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ツール覇者ポガチャルは今年も強し! 上りスプリントで余裕の勝利|UAEツアー第4ステージ

UCIワールドツアー第1戦のUAEツアー。現地223日は第4ステージを行った。今大会1つ目の山岳ステージとなったこの日、いよいよ総合系ライダーが本格始動。岩山ジュベル・ジャイスの頂上へ16選手が一団のまま到達。その中で群を抜く力を見せたのが王者タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)だった。上りスプリントを制するとともに、個人総合でも首位に浮上。理想的な形で大会後半へと進んでいる。

2連覇へ向けポガチャルのエンジン全開

前日行った第3ステージの個人タイムトライアルで各選手のタイム差が変動。その差をもって、総合系ライダーがいかに戦略を立てるかが今後の焦点の1つになっている。第4ステージは今大会1つ目の山岳コース。登坂距離19km、平均勾配5.6%のジュベル・ジャイスの頂上にフィニッシュラインが敷かれる。昨年は大会後半に登場したが、今回は中盤戦のヤマ場に採用。これまで以上に重要度が増している。

タイムトライアルで勝ったシュテファン・ビッセガー(EFエデュケーション・イージーポスト、スイス)をリーダーに、181kmのレースがスタート。ルカ・ラステッリ(バルディアーニCSFファイザネ、イタリア)とヤコブ・イーホルム(トレック・セガフレード、デンマーク)の2人逃げで進行していった。途中、マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル、イギリス)らがクラッシュに見舞われたが、展開には大きく影響せず。その後、カヴェンディッシュは集団へと復帰している。

5分程度のタイム差をキープしながら残り距離を減らした選手たち。ジュベル・ジャイスの入口を前に集団がペースを上げると、上り始めて2kmほどで先頭2人を吸収。そこからは、ポガチャル擁するUAEチームエミレーツの牽引で集団のメンバーがふるいにかけられていった。

それでもしばらくは大人数が生き残る状態だったが、残り8kmUAEチームエミレーツの山岳アシスト、ラファウ・マイカ(ポーランド)が急激にペースを上げると、個人総合で有力視されていたトム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)が遅れ始める。さらにポガチャル自らペースアップを図ると、他の有力選手たちも一斉にチェック。探り合いが本格化する。

残り7kmになろうかというところでは、リーダージャージのビッセガーが脱落。この直後にヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)やクリス・ハーパー(ユンボ・ヴィスマ、オーストラリア)が仕掛けを見せ、数人がメイン集団から数秒リードする場面もあったが、どの動きもマイカが封じ込めて決定打とはならない。

残り3kmで再びヒルトがアタックすると、ポガチャルやアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)らが反応。さらにはアレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ、ロシア)も動き、7人ほどが前に出たものの牽制状態となり、残り1.5kmで後続が合流。16選手の先頭グループで最終1kmのフラムルージュを通過した。

最後の局面を迎えても主導権はUAEチームエミレーツが握ったまま。ジョアン・アルメイダ(ポルトガル)が引っ張る中、残り500mでルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)がアタックするが失敗。残り200mからはルーベン・ゲレイロ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)が前へ出ると、すかさずポガチャルがチェック。そして残り150m。満を持してポガチャルが踏み込むと、そのまま一気にフィニッシュラインへ。ライバルの追随は許さず、ジュベル・ジャイスの頂上に真っ先に到達した。

昨年のこの大会を初制覇し、今年は2連覇がかかるポガチャル。UAEチームエミレーツにとってはホームレースで、ここでの勝利は“国家命令”でもある。大会前には新型コロナウイルスの陽性反応により隔離生活を送り、トレーニングスケジュールにも変化が生じたが、その影響は感じさせない力強い走り。2年連続の大会制覇へ、まずは1つ大事なポイントをクリアした。

これによりポガチャルは個人総合でも首位に浮上。レッドジャージに袖を通している。前日ステージ2位で、この日も先頭グループで走り切ったフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)が2秒差の2位。このステージで3位となったウラソフが13秒差の個人総合3位としている。上位6人が30秒差以内、同じく18人が1分差の中にひしめく混戦。個人総合の行方は、まだまだ見どころが多そうだ。

24日実施の第5ステージは、3日ぶりの平坦コース。ラアス・アル=ハイマからマージャンアイランドまでの182kmで争われる。全体的に都市部を通過するコース設定だが、風の影響があるかどうか注目したいところ。スプリント狙いのチームが中心に進行すると見られるが、風向き次第では総合系ライダーを擁するチームがエースのジャンプアップを狙ってプロトンの活性化を図ることも考えられる。どんなレースになるか、楽しみな1日となる。

ステージ優勝、個人総合時間賞 タデイ・ポガチャル コメント

「レースに臨むすべてのライダーと同様に、私もいつだって勝ちたいと思っている。今日は私にとっても、チームにとっても良いレースだった。ラファ(マイカ)とジョアン(アルメイダ)で集団を壊していこうと何度も試みた。上りがもう少し厳しいものであれば、マイカはもっと良い働きができたと思う。今日のレースでも特に強い選手だった。上りスプリントへ向けても、ラファとジョアンが素晴らしいリードアウトをしてくれた。それだけに、今日は勝つことができ本当にうれしい。この結果はオフシーズンに取り組んだハードワークの成果だと実感している。そしてチームの懸命な働きにも感激している」

UAEツアー2022 第4ステージ結果

ステージ結果

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア) 4:49’24”
2 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)ST
3 アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ、ロシア)
4 ルーベン・ゲレイロ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)+0’03”
5 ダミアン・ホーゾン(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オーストラリア)ST
6 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)
7 ジャイ・ヒンドレー(ボーラ・ハンスグローエ、オーストラリア)
8 ジョフレ・ブシャール(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)
9 ヤン・ヒルト(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、チェコ)
10 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)

個人総合時間賞

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア) 14:02’34”
2 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)+0’02”
3 アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ、ロシア)+0’13”
4 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’15”
5 ニールソン・ポーレス(EFエデュケーション・イージーポスト、アメリカ)+0’23”
6 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+0’28”
7 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+0’35”
8 オスカル・ロドリゲス(モビスター チーム、スペイン)+0’35”
9 ルーベン・ゲレイロ(EFエデュケーション・イージーポスト、ポルトガル)+0’40”
10 ジョフレ・ブシャール(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)+0’41”

ポイント賞

ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

ヤングライダー賞

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)

中間スプリント賞

ドミトリー・ストラコフ(ガズプロム・ルスヴェロ、ロシア)

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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