ロードバイクから音がする? 自転車から出る異音の原因とチェック方法&解決策とは
Bicycle Club編集部
- 2021年10月09日
ガタガタ、ミシミシ、キュルキュル……ロードバイクから聞こえてくる異音。走っていて気になるばかりでなく、放っておくと重大なトラブルにつながることもある。原因のひとつはボルトのゆるみだ。そのチェック方法と増し締めの注意点を紹介しよう。
どこから音が鳴るかをチェック! 自転車を軽く持ち上げて落としてみよう
ネジやボルトのゆるみを見つける方法
いったん自転車から降りて、走り出す前の乗車前点検をやってみる。方法はバイクを少し持ち上げて、落としてみるといい。チェーンが跳ねるカチャカチャという音以外にガタガタ、ビンビンなどの異音が出る場合は、どこかのネジがゆるんでいたり、ガタが出ている可能性があり、走行中の異音につながる。耳を澄まして各所をチェックしてみよう。音は空気の振動によって発生する。音が発生するということはすきまが生じていることになり、原因追求はすきまを見つけるのがコツだ。
携帯工具の増し締めのコツ
外出先などで携帯工具を使ってボルトの増し締めをするとき、工具が小さくて十分なトルクがかけられないときがある。そういうときは、工具を三又状に広げると力を入れやすい。また、工具を展開して持ち手になる部分を伸ばすと、てこの原理で力が伝わりやすくなる。
ヘッドまわりを増し締めして異音を止める方法
前輪だけを軽く持ち上げて落としてみる。ヘッドパーツがゆるんでいるときは、ヘッド周辺がブルブル震えるビビリ音のようなものがある。
ヘッドパーツを締め込むハンドルまわりもチェック
フロントまわりは異音が発生しやすいポイントのひとつ。とくにヘッドパーツがゆるんでいると、異音だけでなく、ハンドリングが悪化し大きなアクシデントを招くことも。ヘッドパーツとともにステムのボルトも増し締めし、ハンドルもしっかり固定しよう。前輪を固定するクイックリリースやスルーアクスルから異音が発生したときもきちんと締め直そう。
ハンドルがきちんと固定されているかチェック。体重をしっかりかけても動かなければOK。ゆるんでいると、ダンシングなどで力を入れたときにとくに危険だ。
フロントブレーキを握って車体を前後に揺らしたり、ハンドルを左右にこじってみる。カタカタと音がするようなら、ヘッドパーツの増し締めが必要だ。
ヘッドパーツの締め方には順番がある
ヘッドパーツを増し締めする前に、ステムのボルトをゆるめる。そうしないとヘッドパーツが奥へと締まっていかない。
続いてヘッドパーツの増し締め。トルクの指定はないが、ヘッドパーツのガタが取れるところまで締める。締めすぎないこと。
適正なトルク管理はトルクレンチなどの専用工具で
ロードバイクの各部のボルトには推奨トルクが指定されている。外出先でボルトの増し締めを行ったら、帰宅後にトルクレンチを使って推奨トルクに締め直そう。締め付けトルクが低いとふたたびゆるんでしまうし、高すぎる場合はカーボンパーツの破損にもつながる。強すぎず、弱すぎず、適正なトルク管理を。
トルクレンチにもいくつか種類がある。ビーム型トルクレンチは、プレートの目盛りを見ながら推奨トルクまで締めていく。
プリセット型のトルクレンチは指定トルクまで締めると、カチッと音が鳴る。ほかにもデジタル式、ラチェット式などがある。
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Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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