ツール覇者、ベルナルがトレーニング中の事故で大腿骨などを骨折! 復帰まで数カ月か
福光俊介
- 2022年01月25日
ロードレースのUCIワールドチーム、イネオス・グレナディアーズは1月24日、所属選手であるエガン・ベルナル(コロンビア)がトレーニング中に事故にあい、病院へ搬送されたことを発表。容体は安定しており、現在は負傷状況の確認を進めているとした。
早ければ25日にも手術
ベルナルらイネオス・グレナディアーズに所属する南米系選手は、コロンビアにてトレーニングキャンプを実施中。この日は首都ボゴタ郊外(ベルナルの地元シパキラの近くとみられている)を走っていたという。
コロンビア警察の発表によれば、ベルナルは停車していたバスの後部に衝突したという。さらに現地の複数メディアでは、大腿骨と膝蓋骨を骨折したと報道。病院へ搬送され、胸部、脊椎、下肢の外傷への処置が施され、早ければ25日にも骨折箇所の手術が行われる見通しだという。
これを受けて、搬送先の病院クリニカ・ユニバーシダット・デ・ラ・サバナも声明を出し、救急搬送されたことを公表。「数時間以内に手術を行う必要があるが、容体は安定している」と述べている。
ベルナルは当初、2月10日のツール・ド・ラ・プロヴァンス(フランス、UCI 2.Pro)でシーズンインし、20日開幕のUCIワールドツアー初戦・UAEツアーではタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)らと直接対決する予定となっていた。しかし、ケガの具合によっては復帰まで数カ月を要するとみられ、しばし戦線を離脱することは確定的な状況となった。
イネオス・グレナディアーズに所属する南米勢のトレーニングキャンプでは、数日前にも危険走行の車両をかわしながら走る選手たちの動画がSNSにアップされるなど、各所から安全面を心配する声が上がっていた。その矢先のベルナルの事故は、ロードレース界にとって大きな損失といえるだろう。
ベルナルの動向については、続報が入り次第お届けします。
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。