MTB全日本選手権XCOは男女ともに新王者。男子は沢田 時、女子は橋口陽子
福光俊介
- 2021年11月21日
マウンテンバイクの全日本選手権XCO(クロスカントリー・オリンピック)が11月21日、愛媛県八幡浜市・八幡浜スポーツパークで開催された。メインレースのエリート種目では男女ともに新チャンピオンが誕生。男子は沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)、女子は橋口陽子(AX MTB team)がそれぞれ制した。
男子エリートは沢田が独走
3.91kmのコースを6周で争われた男子エリートは、沢田、竹内 遼(FUKAYA RACING)が先行。4周目に入って宮津 旭(PAXPROJECT)が先頭2人に合流したが、直後の急坂区間で沢田がペースアップ。そのまま竹内と宮津との差を広げて、レース後半は独走。最終的に2位の宮津に20秒近い差をつけて逃げ切った。
エリートと同時にスタートし、同じ距離で争われたアンダー23では、昨年も勝った北林 力(DREAM SEEKER MTB RACING TEAM)が圧倒。レース編成上、後方からのスタートとなりながら、エリートライダーを次々とパス。やがて全体の3番手へと浮上し、2位に3分近い差をつけてフィニッシュ。今季は世界選手権や海外レース出場で鍛えた有望株が実力どおりの結果を残した。
アンダー23勢が快走の女子は川口がマッチアップを制する
複数カテゴリーの混走となった女子は、スタート直後からアンダー23に出走の川口うらら(日本体育大学)と小林あか里(信州大学)が飛ばした。小林が川口に対して一時20秒近いタイム差をつけて先行したが、2周目の後半で川口が先頭に立つとそのまま独走へ。4周回のレースで全体の1位を獲得。これで、先日行われたXCCとXCEに続く勝利を収めた。
また、全体4番手でフィニッシュした橋口がエリートではトップで、このカテゴリーの新女王に。昨年の3位からジャンプアップして日本チャンピオンジャージに袖を通した。
全日本選手権マウンテンバイクXCO 結果
男子エリート
1 沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 1:11:13.97
2 宮津 旭(PAXPROJECT)1:11:32.75
3 竹内 遼(FUKAYA RACING)1:14:29.22
女子エリート
1 橋口陽子(AX MTB team)1:06:35.97
2 平田千枝(Club la sista offroad team)1:13:28.13
3 早瀬久美(日本ろう自転車競技協会)1:15:56.74
男子U23
1 北林 力(DREAM SEEKER MTB RACING TEAM) 1:11:52.10
2 村上功太郎(松山大学)1:14:40.21
3 松本一成(RIDE MASHUN SPECIALIZED)1:16:51.69
女子U23
1 川口うらら(日本体育大学)56:37:02
2 小林あか里(信州大学)57:18:40
3 矢吹優夏(BBQ)58:26:05
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。