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ニバリがキャリアの総まとめへ、バイクエクスチェンジ&アスタナ2022年体制|ロードレースジャーナル

vol.21 体制をマイナーチェンジ、ターゲットを広く定める2チーム

国内外のロードレース情報を専門的にお届けする連載「ロードレースジャーナル」。2022年のUCIワールドチームを数回に分けて展望していく。今回はチーム バイクエクスチェンジ・ジャイコとアスタナ・カザフスタン、アジア・オセアニアをベースにワールドワイドな活動を見せる2つのチームにフォーカス。新たなシーズンへの期待と選手リストを紹介しよう。

※ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)のチーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ入り決定を受けて追記しています(2021.12.11)

シーズンを通して勝ち続けられるチームへと強化 チーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ

チーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ
2021UCIチームランキング:18

チーム バイクエクスチェンジの名で活動したオーストラリアの雄は、2022年を「チーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ」として戦うことを発表した。ジャイコ社は同国資本のRV車・キャンピングカー専門ブランドで、長きにわたってオーストラリアの自転車競技をスポンサードしてきた企業でもある。

今年の半ばには、カナダ企業のプレミアテック社が後述するアスタナから支援チームを移そうと、チームオーナーのジェリー・ライアン氏との共同運営を画策していることが欧米のサイクルメディアで報じられたが、それは実現せず。最終的に、ライアン氏が長年の懇意であるジャイコ社と組むことを選択した。

チーム発足から10年、グランツール総合やスプリントをお家芸としてきたが、2021年は9勝にとどまり、UCIチームランキングも前年の11位から7ランクダウン。トップシーンを駆けるチームにあっては下位に低迷する結果に終わった。

チーム バイクエクスチェンジはサイモン・イェーツがジロ・デ・イタリア個人総合3位と奮闘したが、UCIチームランキングでは下位に低迷した ©︎ RCS

これを受けて、チームは1つのレースやジャンルに固執することなく、あらゆるレースでチャンスを見出していく方針を打ち出した。スプリントではマイケル・マシューズ(オーストラリア)、クラシックやグランツールではサイモン・イェーツ(イギリス)という頼りになるエースが控えるが、この2人への負担を大きくせずとも勝てる布陣をシーズンを通して維持できるような体制づくりを整えている。

それは新加入選手の顔ぶれにも表れているといえよう。特に期待が大きいのは、アスタナ・プレミアテックから移籍のマッテオ・ソブレロ(イタリア)だ。今年のイタリア選手権個人タイムトライアルでは、現世界王者のフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ)らを破り、国内王座に就いた期待のTTスペシャリスト。ブエルタ・ア・エスパーニャで逃げやアシストで印象的な走りを見せたローソン・クラドック(現EFエデュケーション・NIPPO、アメリカ)や、ジュニア時代にマウンテンバイクで世界王者になっているアレクサンドル・バルマー(スイス)といったバラエティ豊かな新メンバーが、チームの野心を押し上げていく。

もちろん、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)やクリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)、ルカ・メズゲッツ(スロベニア)などのおなじみの顔も健在。チームの良さを知るベテランとニューフェイスとの融合で、チーム再建を図っていくこととなる。

マイケル・マシューズ(右)らを中心としながら、あらゆるレースで勝てるチームづくりを目指しているチーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ Photo: Fabien Boukla

なお、使用バイクをビアンキ社からジャイアント社へと乗り換えることが予定されている。

チーム バイクエクスチェンジ・ジャイコ 2022年シーズン 所属選手

●継続
ジャック・バウアー(ニュージーランド)
サムエル・ビューリー(ニュージーランド)
ケヴィン・コッレオーニ(イタリア)
ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)
アレクサンダー・エドモンソン(オーストラリア)
スガブ・グルマイ(エチオピア)
カーデン・グローブス(オーストラリア)
ルーカス・ハミルトン(オーストラリア)
マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)
ダミアン・ホーゾン(オーストラリア)
アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
タネル・カンゲルト(エストニア)
アレクサンダー・コニシェフ(イタリア)
マイケル・マシューズ(オーストラリア)
キャメロン・マイヤー(オーストラリア)
ルカ・メズゲッツ(スロベニア)
ニック・シュルツ(オーストラリア)
カラム・スコットソン(オーストラリア)
ディオン・スミス(ニュージーランド)
サイモン・イェーツ(イギリス)

●加入
アレクサンドル・バルマー(スイス) グルパマ・エフデジ コンチネンタルチームより移籍
ローソン・クラドック(アメリカ) EFエデュケーション・NIPPOより移籍
ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ) ユンボ・ヴィスマより移籍
ヤン・マース(オランダ) レオパード プロサイクリングより移籍
キーラン・オブライエン(オーストラリア) ネオプロ
ヘスス・ペーニャ(コロンビア) ネオプロ
マッテオ・ソブレロ(イタリア) アスタナ・プレミアテックより移籍
キャンベル・スチュワート(ニュージーランド) ブラックスポークプロサイクリングより移籍

復帰のニバリはキャリアの花道とするか アスタナ・カザフスタン

アスタナ・カザフスタン
2021UCIチームランキング:13

中央アジア・カザフスタンの国家プロジェクト的要素が強いアスタナ。前述のプレミアテック社が今年はタイトルスポンサーに就いたが、シーズン途中には実質チームを離れる格好に。一時はチームとの契約を解除されたアレクサンドル・ヴィノクロフ氏がゼネラルマネージャーとして現場復帰を果たすなど、内情はいささか慌ただしかった。

とはいえ、2022年を「アスタナ・カザフスタン」として戦うことが決まり、従来の国を挙げた支援は継続。いわば“本来の形”で次なるシーズンを迎える。ちなみに、チーム名のカザフスタンはアルファベット表記にすると「Qazaqstan」。国際的には「Kazakhstan」が用いられているが、カザフ語での発音・表記にならったものをチョイス。カザフスタン国営放送局も同名で運営している。

12月3日行われたアスタナ・カザフスタンのチームプレゼンテーション。新メンバーも含めた顔見せの場となった ©︎ Astana Qazaqstan Team

こうした体制変更が関係してか、16選手が今季限りで離脱。大量退団という異例の状況となったが、新たに15選手を採用。人数的な埋め合わせは問題ない。

さらには、戦力的にも抜けた穴を埋めるどころか、さらなるチーム力アップが見込める状況を作り出している。グランツール路線を引っ張ってきたヤコブ・フルサン(イスラエル・スタートアップネイションへ移籍、デンマーク)、アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエへ移籍、ロシア)がチームを離れるが、ミゲルアンヘル・ロペス(現モビスター チーム、コロンビア)、ダビ・デラクルス(現UAEチームエミレーツ、スペイン)の獲得でメドが立った。さらには、かつてこのチームで数多くの栄光をつかんだヴィンチェンツォ・ニバリ(現トレック・セガフレード、イタリア)も6年ぶりに古巣へ。

クラシック戦線では、ジャンニ・モスコン(現イネオス・グレナディアーズ、イタリア)の加入が大きい。今季終盤にはパリ~ルーベでインパクト大の走りを見せたが、パヴェに限らず丘陵コースにも強く、今年でチームを離れるアレックス・アランブル(モビスター チームへ移籍、スペイン)やヨン・イサギレ(コフィディスへ移籍、スペイン)らが担ってきた役割を1人で引き受ける可能性が高い。戦力を保ちつつも、今年のロード世界選手権U234位のミケーレ・ガゾッリ(イタリア)や若手カザフスタン人選手ら将来性豊かな選手たちの育成にも力を入れる。

今年のブエルタでは首脳陣との確執で思わぬ形で終戦となったロペスだが、こちらも古巣がリベンジへ手を差し伸べる形に2年ぶりの復帰を果たし、グランツールでの活躍を誓っている。チームはすでに主戦場であるグランツールへの方向性を固めており、ロペスがジロ・デ・イタリア、アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)がツール・ド・フランス、デラクルスがブエルタでそれぞれ総合エースに内定。キャリア終盤に差し掛かり、去就も気になるニバリは現時点では目標を明言せず。ただ、パリ~ルーベやロンド・ファン・フラーンデレン、リエージュ~バストーニュ~リエージュといった伝統レースへの出場希望を隠しておらず、残りのキャリアであらゆるチャレンジをしていこうという姿勢を見せている。

6年ぶりのアスタナ帰還となるヴィンチェンツォ・ニバリ。キャリア終盤を迎え、これまでにないチャレンジを画策中だ ©︎ RCS

なお、チームは123日にカザフスタンの首都・ヌルスルタンでチームプレゼンテーションを開催。選手たちの顔見せのほか、新ジャージをお披露目。翌4日から19日までは、来季へ向けたトレーニングキャンプをスペインで行っている。

アスタナ・カザフスタン 2022年シーズン 所属選手

●継続
サムエーレ・バティステッラ(イタリア)
マヌエーレ・ボアーロ(イタリア)
グレブ・ブルセンスキー(カザフスタン)
ステファン・デボッド(南アフリカ)
エフゲニー・フェドロフ(カザフスタン)
ファビオ・フェリーネ(イタリア)
エフゲニー・ギディッチ(カザフスタン)
ドミトリー・グルズジェフ(カザフスタン)
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)
ダヴィデ・マルティネッリ(イタリア)
ユリー・ナタロフ(カザフスタン)
ワジム・プロンスキー(カザフスタン)
ハビエル・ロモ(スペイン)
アロルド・テハダ(コロンビア)
アルチョム・ザハロフ(カザフスタン)

●加入
レオナルド・バッソ(イタリア) イネオス・グレナディアーズより移籍
イゴール・チザン(カザフスタン) ヴィノ・アスタナモータースより移籍
ヴァレリオ・コンティ(イタリア) UAEチームエミレーツより移籍
ダビ・デラクルス(スペイン) UAEチームエミレーツより移籍
ジョセフロイド・ドンブロウスキー(アメリカ) UAEチームエミレーツより移籍
ミケーレ・ガゾッリ(イタリア) チーム コルパック・バッランより移籍
セバスティアン・エナオ(コロンビア) イネオス・グレナディアーズより移籍
ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア) モビスター チームより移籍
ジャンニ・モスコン(イタリア) イネオス・グレナディアーズより移籍
アントニオ・ニバリ(イタリア) トレック・セガフレードより移籍
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア) トレック・セガフレードより移籍
ヌルベルゲン・ヌリカシュム(カザフスタン) ヴィノ・アスタナモータースより移籍
アレクサンドル・リアブシェンコ(ベラルーシ) UAEチームエミレーツより移籍
シモーネ・ベラスコ(イタリア) ガズプロム・ルスヴェロより移籍
アンドレイ・ツェイツ(カザフスタン) チーム バイクエクスチェンジより移籍

福光 俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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