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ツール・ド・フランス2021、完走率は異例の低さ、迫る東京五輪ロードとの関連性は⁉

22歳の若きグランツールスター、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)の個人総合2連覇で幕を閉じたツール・ド・フランス20213週間のフランス一周を完遂させ、首都・パリに到達したのは141選手。大会最終日のパリ凱旋では、その誰もが勇者として称えられたが、一方で長く激しい戦いゆえに体の変調やクラッシュなどの理由で、やむなく大会を去った選手の存在もある。東京五輪を控え、出場を予定している選手たちのスタンスや意識も今大会のレースに影響した印象がある。ここでは、今回の完走率や五輪に臨む予定の選手たちのツール動向とを改めて確認。そこから分かる傾向を分析してみる。

ここ数年にはない低完走率

1チームあたり8人編成、全23チーム・184人が開幕のスタートラインについたが、最終的にパリに到達したのは141選手。完走率は76.6%だった。この数字は、過去10年の完走率と比較すると2012年大会に並ぶ低い数字だったことが分かる。

過去10年のツール・ド・フランス完走率

2020年 176人出走・146人完走 完走率82.9

2019年 176人出走・155人完走 完走率88.0

2018年 176人出走・145人完走 完走率82.3

2017年 198人出走・167人完走 完走率84.3

2016年 198人出走・174人完走 完走率87.8

2015年 198人出走・160人完走 完走率80.8

2014年 198人出走・164人完走 完走率82.8

2013年 198人出走・169人完走 完走率85.3

2012年 198人出走・151人完走 完走率76.2%(記録抹消2選手をのぞく)

2011年 198人出走・163人完走 完走率82.3%(記録抹消3選手をのぞく)

もう少し掘り下げていくと、2021年大会に限っていえば第1週終了時点で大会を去ったのが19選手。第2週終了時点が18選手。第3週で6選手が未出走または途中リタイア。こうして見ていくと、大規模なクラッシュが多発したり、第9ステージのように山岳ステージが悪天候に見舞われた影響が、第1週での離脱者の多さに表れていると考えることができる。

©︎ A.S.O./Pauline Ballet

また、今大会はけがや体調不良によるリタイアもさることながら、タイムアウトによって大会を去らなければならなかった選手が多かったことも特筆すべき点として挙げられる。やはり、その最たる例が第9ステージ。ステージ優勝者から3720秒以内でのフィニッシュという、規定時間内に走り切れなかった選手が7人。このステージでは途中リタイアが3人、未出走が2人出ており、実に12人が1日のうちにツールから引き上げる結果になっている。

参考までに、各チームの完走者数を挙げておく。

各チームのツール・ド・フランス2021完走者数

UAEチームエミレーツ 完走8人(全員完走)

チーム ユンボ・ヴィスマ 完走4人(4人リタイア)

イネオス・グレナディアーズ 完走7人(1人リタイア)

イスラエル・スタートアップネイション 完走7人(1人リタイア)

トレック・セガフレード 完走7人(1人リタイア)

ドゥクーニンク・クイックステップ 完走8人(全員完走)

モビスター チーム 完走6人(2人リタイア)

ボーラ・ハンスグローエ 完走7人(1人リタイア)

グルパマ・エフデジ 完走4人(4人リタイア)

コフィディス 完走8人(全員完走)

アルペシン・フェニックス 完走6人(2人リタイア)

EFエデュケーション・NIPPO 完走8人(全員完走)

アージェードゥーゼール・シトロエン チーム 完走7人(1人リタイア)

チーム アルケア・サムシック 完走3人(5人リタイア)

チームDSM 完走5人(3人リタイア)

ロット・スーダル 完走4人(4人リタイア)

バーレーン・ヴィクトリアス 完走7人(1人リタイア)

チーム バイクエクスチェンジ 完走5人(3人リタイア)

アスタナ・プレミアテック 完走6人(2人リタイア)

チーム クベカ・ネクストハッシュ 完走5人(3人リタイア)

トタルエナジーズ 完走7人(1人リタイア)

アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ 完走6人(2人リタイア)

B&Bホテルズ KTM 完走6人(2人リタイア)

五輪出場予定選手は大多数がツールを完走

ツール閉幕から東京五輪ロードレースまでは中5日という強行軍だが、東京のスタートラインに立つ予定の大多数が完走を果たしている。

例外としては、落車で傷んだプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)が総合成績を狙えないとなった時点で、けがの回復と先に待つ五輪を視野に大会から撤退。当初から「ツールは五輪に向けた準備の一環」と明言していたヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード、イタリア)は、1週間残してリタイア。調整にシフトした。

2ステージを勝利し、6日間マイヨジョーヌを着用。ニューヒーローになったマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス、オランダ)は、五輪ではマウンテンバイク種目での金メダルを目指す。状況次第では早期にリタイアする可能性を語っていたが、第8ステージを終えてマイヨジョーヌを手放したことを機に以降のステージ出走を断念。

マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ)は大会終盤まで山岳賞争いに参戦していたが、マイヨアポワ獲得の芽がなくなった時点で調整専念として3ステージを残して出走を取りやめ。同日にミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)も大会から離脱したが、大会終盤での両者の判断には「ここまで走ってきていて“五輪に向けた最終調整”とする意味があるのか」といった現地メディアの指摘がなされるなど、厳しい見方もある。

©︎ A.S.O./Charly Lopez

来る五輪ロードは、その結果はもちろんのこと、メダルの行方が「ツール組か非ツール組か」「ツール完走組か非完走組か」といったところも興味が沸くところ。順位次第では、傾向がくっきりと出るかもしれない。

参考までに、ツールに出場した五輪ロード出走予定選手の完走・非完走をまとめておく。

ツール・ド・フランス完走

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)

マルク・ヒルシ(UAEチームエミレーツ、スイス)

ラファウ・マイカ(UAEチームエミレーツ、ポーランド)

ブランドン・マクナルティ(UAEチームエミレーツ、アメリカ)

ワウト・ファンアールト(チーム ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)

ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)

リチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ、エクアドル)

テイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)

ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)

リッチー・ポート(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)

ディラン・ファンバーレ(イネオス・グレナディアーズ、オランダ)

ギヨーム・ボワヴァン(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ)

ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション、アイルランド)

ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード、フランス)

バウケ・モレマ(トレック・セガフレード、オランダ)

トムス・スクインシュ(トレック・セガフレード、ラトビア)

カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ、デンマーク)

アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)

エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)

ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグローエ、オランダ)

パトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)

ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)

シュテファン・キュング(グルパマ・エフデジ、スイス)

ギヨーム・マルタン(コフィディス、フランス)

シモン・ゲシュケ(コフィディス、ドイツ)

ヘスス・エラダ(コフィディス、スペイン)

リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・NIPPO、コロンビア)

セルヒオ・イギータ(EFエデュケーション・NIPPO、コロンビア)

ミケル・ヴァルグレン(EFエデュケーション・NIPPO、デンマーク)

ブノワ・コスヌフロワ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)

ミヒャエル・シェアー(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、スイス)

グレッグ・ファンアーヴェルマート(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、ベルギー)

ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック、コロンビア)

エスデバン・チャベス(チーム バイクエクスチェンジ、コロンビア)

ルーク・ダーブリッジ(チーム バイクエクスチェンジ、オーストラリア)

クリストファー・ユールイェンセン(チーム バイクエクスチェンジ、デンマーク)

オマール・フライレ(アスタナ・プレミアテック、スペイン)

ドミトリー・グルズジェフ(アスタナ・プレミアテック、カザフスタン)

ヨン・イサギレ(アスタナ・プレミアテック、スペイン)

アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・プレミアテック、カザフスタン)

 

ツール・ド・フランス 非完走

プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア) 第9ステージ未出走

マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ) 第19ステージ未出走

ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード、イタリア) 第16ステージ未出走

ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア) 第19ステージ未出走

マチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス、オランダ) 第9ステージ未出走(五輪はMTB出場)

ティシュ・ベノート(チームDSM、ベルギー) 第11ステージリタイア

サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ、イギリス) 第13ステージリタイア

ヤコブ・フルサン(アスタナ・プレミアテック、デンマーク) 第21ステージ未出走

ステファン・デボッド(アスタナ・プレミアテック、南アフリカ) 第9ステージタイムオーバー

ニコラス・ドラミニ(チーム クベカ・ネクストハッシュ、南アフリカ) 第9ステージタイムオーバー

 

東京五輪の詳細はこちらから↓
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2020年07月18日

 

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福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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