BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

ツール・ド・ポローニュ第2ステージでアルメイダがプロ初勝利、総合でも首位浮上

ポーランドで開催中のUCIワールドツアー、ツール・ド・ポローニュは現地810日に第2ステージを実施。200.8kmの丘陵コースでの戦いは、ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)がフィニッシュ前の急坂区間で先頭に立つと、ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ、イタリア)とのマッチスプリントを制した。プロ初勝利となるステージ優勝を挙げて、個人総合でも首位に浮上。日本勢では別府史之(EFエデュケーション・NIPPO)が1042秒差の100位で終えている。

15%超の急坂をアルメイダが制し総合リーダーに

スプリント勝負になった前日とは打って変わって、この日は大会最初の丘陵ステージが設定された。ザモシチからプシェミシルまでの200.8kmのコースは、スタート直後に丘越えをすると、それからしばらくは平坦路。一度プシェミシルに入ってフィニッシュ地点近くを通り抜けると、無印の上りから2級、3級のカテゴリー山岳を立て続けに登坂。3つ上り終えたらプシェミシルへと戻り、フィニッシュへの最後の上り。残り1.5kmから上り始めると、すぐに14.9%の急坂が待つ。それからいったん下って、再び15%前後の急勾配へとトライ。最大15.4%で、これが700mほど続いたのち最後の直線を迎える。

レースはまず、ニキータ・スタルノフ(アスタナ・プレミアテック、カザフスタン)、セバスティアン・ラングフェルド(EFエデュケーション・NIPPO、オランダ)、タコ・ファンデルホールン(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、オランダ)、ガブリエル・クレイ(モビスター チーム、イギリス)、パトリック・ストシュ(ポーランドナショナルチーム)が先行。メイン集団はリーダーチームのバーレーン・ヴィクトリアスがコントロールして、その差を2分台で推移させる。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

長く形勢に変化はなかったが、フィニッシュまで90kmを残しているところで、マヌエーレ・ボアーロ(アスタナ・プレミアテック、イタリア)、ルーカス・ペストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)、ライアン・ミューレン(トレック・セガフレード、アイルランド)が集団から飛び出して、そのまま逃げグループに合流。先頭が8人になる。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

残り40kmを切って丘陵区間に入ると、ペストルベルガーが単独先頭に。これで8人の逃げ体制が崩れると、その後ろではメイン集団がイネオス・グレナディアーズを中心にペースを上げたことで次々と前を走っていた選手たちをキャッチ。前日勝利しリーダージャージで出走したフィル・バウハウス(バーレーン・ヴィクトリアス、ドイツ)も、上りで遅れた。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

1人逃げ続けたペストルベルガーも、その粘りは残り25kmまで。代わって、3級山岳で集団からアタックしたビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エリトリア)がペストルベルガーをパスし、新たに独走態勢に入った。

上りで人数が絞られたメイン集団からは、数人単位の追走グループは形成されかけては捕まっての繰り返しに。やがてギルマイもキャッチされ、勝負は最後の上りへ。UAEチームエミレーツやロット・スーダルが集団を牽引しながら、重要局面へと急いだ。

©︎ Tour de Pologne / Szymon Gruchalski

残り1.5kmで急坂区間へ突入すると、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)のアタックを合図にステージ優勝争いが本格化。モホリッチに続いてカウンターで飛び出したアルメイダが後ろとの差を確認しながら厳しい上りを突き進んでいく。これをウリッシが追って残り数百メートルで合流すると、勝負は両者のマッチスプリントに。緩斜面となる最後の直線でともに加速すると、フィニッシュライン直前でわずかに前に出たアルメイダに軍配。ステージ優勝を決めた。

©Bas Czerwinski / Getty Images

プロ2年目ながら、ステージレースではすっかり個人総合上位の常連となっている23歳のアルメイダだが、意外にもこれが個人ではプロ初勝利。狙いすましたアタックで勝ちを引き寄せ、フィニッシュ後には喜びを爆発させた。バウハウスが大きく遅れたこともあり、個人総合でもトップへ。第3ステージはリーダージャージを着用して臨むこととなる。

そのほか、別府は100位でステージを完了し、個人総合では99位につける。この日のレース前には、集団内での様子についてツイートし、充実したレースぶりをうかがわせている。

11日に行われる第3ステージは、サノクからジェシェフまでの226km。中間地点を前に2級、3級、2級のカテゴリー山岳が連続するが、中盤以降は平坦が続くこともあり、ステージ優勝争いはスプリントになることが予想される。

ステージ優勝、個人総合首位 ジョアン・アルメイダ コメント

©Bas Czerwinski / Getty Images

「素晴らしい勝利を挙げられて幸せだ。最後の上りを前に少しナーバスになったが、いざ到達してみると調子のよさを感じたので、オール・オア・ナッシングの攻撃に出てみた。自分のことのだけに集中して、ウリッシが追いついてきてからも冷静であることに努めた。勝つための余力は十分にあった。

この上りで勝利を挙げたことにとても満足している。個人総合のイエロージャージはおまけのようなもの。明日以降は個人総合で何ができるか様子を見ていくが、まずはこの忘れられない1日をチームメートとともに分かち合いたいと思う」

ツール・ド・ポローニュ2021 第2ステージ 結果

ステージ結果

1 ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)4:41’33”
2 ディエゴ・ウリッシ(UAE・チームエミレーツ、イタリア)ST
3 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)ST
4 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)+04″
5 ミッケルフレーリク・ホノレ(ドゥクーニンク・クイックステップ、デンマーク)+08″
6 ロレンツォ・ロータ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、イタリア)+12″
7 ジャイ・ヒンドレー(チームDSM、オーストラリア)ST
8 ジョヴァンニ・アレオッティ(ボーラ・ハンスグローエ、イタリア)ST
9 ディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス、ベルギー)ST
10 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル、ベルギー)+16″
100 別府史之(日本、EFエデュケーション・NIPPO)+10’44”

個人総合成績

1 ジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ、ポルトガル)9:42’47”
2 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)+04″
3 ディエゴ・ウリッシ(UAE・チームエミレーツ、イタリア)ST
4 ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ、ポーランド)+11″
5 ミッケルフレーリク・ホノレ(ドゥクーニンク・クイックステップ、デンマーク)+18″
6 ディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス、ベルギー)+22″
7 ロレンツォ・ロータ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、イタリア)ST
8 ジャイ・ヒンドレー(チームDSM、オーストラリア)ST
9 ジョヴァンニ・アレオッティ(ボーラ・ハンスグローエ、イタリア)ST
10 ティム・ウェレンス(ロット・スーダル、ベルギー)+26″
99 別府史之(日本、EFエデュケーション・NIPPO)+11’36”

ポイント賞

マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)

山岳賞

ミハウ・パウタ(ポーランドナショナルチーム)

チーム総合成績

アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ

ツール・ド・ポローニュ公式ウェブサイト
https://www.tourdepologne.pl/en/

SHARE

PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

No more pages to load