レース前にもおすすめ、チェーンを含めたドライブトレインの洗浄|走りを変える洗車術
Bicycle Club編集部
- 2022年06月14日
あなたのバイクの走りを変えるもっともカンタンな方法は「洗車」だった! 今回は洗車のプロである須田晋太郎さんに、「ドライブトレインの洗浄」を教えてもらった。
サイクリストなら覚えておきたい、ドライブトレインの洗浄方法
ここでいうドライブトレインとは、チェーン、クランクセット、フロントディレイラー、リアディレイラーといったパーツを指す。摺動や変速に深くかかわる部分だ(スプロケットは今回ホイールの一部に含めた)。
▼洗車おすすめケミカル&道具の記事はコチラから。
洗浄にはけを使う⁉
チェーンにドライブクリンを一周ムラなく塗っていく。
フロント&リアディレイラーにも塗布していく。はけを使うと奥まで浸透させやすい。はけがあればなおよいが、なくても問題なし!
油汚れや細かい砂粒が浮き上がってくる。
硬めのチェーン専用ブラシでチェーンをこする。表面だけでなく、ローラーの奥にしっかり毛先が入るものが望ましい。
フィニッシュラインのチェーン専用ブラシは縦横&内外すべてに届く。
一面だけでなく多面的に洗おう!
毛先の長い部分でリアディレイラーの汚れを奥からかきだす。
フロントディレイラーにも汚れがたまりやすいので注意しよう。
クランクの裏側は面でこすれる小判型ブラシが便利。見えない箇所ほど汚れているかも。
上下プーリーには汚れがごっそり!
忘れがちなのがプーリー部分の洗浄。自転車で最も回っている部分で、汚れが堆積し固まっていることも多い。ヘラのような物でていねいにこそぎ落とすようにして除去。
浮き出した汚れとドライブクリンを水で流す。「メカ内部のグリスが落ちる」と不安がる人もいるが、汚れたグリスは落とし、最後に注油すべき。
チェーン内ローラーを回転させよう!
チェーンに水をかける際に、チェーンプレート内のローラーが指で回せるとなおよし。奥の汚れも落とせる。これでかなりきれいになる。
まとめ:ブラシは2~3種類が2セットあると便利!
ドライブトレインはパーツ奥の汚れを取り除くことが大事です。そのためわれわれは1台に5つ以上ブラシを使うこともあります。また、この後の工程でもブラシを使うのですが、その際は今の工程で使った物と同形状でも、別の物を使います。異なる洗浄液どうしが混ざらないようにするためです。ブラシは高価な物である必要はなく、量販店などで買える物で大丈夫。自分の自転車に合った形状や毛先の硬さ、長さの物を選んでも3つで500円程度のはずです。
やはり専用チェーンクリーナーはいい!
チェーンをはさんで、洗浄液にくぐらせながら洗う「チェーンクリーナー」はとても便利。内蔵されたブラシにより短時間で奥の汚れまで落とせる。須田さんはフィニッシュラインの「プロチェーンクリーナー」を使用。他社のものと比較しても使い勝手や強度、使用する際の洗浄液の量の少なさなどの面でまさっている。
水を使うのにはワケがある!
正直に言えば、水を大量に使うのは家庭においては少々めんどうで、そもそも室外に十分なスペースがないと難しいかもしれない。実際水なし洗浄用のアイテムも世の中には多数あり、一定の効果が得られる。しかしそれでも水を使うのは「パーツ深部の汚れや洗浄液を全部流し、次工程の注油に悪影響を及ぼさないため」だ。ホース&シャワーヘッドはぜひ導入したいところ。
使用ケミカル
【ディグリーザー】ドライブクリン
価格:3500円(税抜)
黒ずんだ油を浮かせる強力な洗浄液。チェーンほか前後ディレイラー、金属系ドライブトレインに使用する。
教えてくれた人
須田晋太郎さん
ウォークライド シクロアカデミア、 日本スポーツ協会 公認自転車競技コーチ。10代のころから自転車競技に取り組み、実業団トップカテゴリーで活動後、トレーナーとして国内チームに帯同。現在、プロコーチとして幅広い層のサイクリストのコンディショニングやフィッティングサービスを行いながら、大磯クリテリウムや箱根ヒルクライムなど人気イベントも主催する。
全国に拡大中「センシャバイシクル」
スポーツバイクはもちろん、ママチャリ、キッズバイク、車いすなどの洗車はおまかせ! あなたの愛車をプロがピカピカに洗い上げてくれる自転車洗車専門店だ。2022年6月には東京・八丁堀に「SENSHA Bicycle 東京中央店」もオープン!
https://sensha-bicycle.com
※この記事はBiCYCLE CLUB[2021年1月号 No.431]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:浜田幸紀(編集部) PHOTO:宮田幸司
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。