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ツール・ド・フランスでデビューした最新バイクベスト3! トレック、ジャイアント、スコット

ツール・ド・フランス2022は本記事の執筆時点で第1週を終了。北欧デンマークでの初開催や、パヴェありグラベルありの“特殊区間”での劇的な展開と話題に事欠かない大会前半戦だった。そして、ツールといえば各チームが投入するバイクや機材にも全世界の目が注がれる。そこで、特に注目度の高い3ブランドにフォーカス。“謎の新型バイク”がベールを脱いだトレック、さらなるエアロ化でステージ優勝を果たしたジャイアント、そして第2週以降の活躍につなげるであろうスコットをピックアップする。

トレック・Madone(マドン)

ツール前哨戦クリテリウム・ドゥ・ドーフィネで数選手が跨り、あっという間にその噂は全世界に広がったトレックの新型バイク。バロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)では、マッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード、デンマーク)がそのバイクでスプリント勝利を挙げるなど、デザイン性もさることながら強さをより引き出す性能にも一目置かれることとなった。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

そして、このツールで満を持して本格投入されたのが、新型マドンである。

何といっても一番はそのデザイン性。旧モデルでのIsoSpeedシステムに代わって、新モデルではIsoFlowテクノロジーをシートチューブに採用。一目見てわかるように、二手に分かれてシートステーに結合するつくりとなっている。シートの下にはひし形の空間が生まれている。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

IsoFlowテクノロジーは、より速く、そして快適な乗り心地を実現するべく、空力性能と軽量化の向上をもたらしている。

具体的には、一体型のバーとステムによってバイク表面の気流をスムーズにさせ、さらにはフレーム内で加速させる効果。同時に路面からの振動を吸収するので、ここぞというところでスピードの違いを見せられるというのだ。トレック社によれば、時速45㎞で走った場合、旧モデルと比べ新マドンは19Wのパワーが節約される。理論上、旧モデルで1時間走った距離を、新マドンでは60秒ほど速く走れる計算となるという。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

新型マドンにはボントレガー・Aeolus RSL 51カーボンチューブレス対応のホイールセットが付属するが、ピーダスンは第2ステージでリムハイト62mmを採用した。また、各選手にはSRAM・Red ETap AXS 12スピードグループセットが搭載されている。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

なお、大会開幕時は出走8選手がすべてマドンでスタートを切ったが、レースが進み山岳に入ったところで、トニー・ガロパン(フランス)とトムス・スクインシュ(ラトビア)は、ヒルクライムバイク「エモンダ」に乗り換えている。

▼トレック・マドンの詳細はこちらへ
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2021年09月11日

ジャイアント・PROPEL(プロペル)

昨年までユンボ・ヴィスマで走ったトニー・マルティンが走行風景をInstagramに投稿(誤って投稿したものだとか)し、話題となったのがジャイアントの新型PROPELと思われるバイク。ツールを前にUCIのフレームリストに承認されたニューモデルは、同社史上最高レベルのエアロバイクへと生まれ変わっている。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

先に旧モデルからの継続を挙げておくと、インテグラルシートポストはそのままであることが分かる。水平のトップチューブも同様だ。また、ハンドルとステムが別になっているあたりも、これまでのものが踏襲される。同時に、ケーブルをステムの下に通せるよう下部に溝があり、メンテナンスしやすい設計になっている。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

変化が際立つのは、細身のシートチューブとシートステー。ぱっと見で大きなヘッドチューブとダウンチューブに対して、リア側の細さが目立っているが、エアロ性能の向上につながっていると思われる。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

この新型プロペルで、ディラン・フルーネウェーヘン(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、オランダ)が第3ステージ優勝。ツールで躍進する新モデルは、近いうちに発表されることが予想される。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

なお、このモデルは平坦ステージでの使用に限られ、山岳ステージでは軽量モデルのTCRに選手たちは跨っている。

スコット・Foil RC(フォイルRC)

先ごろ正式発表になったスコット・フォイルRCに跨るのはチーム ディーエスエム。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

空力に優れたデザインと高い剛性は、Foil RC最大のメリット。先代からケーブルが完全内装となったことで、エアロ性能の向上は特筆すべきポイントとなっている。

特に、現在ツール出場ライダーたちが操る新型は空気効率が先代から10%アップ。時速40kmで走った場合、旧モデルと比較して16ワットのパワーが節約できる。旧モデルで1時間走った距離を、1分18秒早くたどり着けるという計算になる。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

このモデルにおいては、フォーク内での最適なエアロ性能を発揮するため25cのタイヤ装着が推奨されているが、最大で30cまでは対応。実際に、パヴェを走行した第5ステージでは全選手が30cでコースへと繰り出している。

Photo: Syunsuke FUKUMITSU

低い位置から伸びているシートステーは、サドル着座時の快適性を目的としており、より速く、より快適なライドを実現するものだ。

チーム ディーエスエムはここまでビッグリザルトこそないものの、総合エースのロマン・バルデ(フランス)が第1週終了時点で個人総合6位につける。また、このバイクで最も力を発揮しそうなのがアルベルト・ダイネーゼ(イタリア)とジョン・デゲンコルプ(ドイツ)のスピードマン。第2週以降で大きな成果を出すことになっても、そう驚きはないだろう。

▼スコット・フォイルRCの詳細はこちら
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2022年07月04日

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2022年07月01日

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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