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伝統のブランドのハイパフォーマンスクリンチャー|Pirelli

長きにわたりイタリアの自転車競技を支え、モータースポーツの分野で活躍するピレリ。ハイパフォーマンスクリンチャーP ZERO™ RACEを、同社の軽量チューブP ZERO SMARTUBEとの組み合わせでテスト。

自転車競技とともに歩んできたピレリ

モータースポーツの分野における伝統と実績。今年で創立150周年を迎えるイタリアのタイヤメーカー、ピレリを説明する際に最も用いられるフレーズだ。しかし創業初期にはヴェロシペードと呼ばれる自転車の原型のタイヤを手掛けていたと聞けば、ピレリの根底にあるサイクリングのルーツを実感する。

1909年には初開催のジロ・デ・イタリアをピレリタイヤが走った記録が残る。1940年代の後半からはイタリア国内で大規模な若手選手向けのレースを主催し、チクリズモの普及に努めた功労者的なブランドでもある。

発展と技術革新著しいモータースポーツにおける研究開発を、長らくブランドの中核に据えていたピレリがサイクリングシーンに戻ってきたのは2017年。トップレベルの競技において信頼に足るプロダクトを生み出してきたピレリがワールドツアーチームをサポートしたことは当然の流れだった。

P ZERO™ RACEは同社のラインアップにおいて、その名が示すとおりロードレースでの使用を想定したハイパフォーマンスモデルである。今回はクリンチャーモデルをテストした。

いま、クリンチャーのハイエンドモデルを問う

プロレースで中心的に使用されるチューブラー、技術革新著しいチューブレスがロードタイヤの主軸となる時代にあって、新たにクリンチャーモデルを開発することはブランドにとって挑戦であることは想像に難くない。取り付けのしやすさを謳うだけでは、レーススペックのタイヤとしては不十分。性能面で両者の優位性に肉薄あるいは卓越してこそのクリンチャーモデルということになる。

テストモデルはP ZERO™ RACE 28Cに同ブランドの軽量インナーチューブP ZERO SMARTUBEというセットアップ。ライダーの体重64kgで、ピレリが開示している体重・タイヤ太さ別の推奨空気圧リストから6.3barとした。ホイールはフルクラムのRacing ZERO CARBON DB。

いきなり渋峠の上りを走るというテストライドだが、その漕ぎ出しの軽さからの転がり抵抗の少なさに驚かされた。漕ぎ出しが軽いことは、多分にP ZERO SMARTUBEの軽量さが効いていると感じるが、走り始めてからの転がる印象は、上りであっても明確に感じられる。

緩斜面で高速巡航に持ち込んでもバイクが下から浮かび上がるかのような軽快さを覚えた。30mmハイトのホイールでこれだから、ディープリムを履かせれば独走、あるいは集団内での走行においてもアドバンテージとなりそうだ。

とはいえ、転がりのいいタイヤは市場にもそれなりにある。タイヤの評価は、曲がって、止まれてこそでもある。

テスト環境がウェットコンディションだったこともあり、最初は様子を見ながら下りコーナーを何度か走ったが、少しずつスピードを上げても不安な要素はなかった。乗る前にタイヤ表面を手でなでたときにしっとりと吸い付く感じはいかにもグリップ力が高そうであったが、その印象は裏切られない。むしろこのグリップ感であれだけ直進時の低抵抗を実現していることは見事だ。

この一見相反する要素を両立するのが、新開発のスマートエボコンパウンドだ。なんと言ってもブランドが「モータースポーツの知見が生み出した、現在ロード上における最も先進的な化学フォーミュラ」と自信を見せる配合だが、その自信も決して過剰ではない。

これはそれぞれに特性の異なる3種類のポリマーをミックスさせた「スマート」なコンパウンドで、あらゆる天候コンディションへの対応力を高めているとのこと。雨中でのあのグリップ感はここからきていたのだ。天候を選べないワールドツアーのレース、あるいは天候を選ばず乗るワールドツアー選手のトレーニングの足元を支えるタイヤであることを考えると納得感がある。

メーカー発表値で28Cの太さながら225gという重量も走りの軽さに貢献しているが、耐パンク性能とのトレードオフは軽量タイヤの宿命だ。今回の短いテストライドでは雨で砂利が流れてくるような荒れた路面や多少のグラベルも走ったが、もちろんパンクはなし。とはいえロングタームでの使用時にどれほど摩耗するかは気になるところだ。

もちろんブランドとしてはそこは織り込み済みで、テックベルトロードと呼ばれる耐切断性に優れる層がタイヤ内部にインサートされていて耐パンク性を高めているとのこと。

山岳地帯でのテストになったが、このセットアップでずっと走り続けていたいほどに軽く、そして信頼に足るグリップ力は魅力だった。レースタイヤとしてはもちろんだが、今夏の山岳ロングライドなどでもその持ち味は光るだろう。P ZERO SMARTUBEとの組み合わせは値段こそ張るものの、クリンチャー派ライダーの大事なレース/ライドの足元に、強くお勧めしたい。

製品情報

Pirelli P ZERO™ RACE
(ピレリ・Pゼロレース)

価格: 13,500円(税込) ※7/1からの新価格
サイズ(重量):26C(205g)、28C(225g)、30C(245g)
ケーシング:120tpi
コンパウンド:SMARTEVO COMPOUND
ストラクチャー:TECHBELT ROAD

製品ページ

Pirelli P ZERO SMARTUBE
(ピレリ・Pゼロ スマートチューブ)

価格:6,500円(税込) ※7/1からの新価格

サイズ:700×23/32c、60mmバルブ
重量:35g
バルブ:仏式
素材:TPU

製品ページ

 

問:カワシマサイクルサプライ
https://www.riogrande.co.jp

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PROFILE

小俣 雄風太

小俣 雄風太

アウトドアスポーツメディアの編集長を経てフリーランスへ。その土地の風土を体感できる方法として釣りと自転車の可能性に魅せられ、現在「バイク&フィッシュ」のジャーナルメディアを製作中。@yufta

小俣 雄風太の記事一覧

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