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日向涼子さんが“ヤビツ”の新名所777mに挑戦!|神奈川県秦野市

モデル、そしてヒルクライマーとして活躍する日向涼子さんが、最近“ヤビツ”にできたという「777mの新名所」に向かった。訪れたのはヤビツ峠レストハウスをはじめに、ヤビツ峠至近の名所4カ所。もう何度も行っているサイクリストも多いかもしれないが、関東のヒルクライマーの聖地を改めて紹介しようと思う。あなたの知らない場所、じつはあるんじゃないでしょうか??

ヤビツ峠|緑生い茂るヒルクライムロードに突入!

今回上るのは、“表ヤビツ”“裏ヤビツ”のうち、表ヤビツのほう。裏ヤビツはヤビツ峠北に位置する宮ヶ瀬湖方面〜ヤビツ峠を指し、表ヤビツは峠南に位置する秦野駅方面〜ヤビツ峠を指すのだ。

国道246号名古木交差点にあるコンビニエンスストアで少々休憩したのち、いざヤビツ峠へ! 名古木交差点から徐々に勾配はきつくなり、新東名の高架あたりで少し緩やかになる。そして蓑毛のバス転回所手前ではまたググっとキツくなり、バス転回所を過ぎて緩やかになり始めたころから峠道らしい狭いヒルクライムルートが始まる。

初夏の新緑は過ぎ、真夏のうっそうとした深緑が生い茂る緑のトンネルを抜けてしばらく走り、左手に秦野の市街地がチラチラし始めると菜の花台に到着だ。下りでは左急コーナーにあたる菜の花台入り口は、上りのクルマと下りの自転車がともに「ヒヤッ」とする場所でもある。そのまま上らず、菜の花台に入る際には注意したい。

事故が多いという菜の花台前のヘアピンコーナー。下り時は、菜の花台から出るクルマや、上りのクルマとの出会い頭の事故が多いと聞く。コーナー手前からじゅうぶん減速して進入したい
菜の花台からは秦野の市街地や相模湾、晴れた日には右手に富士山が見える。敷地内には展望台があり、遠く江の島も視界に入る。夜は人気の夜景スポットとなる

菜の花台で秦野市街とその先に見える相模湾、右手に富士山の絶景を堪能したらいよいよヤビツ峠へ向けて走り出す。ここから先はさらに道幅の狭いところがひんぱんに現れるようになり、秦野市街が晴れの日であっても曇りがちなルートに差し掛かる。健脚ヒルクライマーなら15分ほどで目的地・ヤビツ峠に到着!

ヤビツ峠レストハウス|新名所は777m。行くっきゃない!

ヤビツ峠の標高は761m。しかし、その16m上にある“ヤビツ峠レストハウス”の標高は777m。そう、このヤビツ峠レストハウスが「新名所」なのだ。

ヤビツ峠レストハウスは今年3月28日にオープンした、登山者やサイクリストたちのための施設。山小屋風の外観に、切り盛りする平野夫妻の“こだわり”の調度品、話題となっている丹沢ロイヤルカレーが名物。店内にはピアノやスイス・ヴィトラ社製ベルヴィルチェアなどが置かれ、既存のレストハウスにはない素敵なカフェのような雰囲気をかもしている。

サイクルラックに彫られた“標高777m”は、ヤビツ峠レストハウスの標高。店内ではサイクリストに向けてアーレンキーセットやロードバイク用チューブの販売、サイクルポンプの貸し出しも行っている
店内は従来のレストハウスのイメージをくつがえす素敵な造り。都会のシャレたカフェにも負けない什器や内装、平野夫妻によるこだわりのメニューなど、峠の上16mまで足を延ばす価値は十二分にあるだろう

日向さんは、「“ヤビツ”はサイクリストによる事故の話も聞いていて、あまり行かないほうがいいのかな……と思っていたのですが、レストハウスのご夫妻の温かいもてなしに『あ、来てもいいんだ……』」と思ったそう。

確かにヤビツには、峠から下るクライマーによるスピードの出し過ぎが主な原因で事故が起こっているという事実がある。なので、上りきった達成感を得た後は、下りでのスピードの出し過ぎに注意するというマナーを守って下りたいもの。ヒルクライム後は疲れきっているせいもあり、下りでは注意力が散漫になったり走行車線をはみ出したりしがち。事故を起こしてしまっては、せっかくの“関東のヒルクライマーの聖地”を失うことにもなりかねない。良識あるサイクリストとして責任あるライドを心掛けてほしいのだ。

さてさて、ヤビツ峠レストハウスに到着した日向さん。レストハウス前のサイクルラックに彫られた“標高777m”の文字とともに登頂記念写真を撮った後は、お待ちかねの丹沢ロイヤルカレーと、名物のクロモジティーをいただく。「お食事もおいしいし、店内も素敵で女性でも入りやすいですね。しかも、お手洗いは登山者を意識してか広くてとても清潔。女性にもおすすめしたい場所です」と絶賛です。

峠のバス停横にはヤビツ峠レストハウスに続く階段とスロープがある。右側のスロープが上り用となり、自転車を押して1分ほどでレストハウスに到着!
これがウワサの丹沢ロイヤルカレー。秦野の三元豚門倉ポークを使ったこのカレーは昭和57年、当時22歳だった浩宮殿下(現在の天皇陛下)が丹沢山で食されたカレーのレシピが元になっているのだ
甘酸っぱいラズベリーソースのかかったモカクリームのロールケーキ(季節によって内容が替わる)に、スッキリとした飲み味の冷た〜いクロモジティーがピッタリ。季節限定メニューのソフトクリームもあるので、ヤビツ峠レストハウスに寄らずに「峠に着いたら即下山!」はもったいなさ過ぎる!

ヤビツ峠レストハウス

秦野市寺山字鷹採1728-1
平日 9時〜16時
土日 8時30分〜16時30分
水・木曜日は休業(祝日は翌日休業)
0463-73-5688

裏ヤビツにあるおすすめの立ち寄りスポット

777mを堪能し、ヤビツ峠レストハウスを後にしたら裏ヤビツ方面へ。峠から数分のところにある“護摩屋敷の水”は、とっても冷たいお水の湧き出る場所。裏ヤビツでかいた汗を鎮めるにはピッタリ。煮沸消毒は必要だが、この湧水で入れるコーヒーがまた絶品なのだとか。

その先の青山荘に併設される“きまぐれ喫茶”では、お山のママが手作りした峠のおりんごケーキと名水コーヒーを堪能。ここを切り盛りするお山のママの人柄に、立ち寄るサイクリストも多い場所だ。

さらに先に進むとボスコオートキャンプベース。ここは、東京からのアクセスもいい自然豊かなオートキャンプ場。荷物を持たないサイクリストであっても、すべての装備をレンタルで済ませるキャンプを楽しめるのがうれしい。気の合う仲間と一緒に手ぶらでキャンプ! なんていうのもいいかもしれない。

さらにさらに先に進み、札掛橋の手前数百メートルの所にあるのが丹沢ホーム。著名な建築家・原広司氏による建物が自然の中に不思議と調和している。ホームそばのフィッシングエリアでは、フライフィッシングやテンカラ釣りも楽しめる。

ここ秦野はお水がおいしいことでも有名。ヤビツ峠レストハウスでも売っているペットボトルの“おいしい秦野の水”は、秦野市の地下水を汲み上げて作った水道水から塩素を除去してボトリングしたもの。環境省による名水百選選抜総選挙では、おいしさが素晴らしい名水部門で1位に選ばれたほど
緑豊かな川辺の小さな橋でアフタヌーンティー。手作りの峠のおりんごケーキと名水コーヒーは、ここ“きまぐれ喫茶”のお山のママの手作り。立ち寄るサイクリストも多い、知る人ぞ知るスポットなのだ。名のとおりきまぐれで開店するので、立ち寄る予定のある人はブログ“お山のママのきまぐれブログ”をチェックしてから
訪れたすべての人にとって「家」となるようにと願いを込めて名づけられた丹沢ホームは、フライやテンカラ、エサ釣りも楽しめる自然渓流の管理釣り場をもつ。また、ヤビツ峠バス停近くの丹沢ホーム売店では、飲料や焼き菓子のほか、“矢櫃峠Tシャツ”なども販売中

「ヤビツには何回か来ていますが、表ヤビツの先にこんな立ち寄りスポットがあるなんて知りませんでした……。ヒルクライム目的だけじゃなく、家族で遊びに来ても楽しそう!」と日向さんにもヤビツの新しい魅力を知ってもらえたようです。

護摩屋敷の水

秦野市寺山1692

青山荘(きまぐれ喫茶)

秦野市寺山羽風1700
10時〜16時
0463-75-2626

ボスコオートキャンプベース

秦野市丹沢寺山75
月・木・金曜日 8時〜17時
土・日曜日 8時〜20時
火・水曜日は休業
0463-75-3273

丹沢ホーム

愛甲郡清川村煤ヶ谷
通年営業
0463-75-3272

ヤビツ峠エリアMAP

令和元年10月の台風や令和3年8月の大雨で塩水橋から清川村方面へ抜ける道が通行止めとなっている

 

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PROFILE

日向涼子

Bicycle Club / モデル/サイクリスト

日向涼子

自転車イベントのゲストや食に関する講師などマルチに活躍中。フランスとイタリアの欧州グランフォンド完走、東京ヒルクライムOMIステージ優勝など、男性も顔負けの実力アリ。シュルーモデル事務所所属。

日向涼子の記事一覧

自転車イベントのゲストや食に関する講師などマルチに活躍中。フランスとイタリアの欧州グランフォンド完走、東京ヒルクライムOMIステージ優勝など、男性も顔負けの実力アリ。シュルーモデル事務所所属。

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