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UCIワールドツアー開幕! UAEツアー第1ステージはフィリプセンがスプリント勝利

ロードレース最高峰リーグ「UCIワールドツアー」が開幕。その初戦として、UAEツアーが現地時間220日にスタートした。第1ステージはスプリント勝負となり、ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)が勝利。今大会最初のリーダージャージ着用者となった。

ポガチャル、カヴェンディッシュらが参戦

本来であれば南半球・オーストラリアで幕が開けるUCIワールドツアーだが、同国の感染症指針に基づき2年連続の開催中止。これにより、ワールドツアーの開幕はUAEツアーまでスライドした。今年で4回目を迎える大会には、第1カテゴリーにあたるUCIワールドチームからコフィディスをのぞく17チーム、第2カテゴリーの同プロチームからアルペシン・フェニックス、バルディアーニCSFファイザネ、ガズプロム・ルスヴェロの3チームが出場。全20チームで争われる。

最大の注目は、前回大会の覇者で昨年までツール・ド・フランスを2連覇しているタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)の参戦。大会前には新型コロナウイルスの陽性反応があり調整の変更を強いられたが、ひとまずは予定どおりスタートラインへ。ホームチームとしてこのレースを制することが“国家命令”のUAEチームエミレーツは、ポガチャルのほかに前回個人総合3位のジョアン・アルメイダ(ポルトガル)、エーススプリンターにはパスカル・アッカーマン(ドイツ)を擁し、シーズン早々ベストメンバーを編成する。

このほか、前々回の覇者であるアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)や完全復活を目指すトム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)、スプリンターではマーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)やエリア・ヴィヴィアーニ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)らの走りが見どころとなる。

抜群の加速を見せたフィリプセンに軍配

1ステージはマディナット・ザイードを発着する184km。上下の変化が少ない、ほぼフラットなレイアウトだが、プロトンにとって最も注意したいのは砂漠に吹く強い風。集団が分断し、いくつにもエシェロンが形成されるのは中東レースの特徴ともいえるが、それが大会初日から見られるかが焦点だった。

しかし、ふたを開けてみると全体的に静かなレース展開。序盤にクサンドレス・フェルフローゼム(ロット・スーダル、ベルギー)、ルカ・ラステッリ、アレッサンドロ・トネッリ(ともにバルディアーニCSFファイザネ、イタリア)、パヴェル・コチェトコフ、ディミトリ・ストラコフ(ともにガズプロム・ルスヴェロ、ロシア)の5人が逃げると、メイン集団が容認。3分程度のタイム差で淡々と進行していく。

フィニッシュまで100kmを切ったあたりから少しずつその差は縮まっていき、途中たびたび中間スプリントを狙って動いたストラコフが先に集団へと戻る。その後は4選手が先行を続けたが、大集団に飲み込まれるのは時間の問題だった。

メイン集団はタイム差の調整を図りながら、結果的に残り20kmとなったところで4選手をキャッチ。そこからは徐々にスプリント態勢へと移っていった。各チームが隊列をなして集団前方へ。残り10kmを切ってポジショニングが本格化するとペースは一気に上がって最終盤へ。チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコとグルパマ・エフデジが引っ張る形で残り1kmのフラムルージュを通過した。

そして迎えたフィナーレ。どのチームもなかなか主導権を握れない中、UAEチームエミレーツのトレインに合わせて動いたフィリプセンが進行方向の右側から加速。ほんのわずか前から動き出したサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ、アイルランド)や逆サイドから伸びたヴィヴィアーニと横一線になったが、ここはフィリプセンに軍配。大会初日の勝者となった。

これにより、フィリプセンは個人総合・ポイント賞・ヤングライダー賞の3つで首位に。第2ステージでは個人総合時間賞の証であるレッドジャージで出走することとなる。

21日に行われる第2ステージは、フダイリヤット・アイランドからアブダビ・ブレイクウォーターまでの176km。第1ステージと同様に平坦なレイアウトで、セオリーどおりであればスプリントによる競演が見られるはずだ。

ステージ優勝、個人総合時間賞 ヤスパー・フィリプセン コメント

「この勝利は今シーズンの最高のスタートに値する。すべてが完璧に進んだレースだった。最後が追い風だったことも味方した。これが逆風なら意識的に加速のタイミングを待つギャンブルも必要だったが、今日はスピードに乗せられるだろうと思っていた。スプリントラインも見えていたので、あとは思いどおりにスプリントするだけだった。先頭に立つのは気分が良い。もともとはUAEチームエミレーツでプロキャリアをスタートさせたけど、スプリントとクラシックに集中したくて今のチームへ移籍した。UAEチームエミレーツ時代はこのレースに参加できなかったけど、非常にレベルの高いスプリンターが参戦する素晴らしいレースであることは分かっていた。とにかく、UAEでシーズンインを成功させることが重要なんだ」

UAEツアー2022 第1ステージ結果

ステージ結果

1 ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー) 4:42’34”
2 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ、アイルランド)ST
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)
4 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オランダ)
5 エミルス・リーピンス(トレック・セガフレード、ラトビア)
6 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)
7 マックス・カンター(モビスター チーム、ドイツ)
8 オラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)
9 トム・デヴリーント(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、ベルギー)
10 パスカル・アッカーマン(UAEチームエミレーツ、ドイツ)

個人総合時間賞

1 ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー) 4:42’24”
2 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ、アイルランド)+0’04”
3 ドミトリー・ストラコフ(ガズプロム・ルスヴェロ、ロシア)ST
4 エリア・ヴィヴィアーニ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)+0’06”
5 アレッサンドロ・トネッリ(バルディアーニCSFファイザネ、イタリア)ST
6 クサンドレス・フェルフローゼム(ロット・スーダル、ベルギー)+0’08”
7 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オランダ)+0’10”
8 エミルス・リーピンス(トレック・セガフレード、ラトビア)ST
9 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)
10 マックス・カンター(モビスター チーム、ドイツ)

ポイント賞

ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

ヤングライダー賞

ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

中間スプリント賞

ドミトリー・ストラコフ(ガズプロム・ルスヴェロ、ロシア)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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