與那嶺は金子に感謝! 東京五輪女子ロード、日本代表2人そろっての完走はアテネ以来
Bicycle Club編集部
- 2021年07月26日
東京五輪女子ロードレースでの日本人選手に注目してみよう。與那嶺恵理がトップ集団に最後まで食らいつく走りを見せ21位でフィニッシュ、さらに與那嶺恵理のサポートをしながら43位で完走した。日本代表が2人そろって出場し、完走したのは2004年のアテネ大会(沖美穂、唐見実世子)以来となる。
日本の女子のレベルを見ていくと、UCI(国際自転車競技連合)の国別ランキングでは80位(2021年7月20日時点)と、正直高くはない。もちろんUCIポイントを獲得できるレースが国内に少ないことなどもあり、大会数が多いヨーロッパの国々が有利になる。今回、日本人選手2人が本大会に出場できたのも、地元枠という事情があった。それほど世界と日本のレベルには差がある。
日本としては単身ヨーロッパで活動している與那嶺が獲得するポイントに頼っているのが現状だ。さらにロードレースの特徴として、チームプレイのため、勝てる選手にはチーム内でサポートをすることになり、そのほかの選手はチームが勝つためのサポートに回らないといけない。このため自身の順位は二の次となってしまう。
その與那嶺は春先に不調を訴え、オリンピック直前に高負荷で脚を動かすと痺れを感じるイリア・アーダリー・エンドファイブロセス(腸骨動脈内繊維症、以下略イリア)の診断を受け、症状をかかえたままギリギリの調整をして大会に挑んでいる。復帰第一線、それもオリンピックの大舞台でパフォーマンスを発揮できたことは大きい。ここではレース後の與那嶺のコメントを紹介する。
與那嶺恵理コメント
全てを掛けて、この日のために。 あと一歩でした。
世界で戦い続ける、その意味と厳しさと喜びを日本の皆様へ伝えることが出来たと思います。
最高の舞台、最高の観客の中でレースを戦えたこと。人と人の輪を広げることが、こんなにも心強く感じることは有りませんでした。
帰国とオリンピック準備に際し 多くのサポートをしてくださったTeam Eriの皆さん そして武井享介コーチ、ありがとうございます。
金子選手、厳しいレースのなか、ボトルを運んで頂きありがとうございました。酷暑の中、とても助かりました。
タイムトライアル、どんなPerformanceに成るかはわかりませんが 自分のベストを出します
全てを力に変えて
與那嶺恵理
28日にはタイムトライアル、日本人唯一の與那嶺恵理が走る
このあと同大会としては28日にはタイムトライアルがある。
與那嶺は事前のインタビューでイリアのため前傾ポジションが取りづらいとコメントしており、決してよいコンディションとはいえない。ただ、2019年の全日本選手権では同じく富士スピードウェイを使ったコースで勝利している。ぜひ応援したいところだ。
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