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コルトが激坂を逃げ切り、マイヨロホはログリッチ再び|ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージ

スペインで開催中のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャは第6ステージ。現地819日に行われたレースは、前半に形成された逃げグループに入ったマグナス・コルト(EFエデュケーション・NIPPO、デンマーク)が最後まで先頭を走り続けてステージ優勝。ブエルタ通算で4勝目を挙げた。総合争いはフィニッシュへ向かう上りで大きな変化が発生。最終盤でのアタックでただひとりコルトと同タイムに持ち込んだプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)が再び個人総合首位に浮上。3日ぶりにマイヨロホに袖を通している。

総合勢の猛追かわしたコルトがブエルタで初の逃げ切り

開幕から内陸部を走ってきたプロトンは、この第6ステージから地中海沿いへ。フィニッシュ前約30kmから海岸線を走る。レケナからアルト・デ・ラ・モンターニャ・デ・クリェラまでの158.3kmに設定されたコースは、最後の1.9kmにすべてが集約。フィニッシュ前のわずかな距離で3級山岳を一気に駆け上がる。平均勾配は9.4%。重要なのは、上りに入る際のポジショニング、そして一瞬のパワーとスピードとなってくる。

前日のステージを終えて、ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード、フランス)がマイヨロホを着てスタート。レース終盤に発生したクラッシュで負傷した選手も出ているが、第6ステージには誰ひとり欠けることなく出走している。

リアルスタート以降なかなか逃げが決まらず進行したが、40km地点を過ぎたあたりでようやく数人ずつのパックが集団から抜け出して、そのまま逃げの態勢へ。先に飛び出したジョアン・ボウ(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)とライアン・ギボンズ(UAEチームエミレーツ、南アフリカ)に、イェツセ・ボル(ブルゴスBH、オランダ)、ベアトヤン・リンデマン(チーム クベカ・ネクストハッシュ、オランダ)、そしてコルトがレースを先導した。

©︎ Photogomezsport

最大で7分近いタイム差まで広がったが、距離を追うごとにメイン集団もスピードアップ。残り50kmを切ろうかというところで3分差とすると、多くのチームが集団前方に位置取りを開始し徐々に慌ただしさを増していく。それが関係してか、落車も数回発生。緊張感が増していく。

残り40kmを切ると、横風を利用して集団の分断を図る動きが活性化。イネオス・グレナディアーズを中心にペースを上げていくと、一気に散り散りに。マイヨロホのエリッソンドが後方に取り残されるなど、状勢はめまぐるしく変化していく。進行方向を変えてから多くの選手が一度は集団に戻ったものの、残り15kmから今度はモビスター チームの牽引で再び分断狙いの動き。総合系ライダーではヒュー・カーシー(EFエデュケーション・NIPPO、イギリス)が遅れかけるが、アシスト陣の働きもあって残り8kmで何とか集団復帰に成功している。

©︎ Photogomezsport

その後は、最後の上りであるアルト・デ・ラ・モンターニャ・デ・クリェラへ向けてのポジショニングへ。一団で進んでいく集団に対して、逃げている5人も貯金を取り崩しながら粘りの走り。残り10kmで約1分だった差は、上りの入口で約20秒差まで縮まったが、逃げ切りのわずかな可能性に賭けてトライを続ける。

まず仕掛けたのは、地元ステージに燃えるボウ。しかし効果的なアタックとはならず、逆に脚を使い切って遅れてしまう。その後ろではイネオス勢が猛然とスピードを上げて集団を崩壊。精鋭だけを残して先頭へと迫る。ここにエリッソンドは残ることができず、マイヨロホを1日で手放すことが決定的に。

©︎ Photogomezsport

総合系ライダーを中心に15人程度まで絞られたメイン集団に対し、逃げ続けてきたコルトとリンデマンが追撃を許さない。そして、残り800mでコルトがリンデマンを引き離すと、逃げ切りに向けて懸命のクライミング。集団は残り400mでマイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ、オーストラリア)がアタックすると、アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)がチェック。しかし、これを封じて、さらにカウンターで抜け出したのはプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)。

©︎ Photogomezsport

逃げるコルトに急激に迫るログリッチ。残り100mでこの状況を確認したコルトはもう一段ギアを上げて、最後の直線へ。猛追を受けながらも、かろうじて逃げ切ったコルトがステージ優勝を決めた。

©︎ Photogomezsport

過去3度の勝利はいずれもスプリントによるものだったが、今回は山岳ステージでの逃げで勝ってみせたコルト。苦戦を強いられている総合エースのカーシーに代わって、チームに明るさをもたらす快走となった。

©︎ Photogomezsport

そして、マイヨロホ争いにも大きな動きが起きた。最終盤の急坂だけではなく、途中の横風区間もサバイバル化に一因に。ログリッチは、一度手放した第3ステージ以来のマイヨロホ着用が決定。コルトと同タイムフィニッシュに持ち込んだログリッチに対し、他の総合系ライダーは数秒失う結果に。なかでも、このステージだけでジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)とアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)が25秒、ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)が27秒の遅れ。それぞれ、総合タイム差では1分前後の開きとなっている。

©︎ Photogomezsport

新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は、コルトから459秒差の75位でステージ完了。引き続き、ランダの総合ジャンプアップのためにサポート役を務める。

20日に行われる第7ステージは、ガンディアからバルコンテ・デ・アリカンテまでの152km2カ所の1級を含む6つのカテゴリー山岳が待ち受ける。スタート直後から1級山岳を上って、その後は3級、2級、2級、3級と越えていく。最後は1級山岳バルコン・デ・アリカンテ。登坂距離8.4km、平均勾配は6.2%だが、フィニッシュ前の4kmはほんの一瞬ながら20%超える激坂もあり、確実に勝負どころとなってくる。総合争いも何らかのアクションが起きることだろう。

ステージ優勝 マグナス・コルト コメント

©︎ Photogomezsport

「これまでとはまったく異なる形での勝利は特別だ。(ブエルタでの)今までの勝利はすべてスプリントだった。レイアウトを問わず、今日のような丘陵ステージでの逃げでも勝てることを証明できてとてもうれしい。走っている間は、勝つチャンスがあるのか、さらにはタイム差が十分なのかを把握するのが難しかった。総合系ライダーが最後の上りに向けてペースを上げていることは分かっていたが、タイム差が少し残っていたので逃げ切りに向けて挑戦した。後ろを振り返ったらログリッチがすぐ近くにいたので、最後の150mは残る力を振り絞った。彼に先着できて良かった」

マイヨロホ プリモシュ・ログリッチ コメント

©︎ Photogomezsport

「(ステージ優勝を逃して)まったくガッカリはしていない。マグナス(コルト)は強かった。間違いなく勝利に値していた。私自身はステージ勝利をそれほど重視していなかった。何よりも、トラブルがないよう、そして上りを楽しみたいと思っていた。最後は脚の状態が良かったので、スプリントにチャレンジした。(マイヨロホを再び手にしたが)大会の最後で誰が一番強いかが分かる。まだまだ長い道のりだし、大会は始まったばかり。あらゆることにフォーカスして走り続けていく」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 第6ステージ 結果

ステージ結果

1 マグナス・コルト(EFエデュケーション・NIPPO、デンマーク)3:30’53”
2 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)ST
3 アンドレア・バジオーリ(ドゥクーニンク・クイックステップ、イタリア)+0’02”
4 アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)+0’04”
5 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)ST
6 マイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ、オーストラリア)+0’06”
7 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+0’08”
8 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)ST
9 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)+0’09”
10 フェリックス・グロスシャートナー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストリア)+0’16”
75 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+4’59”

個人総合(マイヨロホ)

1 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア) 21:04’49”
2 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+0’25”
3 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)+0’36”
4 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)+0’41”
5 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)ST
6 アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック、ロシア)+0’53”
7 ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)+0’58”
8 リリアン・カルメジャーヌ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)+1’04”
9 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+1’12”
10 ファビオ・アル(チーム クベカ・ネクストハッシュ、イタリア)+1’17”
143 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+28’56”

ポイント賞(プントス)

ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

山岳賞(モンターニャ)

レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)

新人賞(マイヨブランコ)

エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)

チーム総合成績

モビスター チーム

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビューはこちら↓
【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

2021年08月13日

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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