ペテル・サガンがボーラ・ハンスグローエ退団を発表、自身のウェブサイトで明らかに
福光俊介
- 2021年07月29日
UCIワールドチームのボーラ・ハンスグローエに所属する、ペテル・サガン(スロバキア)が今シーズンをもってチームを退団すると発表した。
これは自身のウェブサイトで明らかにしたもので、「今あるサイクルの終わり」と題して5シーズン過ごしたボーラ・ハンスグローエと来シーズン以降の契約を更新しないと言明。チームマネージャーのラルフ・デンク氏をはじめ、チームメートや関係者に感謝の言葉を述べた。
退団にあたっては、代理人やチーム首脳陣との長く綿密な話し合いが行われていたとし、最終的にはボーラ・ハンスグローエとの相互合意のもとで今季を所属最終年にすることでまとまったとしている。
サガンはジュニア時代にシクロクロスやマウンテンバイクで実績を積み、19歳だった2010年にリクイガス・ドイモ(当時)でロードシーンにプロデビュー。以来、ティンコフ・サクソ(当時)を経て、2017年からはドイツ籍のボーラ・ハンスグローエに所属。ツール・ド・フランスでは2012年以降、2017年をのぞき7度のマイヨヴェール(ポイント賞)を獲得。ロード世界選手権では2015年から3連覇、パリ~ルーベでもボーラ・ハンスグローエのエースとして2018年に優勝を飾るなど、これまで獲得したタイトルは数知れず。今年のツールは、第3ステージのフィニッシュ前でクラッシュに巻き込まれた影響でひざを負傷。第11ステージをもって大会を離脱し、東京五輪ロードレースも回避していた。
ウェブサイトでは同時に、「新たな章へと移ることが最善」との記述もあり、来シーズンに向けて移籍することが濃厚。ヨーロッパのサイクルメディアを中心に、数人のチームメートとチーム トタルエナジーズへの移籍の可能性が報じられており、今後の動向にも注目が集まっている。
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。