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パラリンピック自転車競技で注目される、スペイン代表の有力サイクリスト

8月24日から9月5日に開催される東京パラリンピックの自転車競技では、ロードレースとトラックの2種類が開催される。じつはスペインはパラリンピックの自転車競技でも有力国の一つ。

東京には12人のスペイン代表選手が出走するが、その中にはメダル獲得の可能性の高い選手もいる。今回の記事ではスペインの有力なパラサイクリストたちを、スペイン在住の對馬由佳理が紹介する。

リオで水泳選手として活躍した リカルド・テン(C1)

撮影:對馬由佳理

2016年のリオ・デ・ジャネイロのパラリンピックを最後に水泳選手を引退したテンが次に挑戦するスポーツとして選んだのが、自転車競技だった。両腕と左足の動きを補強する器具を自転車に取り付けて走る彼は、すぐにその才能を発揮。パラサイクルの自転車競技では、C1の選手はC2やC3の選手と一緒にロードレースを走るが、彼はC2やC3の選手よりも速く走ることができる選手である。

また、タイムトライアルの強さもずば抜けており、現在ロードレースとタイムトライアル両方の現役世界チャンピオンでもある。

彼はトラックとロードレース両方に出走するため、東京パラリンピック期間中はほぼ毎日レースをすることになるだろう。また彼は今回のパラリンピックの開会式で、スペイン選手団の旗手として、スペイン国旗とともに入場行進することになっている。

実力はトップレベルにも関わらず、「新型コロナウイルスの影響で2年間はレースができなかったから、実際に東京で走ってみないとどこまでやれるかわからないよ」と慎重な姿勢を崩さないテン。その素顔は、おしゃべり好きで抜群に明るいバレンシアーノ(スペインのバレンシア地方出身の男性)である。

落雷による障害から三輪自転車へ ジョアン・レイノソ(T2)

撮影:對馬由佳理

三輪自転車にも、スペインには世界チャンピオンがいる。彼の名前はジョアン・レイノソ。

マヨルカ島出身の彼は落雷を体に受け、その後3カ月ほど昏睡状態に陥る。目覚めた時には彼の脳は落雷により大きなダメージを受けており、体のほとんどの部分が動かなくなることになった。

体のバランスを取ることが困難になった彼は、当初は楽しむためにドイツで3輪自転車を購入する。しかし、2015年にはスペイン国内のレースに出走し始め、2017年には国際大会でメダルを獲得。その後ずっと世界トップクラスの実力を維持する彼は、タイムトライアルの現役世界チャンピオンだ。

東京パラリンピックでもレイノソは金メダルの最有力候補。他の選手とは明らかに違う彼のスピードを、パラリンピックのタイムトライアルで御確認いただこう。

チームリレーで期待 セルヒオ・ガロッテ(H2)

撮影:對馬由佳理

ハンドバイクで最も表彰台に近いスペイン人が、バルセロナ出身のセルヒオ・ガロッテである。

彼が建築現場での仕事中に事故に会い、下半身不随となったのは17歳の時。いったん大学で学問を志すも、ハンドバイクに出会った彼は、サイクリストに転向。今ではプロのハンドバイクサイクリストとして世界各地で開催されるレースで、表彰台の常連となっている。

個人競技でも表彰台の常連であるガロッテだがその強さが最も発揮されるのは、じつはチームリレーのときである。チームリレーはハンドバイクのサイクリストだけが出走できる競技であり、3人の選手が規定された距離を走ることになる。通常の陸上競技のリレーとは異なり、バトンパスがあるわけではないので、各ハンドバイク選手の総力がダイレクトに結果に結びつく。

スペインはこのチームリレーでも表彰台の常連国。

東京パラリンピックではガロッテはイスラエル・ライダーとルイス・ガルシア・マルキナの3人で、チームリレーに出走する。この3人はスペイン代表としてすでに数々の国際大会で戦ってきており、お互いに気心の知れた仲。しかし、何度も表彰台に上った3人であるが、なぜか今まで優勝することはほとんどなかった。そんな3人が東京で目指すのは、今まで届きそうで届かなかった「優勝」の二文字と金メダルである。

選手層が厚い男子タンデム
クリスティアン・ベンへ&ノエル・マルティン組
アドルフォ・ベリード&エロイ・テルエル組

クリスティアン・ベンへ&ノエル・マルティン組(写真左)とアドルフォ・ベリード&エロイ・テルエル組(写真右)。撮影:對馬由佳理

世界チャンピオンになるより、スペイン国内で勝つことのほうが難しい競技が、パラサイクリングにはある。それが男子のタンデムである。

パラサイクリングでのタンデム競技では、前方に晴眼者が乗り自転車をコントロール、後方に視覚にハンディキャップを持つ選手が乗ることになる。

現在の男子タンデムの世界チャンピオンはスペインのクリスティアン・ベンへ&ノエル・マルティン組。しかし、今年のレースでこの世界チャンピオンを何度も倒しているのが、同じくスペインのアドルフォ・ベリード&エロイ・テルエル組なのである。

現役の世界チャンピオンのパイロット役はノエル・マルティン。今年のスペイン選手権のタイムトライアルにおいて、アマチュアの部で第3位になった実力者である。一方、アドルフォ・ベリード&エロイ・テルエル組のパイロット役のエロイ・テルエルはかつてプロの自転車選手として活躍していた経験がある。

クリスティアン・ベンへ&ノエル・マルティン組は世界チャンピオンであるにも関わらず、現在特定のスポンサーがいない状態で活動している。パラリンピックの活躍でスポンサーを見つけたいと意気込む世界チャンピオンに、最大のライバルのアドルフォ・ベリード&エロイ・テルエル組がどのような戦いをするのか、注目されている。

知っておきたいパラサイクリング競技のカテゴリー

ここではパラサイクリングの種目、カテゴリーについて説明する。まず使用される自転車は以下の4種類に分類される。

  • タンデム(記号B)
  • 二輪自転車(記号C)
  • ハンドバイク(記号H)
  • 三輪自転車 (記号T)

さらに選手たちは障害の程度に応じて各自転車ごとに1~5までのカテゴリーに分かれた上で競技を行う。なお、カテゴリーの数字は、1が最も障害が重く、数字が増えるごとに障害の程度は軽くなる。ただし、タンデムには障害によるカテゴリー分類はなく、三輪自転車はカテゴリーが2種類のみ。

例えば、リカルド・テンのカテゴリーはC1であるが、これは二輪自転車のカテゴリーの中で最も障害が重いカテゴリーの選手であることを示す。

 

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BiCYCLE CLUB 編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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