【さつきの郷】神奈川県｜日向涼子のやっぱり坂が好き-ロードバイクヒルクライムナビ-

モデルでヒルクライマーの日向涼子さんが、全国各地の坂道に挑戦。今回訪れたのは、「神奈川県・さつきの郷（さと）」。気になる立ち寄りグルメスポットとともに案内する。

神奈川県・さつきの郷（さと）

暦のうえでは春ですが、寒い日が続く今日このごろ。いかがお過ごしでしょうか。例年ですと、この時期は熱海・湯河原方面まで走りに行くことが多い私。とくに湯河原にある「椿ライン」の出没率は高めです。適度な勾配とそれなりの距離があって、関東では人気コースのひとつ。
でも、同じく湯河原に穴場の絶景コースがあるのをご存じでしょうか。こちらは美景とセットで「激坂」がついてきますけどね。視覚的に心が折れそうになる壁のような激坂ではありませんが、平均勾配10%、距離は4kmあります。しだいに脚がパンパンになり、自転車を降りたい衝動と戦いながら進むやつです。しんどいのはわかっているんです。それでも胸が高まり、つい足を運んでしまう。それがヒルクライム。今月もゼエハアと坂をやりますよ！

今回は「星ヶ丘公園さつきの郷」がゴール。最寄り駅は東海道本線の真鶴駅になります。改札を出た先は真鶴半島。振り返れば山があり、見上げるほど近くにあるので急勾配が待ち受けているのは容易に想像がつきます。
しばらくは住宅街が続きますが、本格的な登坂区間に入ると相模湾を見下ろす絶景が広がります。早く出発すれば海に映り込んだ朝焼けと出合えるかも。少し先には平坦が見えるし、「来てよかった！」と思えるに違いありません。
……となるのはまだ早い。残念ながら残り半分以上あります。平坦区間から90度右折すると直登の激坂が待ち受け、うっそうとした樹木が立ち並び、しばらく薄暗い森の中を走ることになります。勾配は一層きつくなり、スピードが遅いと立ちごけしてしまいそう。最大勾配21%の坂が相手です。
踏んでもなかなか進まないもどかしさに心がすさんでいくのがわかります。心身ともにボロボロ、使い古した雑巾のようになったあたりでゴミ焼却場が見えます。通過すれば少し勾配が緩やかになるので、顔を上げ、自分を鼓舞してゴールを目指しましょう。

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