前日から食べ物は炭水化物を中心に! 56流ヒルクライムレースに向けた準備とは
Bicycle Club編集部
- 2022年07月28日
56さんの25年間の経験から来る「勝つためのメソッド」。勝つということはどういうことかを56さんのレーサー人生から学ぼう。今回の記事ではレースに向けた準備を紹介。レースだから特別に過ごす、というよりふだんからレース当日と同じようにしておくことが大切だ。
INDEX
いつもと変わらない準備をする
ふだんのトレーニングでも同じ準備をしておくことが大切だ。レース何時間前にご飯を食べたら完全に消化するとか言って、胃腸が弱いのに消化の悪い物を食べ、体調が悪くなる選手もいる。それは緊張していると、消化に時間がかかるからだ。
そして、ダイエットも大切だ。かくいう僕も、今年(2018年)はヒルクライムを真剣にやりたいと思う。このような本を出してしまって「おいおい筧 五郎は上れないだろ!」と思われるのも嫌だからという理由もある。
42歳になって、一番のネックはダイエットだ。もともとやせている人なら必要ないけれど、僕はもともと太る体質なのだ。
もちろん摂取カロリーが消費カロリーを下回ると痩せていく。自転車だけをやっていると体をねじる動作がないので、腹まわりの脂肪が落ちにくい。そのためフラフープなどで腰を回し、落とすようにしている。
ヒルクライムに必要なのは、準備を長い期間実行することだ。脂肪はすぐに落ちない。一気に落としすぎると体調が崩れる。タイムも一気に短縮できない。地味に更新して、気が付いたら1分短縮した、となるのだ。
レース前日
お通じをよくするためにヨーグルトをとる
56さんはレース前日の晩、必ずヨーグルトをとるようにしているという。さらに腸の動きをよくするための簡単な体操も実践している。こうすることで、翌朝のお通じがよくなるのだそうだ。お腹の中にものをためないことは、ライダーの軽量化にもつながるというわけだ。
レース前のスペシャルドリンク
炭酸飲料-炭酸+粉末スポーツドリンク
56さんはレース前のスペシャルドリンクとして、コーラやエナジードリンクなどの高カロリーの炭酸飲料の炭酸を抜いたものに、粉末のスポーツドリンクを加えたものを前日から用意しておく。これをレース1時間前からチビチビ飲む。少量で高カロリーなので、お腹にたまらず、エネルギーをしっかり充填できる。
レース当日
レース3時間前におにぎり2個を目安に食事する
レース前は、炭水化物を中心としたメニューをレース3時間前に食べる。すぐにエネルギーに変わり、消化のよい白米がベスト。おにぎり2個を目安に。血糖値が上がりやすいパンやフルーツは避ける。おにぎりののりは消化が悪いので、のりを巻かずに食べるか、のりのないものを選ぼう。
レース前に小腹が減ったらこまめに食べる
レース前は、小腹が減ったらみたらし団子やようかんなどをこまめに口にする。一気に食べないように!
強い選手はみんな食べている!? クタクタミューズリーとは
56さんも高岡選手が食べているクタクタミューズリーを朝食にとっている。56さんの場合は前日から牛乳に浸しておいて、翌朝食べる。好みにもよるが、煮てもいいし、浸して柔らかくしなくてもいい。味付けはヨーグルトやジャムなどを使ってもいい。
簡単! クタクタミューズリーの調理法
ボール皿にミューズリーを入れ、前日に牛乳をコップ1杯ほど入れて柔らかくしておくのが56流。ミューズリーは一食100g が目安だ。翌朝食べる前にはちみつをかけて味を整える。消化と腹持ちのよさがちょうどいい。牛乳が苦手な人はヨールグルトでもいい。
教えてくれた人
筧 五郎
56サイクル店長。マウンテンサイクリングin乗鞍などで優勝、ロードとシクロクロスのマスターズの全日本選手権での優勝経験も持つ。NHKチャリダー★など各メディアで活躍。
www.56cycle.com
※この記事はBiCYCLE CLUB 別冊[筧五郎のヒルクライム強化書]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
- BRAND :
- Bicycle Club
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。