールは頂上からのダウンヒルも巧みにこなして、後方からの追い上げをかわす勢い。

独走を決めたファンムールは、残り1kmを切ると勝利を確信してガッツポーズを繰り返す。レース展開を味方につけた23歳が、うれしいプロ初勝利の瞬間を迎えた。かたや、追い切れなかったメイン集団は、25秒差でのフィニッシュ。コルブレッリがステージ2位を確保した。

©︎ A.S.O./ Fabien Boukla

ファンムールは、2018年ロード世界選手権のアンダー23個人タイムトライアル銀メダリスト。プロ入り後は目立った結果を残していなかったが、得意とする独走で勝機を手繰り寄せた。この勝利によって、総合首位のマイヨジョーヌだけでなく、ポイント賞、山岳賞、ヤングライダー賞と4賞を独占。4年前のこの大会では現在のチームメートであるトーマス・デヘント(ベルギー)が第1ステージで独走勝利し、その後4日間マイヨジョーヌを守ったが、その再現なるか。同じチームで、なおかつ逃げを得意とする走りから、早くも“ニュー・デヘント”の呼び名も授かっている。

今大会には、中根英登(EFエデュケーション・NIPPO)が日本勢唯一の参戦。レース後半の小周回までアシストに従事し、トップから12分差の135位で第1ステージを終えた。Twitterを通じて「僕が出来たのは1周目の上る手前から前で位置どりして上り切りまで。2周目はへばり付くのみ」とレースを振り返った。

31日に行われる第2ステージは、ブリウドからソーギュまでの173km1級山岳を含む5つのカテゴリー山岳が控える。なかでも、フィニッシュまで10kmを切って迎える2級と4級の連続する上りが終盤の展開にどう影響するか。とはいえ、総合争いが始まるにはまだ早く、逃げの動きやレースリーダーとなるファンムールの走りに注目が集まりそうだ。

ステージ優勝、個人総合首位 ブレント・ファンムール コメント

©︎ A.S.O./ Fabien Boukla

「逃げに乗りたいと思っていた。4人しか逃げを試みる選手がいなかったことにガッカリしたが、山岳ポイント確保を目指して走っていた。そうしているうちに、逃げ切りのチャンスがあるのではないかと思うようになった。

チームカーから、最後の上りを全力で走るよう指示された。頂上でメイン集団に対して50秒リードしていることが分かり、その後の下りで逃げ切れると思った。最後の3kmでそれが確信に変わった。チームとしてアグレッシブにレースをしていれば、結果がついてくることが証明できたと思う。この先はタフなステージが連続するが、リーダージャージを守れるよう取り組みたい。ジャージのために戦うことで、私自身どこまで行けるかを試してみようと思う」

クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2021 第1ステージ 結果

ステージ結果

1 ブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)4:13’00”
2 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’25”
3 クレモン・ヴァントゥリーニ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)ST
4 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード、ベルギー)ST
5 カーデン・グローブス(チーム バイクエクスチェンジ、オーストラリア)ST
6 ニルス・ポリッツ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)ST
7 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)ST
8 カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ、デンマーク)ST
9 アレックス・アランブル(アスタナ・プレミアテック、スペイン)ST
10 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)ST
135 中根英登(EFエデュケーション・NIPPO、日本)+12’00”

個人総合成績

1 ブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)4:12’49”
2 ソンニ・コルブレッリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+0’30”
3 クレモン・ヴァントゥリーニ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)+0’32”
4 パトリック・ガンパー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)+0’33”
5 ジャスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード、ベルギー)+0’36”
6 カーデン・グローブス(チーム バイクエクスチェンジ、オーストラリア)ST
7 ニルス・ポリッツ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)ST
8 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)ST
9 カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ、デンマーク)ST
10 アレックス・アランブル(アスタナ・プレミアテック、スペイン)ST
135 中根英登(EFエデュケーション・NIPPO、日本)+12’11”

ポイント賞

ブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)

山岳賞

ブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)

ヤングライダー賞

ブレント・ファンムール(ロット・スーダル、ベルギー)

チーム総合成績

ロット・スーダル

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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