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宇都宮ブリッツェンが1、2、3上位独占、小坂が初の大タイトル!|JCL山口ながとクリテリウム

9月11日、「三菱地所JCLロードレースツアー2021」の第6戦、「山口ながとクリテリウム」が山口県長門市のルネッサながとで開催された。

レースは序盤から逃げた5人がメイン集団をラップする波乱の展開に。先頭5人中に3人を送り込んだ宇都宮ブリッツェンが、最後は同チーム3人での先頭とし、並んでフィニッシュ。ベテランの小坂光がトップカテゴリーのロードレース(クリテリウム含む)初優勝を飾った。

5人の逃げが集団に追いつく波乱のレース

長門市での国内トップリーグのロードレースは今回が初開催。複合文化施設「山口県立劇場 ルネッサながと」の外周路を使った1周800mのコースは、道幅が狭くコーナーが連続し、テクニックや位置取りが重要になるコース設定だ。直線路も短く、クリテリウムといえど過去行われた2大会(宇都宮、広島)とは異なる展開と結果が予想された。

50周回・40kmで行われるレースは、長門市の江原達也市長が号砲を鳴らしスタート。直後からアタックと落車が入り交じる波乱の展開になった。まずは最前列からスタートした新人賞ジャージを着る宇賀隆貴(チーム右京 相模原)と、経験豊富なベテランの中島康晴(キナンサイクリングチーム)が先行。2周目に吉岡直哉(チーム右京 相模原)が合流して先頭は3人になった。

先頭グループに加わった吉岡直哉(チーム右京 相模原)が落車

まだ差がわずかのメイン集団からは、宇都宮ブリッツェンからまず小坂が先頭に合流。直後に先頭では吉岡が落車で脱落してしまう。わずかに差がつき始めた逃げ集団とメイン集団だったが、宇都宮ブリッツェンの小野寺玲と阿部嵩之が、それぞれ単独で追走をかけて合流に成功。逃げる先頭集団は中島(キナン)、宇賀(右京)と、小坂、小野寺、阿部(宇都宮)という、5人のうち3人を宇都宮ブリッツェンが占める、圧倒的有利な展開となった。

10周目手前で、逃げの5人が固まった。宇都宮ブリッツェンがうち3人を占める

メイン集団がラップアウトに

メイン集団は、逃げに中島を乗せたキナンサイクリングチームが、追走を一旦断ち切る形でコントロールを開始。逃げとメイン集団の差は、10秒、20秒、30秒と徐々に広がることになった。一方でストップ&ゴーの連続となる難コースに、メイン集団後方では脱落し始める選手も少なくなく、長く伸びたメイン集団の後方を、逃げ集団が視界に捉え始めていた。

現在ランキングトップのキナンサイクリングチームが、メイン集団をコントロール

20周目の周回賞は阿部が先頭で通過。ペースアップにより、逃げ集団がメイン集団後方を完全に飲み込む形となった。一方のメイン集団前方ではキナン勢がアタックを開始して、15人弱がわずかに抜け出す形となった。このとき隊列としてはメイン集団の先行グループ、1周ラップした逃げ集団の5人ら、完全にラップされたメイン集団の後方グループ、という3つの集団が10〜20秒程度ずつの差で走っている状態だ。

追走集団にあたるメイン集団の先行グループは徐々にペースを上げていたが、ここで審判団はレースの混乱を避けるために、メイン集団全体をラップアウト扱いとすることを決断。レースは逃げの5人を再び先行させる形としたが、メイン集団全体がレースを止めたことで、コース上には5人の先頭集団のみが残ることとなった。

レースから降ろされたメイン集団。最終的に残り15周のフィニッシュライン通過順がリザルトに反映された

波状攻撃の宇都宮ブリッツェン、意外な決着に

先行する小坂光に中島康晴が追い付きかけるが…この直後にアクシデント

終盤ラスト10周となると、いよいよ数的有利な宇都宮ブリッツェンが勝負を意識した攻撃を開始した。まず阿部が単独で先行して、ライバルに追走で脚を使わせる。阿部が吸収されると、今度は小坂がアタックする波状攻撃を見せる。

ラスト3周で小坂も追走に吸収されそうになるが、その直後の第1コーナー、先頭で小坂を追走していた中島がスリップして落車してしまう。中島の直後を走っていた宇賀も巻き込まれてストップ。この結果、先行していた小坂と、難を逃れた阿部、小野寺という、宇都宮ブリッツェンのみ3人が先行する形となった。

宇都宮ブリッツェンの3人が先行する形に
落車した中島康晴だが立ち上がってゴールを目指す

合流した3人はそのままラスト2周を隊列を組んで走り、最後は横並びのガッツポーズで小坂、小野寺、阿部の順にフィニッシュした。4位は宇賀、5位は中島だった。

シクロクロス元チャンプ、13年目のロードレース初勝利

シクロクロスのスペシャリストとして、チームが創設以来所属する小坂は、ロードレースのトップカテゴリーで優勝するのは初めてだという。シクロクロスで鍛えたテクニックとダッシュ力を武器に、今季はクリテリウムレースを中心にチームの勝利に貢献してきていた。

(左から)3位の阿部嵩之、優勝の小坂光、2位の小野寺玲

「強いチームメート2人と前に乗ることができて、最後は『光が行っていいよ』と言っていただいて、勝たせてもらいました。ブリッツェンに所属して13年目なんですけど、ロードレース(クリテリウム)トップカテゴリでの初勝利ということでとてもうれしいです。この勝利はブリッツェンの会長の砂川会長に贈りたいと思います」

そう語った小坂。じつはチームの立ち上げ時より携わってきた、運営会社の砂川幹男会長が、現在闘病中で厳しい状況にあることを、インタビューで明かした。レース前日も会長のために頑張ろうとチームで話し合い、自身もレース中の辛い局面での勇気につなげたという。

「すごくいい報告ができるのでうれしいし、ブリッツェンとしては勝つ時はいつもそうなんですけど、チームワークをすごく見せつけて、みんなでつかみ取った勝利という意味でも、すごくうれしいです」

レースの結果を受けて、ツアーリーダーはスプリント賞のブルージャージが小野寺に移動。個人ランキングトップのイエロージャージは、畑中勇介(キナンサイクリングチーム)が変わらず保持する。

リザルト

上位3選手が、二十世紀梨を使った特別なスパークリングワインでシャンパンファイト

山口ながとクリテリウム 40km 平均速度45.12km/h

1 小坂光(宇都宮ブリッツェン) 0:53’11
2 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +0″
3 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +0″
4 宇賀隆貴(チーム右京 相模原) +17″
5 中島康晴 (キナンサイクリングチーム) +50”

ラップアウトされた6位以下は、残り15周のフィニッシュライン通過時のグループごとに、グループ先頭の順位適用。

JCL各賞リーダージャージ表彰

イエロージャージ(個人ランキングトップ)
畑中勇介 キナンサイクリングチーム

ブルージャージ(スプリント賞)
小野寺玲 宇都宮ブリッツェン

レッドジャージ(山岳賞)
山本元喜 キナンサイクリングチーム

ホワイトジャージ(新人賞)
宇賀隆貴 チーム右京 相模原

地元賞

日出男商会 周回賞(20周目)
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)

サイクリングサロン HIROSHIGE 周回賞(30周目)
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)

COLORS BIKE&CAFÉ 周回賞(40周目)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)

山口県自転車競技連盟 敢闘賞
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)

【動画】JCLロードレースツアー2021 第6戦

やまぐちカルストロード

JCLの山口ラウンドは土日連戦となり、翌9月12日(日)には美祢市で「秋吉台カルストロードレース」が行われる。山口国体ロードレースの舞台にもなった、日本最大のカルスト台地・秋吉台を貫くカルストロードをコースにした、本格山岳レースだ。レーススタートは午前10時。9時30分よりYouTubeにてライブ配信が行われる。

JCLロードレースツアー2021公式ホームページ
https://www.jcleague.jp/

JCLロードレースツアー2021公式YouTubeチャンネル
https://youtu.be/tQKtKWoVfBI

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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