BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

ポガチャルが上りフィニッシュ圧勝! 早くもマイヨジョーヌ|ツール・ド・フランス

ツール・ド・フランス第6ステージが現地7月7日に行われ、ベルギーからフランスにかけての丘陵地帯を行くコースをタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)が制した。上りスプリントでライバルを圧倒、そのままマイヨジョーヌにも袖を通した。また、この日まで個人総合首位を走ったワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)は逃げでアピール。イエロージャージは失ったが、文句なしの敢闘賞に輝いた。

ツール史上4番目のハイスピードレース 最後は王者みずからパワーで押し切る

大会第1週ながら激動の日々。前日はパリ~ルーベに勝るとも劣らないパヴェ(石畳)を走ったプロトン。ポガチャルがメイン集団に先着するなど、総合系ライダーの健闘が光った一方で、落車負傷などで大会を去る選手も現れた。ポガチャルの対抗馬一番手に挙げられるプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)も落車で左肩を脱臼。レースは継続するが、個人総合での追い上げが求められる状況になっている。

第6ステージは、今大会3カ国目となるベルギーからの出発。南部・ワロン地域に位置するバンシュを出発し、アルデンヌの丘陵地帯を走る。レース距離219.9kmは今年のツール最長距離。最終盤に急坂が立て続けに登場し、フィニッシュ前6kmは3級山岳コート・デ・マジュール(登坂距離800m、勾配12.3%)、そしてフィニッシュ地ロンウィーへの1.6kmの上りは中腹で最大勾配11%。2つの急斜面を一気に駆け上がって、フィニッシュラインに到達する。

© A.S.O. / Pauline Ballet

前日のパヴェステージで選手間のタイム差が明確になったこともあり、この日は逃げのチャンスをうかがう選手が続出。リアルスタートから激しい出入りが続き、ときおり10秒程度のリードを奪うパックが出るものの、集団の容認は得られずに引き戻される流れが連続する。マイヨジョーヌを着て出発したファンアールトも逃げを試み、さらにはポガチャルやヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)といった総合系ライダーも前線に入るなど、いつになく慌ただしい序盤戦だった。

© A.S.O. / Pauline Ballet

ようやくレースの先導役が決まったのは、スタートから75km。アシストに発射されたファンアールトが飛び出すと、ヤコブ・フルサン(イスラエル・プレミアテック、デンマーク)、クイン・シモンズ(トレック・セガフレード、アメリカ)がジョイン。途中でファンアールトがメカトラで止まったものの、すぐに前の2人に再合流。メイン集団とは3分ほどの差で進んだ。この間に到達した3級山岳はシモンズが1位通過。中間スプリントポイントは、ポイント賞でも首位を走るファンアールトがきっちりと1位通過し得点を伸ばしている。

© A.S.O. / Charly Lopez

序盤からのハイペースで、レーススピードは時速50km前後で進行。逃げの3人だけでなくメイン集団も速い展開で、フィニッシュまで70kmを切ったあたりからタイム差は縮小傾向に。やがて先頭ではフルサンが離脱してメイン集団へと戻る判断。ファンアールトとシモンズの2人逃げとなると、その差は一気に縮まっていった。

© A.S.O. / Pauline Ballet

1分差になった残り30km、ファンアールトがシモンズを引き離して独走を開始。メイン集団がタイムギャップの調整を図ったこともあり、10kmほどは大きな変化がなかったが、残り約15kmからカテゴリー山岳が続くこともあり、メイン集団前方では隊列をなした数チームが並び、自然とスピードアップ。逃げ続けたファンアールトは4級山岳こそ1位通過したが、その後の下りを経て無印の上りに入ったところで集団がキャッチ。そのまま後方へと下がっていき、ここまで着用してきたマイヨジョーヌを手放すことが決定的になった。

最終盤へ向けて活性化する一方のメイン集団では、各所で落車が発生。下りでコース外へ投げ出された選手が出たほか、残り9kmの右コーナーでは総合系ライダーの1人であるアレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)がバイクから落ちてしまった。何とか立ち上がって集団復帰を急ぐ。

残り6kmからの3級山岳コート・デ・マジュールへは、チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコが主導権を握る。マイケル・マシューズ(オーストラリア)でステージを狙う構えだ。これに続いたポガチャルがアタックを試みると、ヴィンゲゴーやダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)といった総合系ライダーがすかさずチェック。この頂上は、上り始めでアタックしたアレクシス・ヴィエルモ(トタルエナジーズ、フランス)がトップ通過をしている。

フィニッシュへの上りに向けては、ユンボ・ヴィスマが集団を牽引。登坂開始直後にヴィエルモを捕まえ、いよいよステージ優勝を賭けた勝負へと移っていく。残り1kmからはUAEチームエミレーツがポガチャルを引き上げながら先頭へ。この時点で前線に残ったのは25人程度。

残り400mでログリッチが先頭に立ち戦いのゴングが鳴ると、最後の250mでマイヨヴェールによって決定打が放たれた。終始好位置をキープしてきたポガチャルが猛然と加速。一瞬にして集団のメンバーを引き離すと、フィニッシュまで数十メートルを残したところで勝利を確信してウイニングセレブレーション。大会3連覇を狙う王者が早くもトップギヤへ。今大会1つ目の勝ち星を得た。ちなみに、スタートからフィニッシュまでの平均スピードは時速49.376km。これは、ツール史上4番目の速さだった。

© A.S.O. / Pauline Ballet

この日のスタート時点で総合タイム差19秒で4位につけていたポガチャルは、トップだったファンアールトが遅れたこともあり、フィニッシュでの10秒ボーナスも生かして個人総合首位へジャンプアップ。第7ステージはマイヨジョーヌを着用して出走することが決まった。

© A.S.O. / Pauline Ballet

ステージ2位にはマシューズが入り、フランス勢で総合に期待がかかるゴデュが3位。ステージ14位までがポガチャルと同タイム扱いになり、同15位以下で終えたゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)、ウラソフ、アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ・カザクスタン チーム、カザフスタン)、リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)、ギヨーム・マルタン(コフィディス、フランス)といった総合系の選手は5秒遅れに。

また、個人総合ではポガチャルから4秒差でニールソン・ポーレス(EFエデュケーション・イージーポスト、アメリカ)が2位、31秒差の3位にヴィンゲゴー、39秒差の4位にアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)が続いている。

早くも総合系ライダーが動き出したこの2日間。ここからどんな展開が待つのか。続く第7ステージは、今大会最初の山岳ステージ。176.3kmの行程の最後に待つ1級山岳ラ・スペル・プロンシュ・デ・ベル・フィーユは、いまやツールではおなじみとなったグラベルの激坂。登坂距離は7kmで、断続的に10%を超える急勾配が現れる。しかも、最後の最後に未舗装区間が待ち受け、最大勾配は24%にも達する。ここまで総合系ライダーの動きが激しいツールだが、このステージこそマイヨジョーヌ争いの第1次選考の意味合いを持つ。

ステージ優勝、マイヨジョーヌ タデイ・ポガチャル コメント

© A.S.O. / Pauline Ballet

「勝つたびに自分が強くなっていることを実感している。今日はスタートからハードで、特に最初の2時間はとてもクレイジーだった。最強の男(ファンアールト)が逃げに入ったことで、多くのチームがメイン集団を引くことになったが、私たちのチームも同様だった。結果的にプロトンは彼より強かったけど、そう簡単にはキャッチさせてもらえなかった。

今日は調子が良くて、チームメートも私をベストなポジションに引き上げてくれた。彼らの働きは驚異的だった。最後の2回の上りで脚を使ったことで、誰もが純粋なスプリントができない状態だった。そんな中で、私は最後のプッシュを可能にする脚をもつことができた。マイヨジョーヌはもちろんだけど、何よりもステージ優勝がとてもうれしい。ほかのものはあくまでボーナスにすぎないんだ」

ツール・ド・フランス2022 第6ステージ結果

ステージ結果

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア) 4:27’13”
2 マイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オーストラリア)ST
3 ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)
4 トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)
5 ナイロ・キンタナ(チーム アルケア・サムシック、フランス)
6 ディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス、ベルギー)
7 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)
8 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)
9 プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)
10 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)

個人総合時間賞(マイヨジョーヌ)

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア) 20:44’44”
2 ニールソン・ポーレス(EFエデュケーション・イージーポスト、アメリカ)+0’04”
3 ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ、デンマーク)+0’31”
4 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’39”
5 トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’40”
6 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)+0’46”
7 アレクサンドル・ウラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)+0’52”
8 ダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)+1’00”
9 ロマン・バルデ(チーム ディーエスエム、フランス)+1’01”
10 ダヴィド・ゴデュ(グルパマ・エフデジ、フランス)+1’02”

ポイント賞(マイヨヴェール)

ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ、ベルギー)

山岳賞(マイヨアポワ)

マグナス・コルト(EFエデュケーション・イージーポスト、デンマーク)

ヤングライダー賞(マイヨブラン)

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)

チーム総合時間賞

イネオス・グレナディアーズ 62:15’57”

 

▼ツール・ド・フランス2022のチーム&コース情報はこちらへ

ツール・ド・フランス2022の出場チーム・選手リストとコースプレビュー

ツール・ド・フランス2022の出場チーム・選手リストとコースプレビュー

2022年07月01日

SHARE

PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

No more pages to load