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ツール・ド・フランスでも活躍のマンセボが優勝 |三菱地所おおいたアーバンクラシック

UCI(国際自転車競技連合)公認の国際レース「OITAサイクルフェス!!!2021」の2日目、「三菱地所おおいたアーバンクラシック」が10月10日、150.8kmの公道レースで行われ、サバイバルの展開から抜け出した7人の先頭集団から、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が最終回に独走に持ち込んで優勝した。マンセボといえばツール・ド・フランスで総合4位に入った実力をもつ強豪選手だが、45歳となったいまでもその強さは健在だ。

住宅街がレース会場に! 前半逃げが決まらず激しい攻防

コースは住宅地の道路を通る国内では珍しいレイアウト

コースは大分スポーツ公園の、昭和電工ドーム大分前をスタート/フィニッシュに、周辺の丘陵地を巡る1周11.6kmの周回コースが設定された。途中は公園内の遊歩道や、住宅地「パークプレイス大分公園通り」の中心部を走るなど変化に富んだレイアウト。アップダウンや連続コーナーなどが少しずつ選手の脚を削るという、30℃を超える気温とともに厳しい展開が予想された。

大分市の佐藤樹一郎市長らの号砲でレースはスタート。序盤は抜け出しを図る動きが連続するがどれも決まらず、集団内で決定的な主導権を握るチームも現れず、混沌とした展開がスタート後1時間以上続いた。1時間を過ぎてマンセボや、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)といった実力者も集団先頭でペースアップするが、どの動きも決まりそうで決まらない、こう着状態がさらに続いた。

序盤からアタック合戦が続くが、なかなか集団が崩れない
丘陵地帯のアップダウンを行くコースが徐々に選手のスタミナを削る

有力チーム7人の逃げが先行

7周目に有力チームの多くが入る7人の逃げが決まった

レースが動いたのは7周目中盤、小さな逃げのグループをメイン集団が吸収した瞬間に、マンセボを含む数人がカウンターで抜け出した。メイン集団が一瞬見合った隙にこのグループは一気に差を付け、単独で追った数人が追い付いた後に、7人の先頭集団となった。

逃げに入ったのはマンセボ、山本大喜(キナンサイクリングチーム)、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、小石祐馬(チーム右京相模原)、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)、風間翔眞(シマノレーシング)、西尾勇人(那須ブラーゼン)というメンバー。

多くの有力チームが選手1人ずつ送り込んだことで、メイン集団をけん引するチームがほぼいなくなり、逃げとメイン集団の差はどんどん開き、ラスト5周では2分20秒差となった。レース中盤過ぎまでアタック合戦が続いていたことで、メイン集団の選手も多くが消耗の色を隠せない。厳しい展開から実力のある選手がメイン集団を引き千切った形で、先頭7人の中から勝者が出るという展開は決定的になった。

7人の先頭グループは順調にメイン集団からの差を開いた

マンセボの強力アタックで集団崩壊

フィニッシュ前の上りでアタックを仕掛けるマンセボ

安定して先頭交代を繰り返していた先頭の7人だったが、10周目に入ると西尾が苦しくなり脱落してしまう。さらにフィニッシュ直前の上りでマンセボが強力なアタック。小石が唯一追いすがってすぐ合流するが、小野寺と山本は若干遅れ、さらに岡本、風間は完全に脱落してしまう。先頭のマンセボ、小石に、しばらくして山本が小野寺を振り切って単独で追い付き、先頭は3人になった。

先頭に山本が追い付いて3人に

残るは2周半。マンセボは時折ペースを若干上げる様子を見せながら、小石、山本の脚をうかがう。しかしアタックを仕掛けることはなく、3人の集団でレースは最終周回へ突入した。このままラストの上りでスプリントかとも思われたが、しかし住宅地の上りでマンセボがアタックし、山本と小石を振り切ることに成功した。

最終回途中の上り坂でマンセボが切れ味鋭いアタックをし独走へ持ち込んだ

「最後の上り坂は向かい風なので、残り7〜8km地点で仕掛けることが自分の経験上、ベストな展開だと思った。スプリントになったら向かい風なので、自分も(確実に勝てるか)わからないので、先に勝負に決着をつけたかった」

そうレース後に語ったマンセボ。そのままゴールまでの約7kmを逃げ切り、独走優勝を飾った。2位は粘った山本、3位は小石。4位以降はメイン集団の勝負となり、地元チームの孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)が集団先頭の4位を取った。

優勝したフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)のコメント

コース的にもハードな中で、各チーム1人ずつが乗ったいい逃げに乗り、レースを進行できていい展開だった。独走をするためにはラスト7〜8kmまで待たないといけないくらい、ハードなコースだった。たぶん 2016年以来のUCIレース優勝なのでうれしい。※後日マンセボ本人より2019年のロンダ・フィリピネスでの総合優勝以来と訂正がありました。

2位に入った山本大喜(キナンサイクリングチーム)のコメント

今日は気温も暑くて、展開的にも厳しくとてもキツかったです。チームメートの協力もあり有力選手が乗った逃げに入れて、ベストな展開だったのですが、自分の力及ばずで悔しいです。力勝負で最後は負けてしまったけど本当にマンセボ選手が強かったので、また次、勝てるように頑張っていきたいと思います。

4位に入った孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)のコメント

今日は自分もかなり自信のあるコースで、調子も良く狙っていたのですが、途中、集団内でチームが僕1人になってしまった時に、逃げの動きに対応しきれずに、また(上位から遠ざかる)厳しい展開になりかけてしまいました。他のチームのおかげもあって、4位を狙えるような集団だったので、せめて最後、何か魅せられるような場面を作れればと。せめて集団の頭を取って、次につなげる。集団の頭を絶対取るぞと頑張りました。

【リザルト】三菱地所おおいたアーバンクラシック

(150.8 km・平均速度43.75km/h)

1 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)  3:30’48”
2 山本大喜(キナンサイクリングチーム)    +53″
3 小石祐馬(チーム右京相模原)              +2’03”
4 孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)  +5’01”
5 阿曽圭佑(ヴィクトワール広島)            +5’01”
6 伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)  +5’01”
7 小林 海(マトリックスパワータグ)           +5’01”
8 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)   +5’01”
9 谷 順成(那須ブラーゼン)       +5’01”
10 小森亮平(マトリックスパワータグ)       +5’01”

JCLランキングでは山本大喜が逆転リーダーに

今大会は三菱地所JCLプロロードレースツアーのポイント付与対象大会になっており、JCL登録の選手は上位10選手に、UCIポイントを10倍としたJCLポイントが与えられた。この結果、この日2位に入った山本大喜が個人ランキングで再び首位に立ち、次戦ではランキングトップのイエロージャージを着て走ることになった。またU23の最上位でフィニッシュした本多晴飛(VC福岡)がU23ランキングトップを守っている。

JCL 個人ランキングトップ

山本大喜(キナンサイクリングチーム)

JCL U23ランキングトップ

本多晴飛(VC福岡)

【動画】おおいたアーバンクラシック

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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