BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

99回目の名物レース“オルディジアコ”でS・イェーツが勝利、石原が完走

7月25日、スペイン・バスク地方のオルディジアでプルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシコア(以下略PVKO)が開催され、サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)が勝利した。2年前このレースで宇都宮ブリッツェンの増田成幸、そして当時NIPPO・デルコ・ワン・プロバンスに所属していた中根英登と石上優大が出場。増田成幸がこのレースでUCIポイントを獲得し、東京オリンピック日本代表を決めたレースとして日本でも注目されたレースだ。そのPVOKをスペイン在住の對馬由佳理がレポートする。

今年で99回目の開催という伝統のレース

今季での現役選手引退を表明したニバリも出走(写真中央)

毎年7月25日にバスク地方のオルディジアで開催されているPVKO。2022年の今年は99回目の開催となった。

スペイン内戦などによる中断期間があったものの、1922年から開催されているプルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシコアはヨーロッパの中でも、最も長い歴史を持つレースの一つである。1デイレースとしては2022年で106回目の開催を迎えたツール・ド・フランドルに次ぐ歴史あるレースとなっている。

レースオーガナイザーは、オルディジアに本拠地をおくスポーツ団体であるチャペル・ゴリ(Chapel-Gorri)。メンバーの中には数世代に渡ってこの団体に所属し、このレースのオーガナイズに関わっている人も少なくない。

今年のプルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシコアには、WTチーム6チーム、UCIプロチームが9チーム、コンチネンタルチームが5チームの合計20チームが出走。優勝候補としては、ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナカザクスタン チーム、イタリア)、エスデバン・チャベス(EFエデュケーション・イージーポスト、コロンビア)、フアン・アユソ(UAEチームエミレーツ、スペイン)、サイモン・イェーツの名前が挙がっていた。

隣町は久保健英のレアル・ソシエダの拠点、石原悠希の登場で盛り上がる

チーム・プレゼンテーション時の石原選手(写真右から2番め)

2020年の増田をはじめ、日本人選手にも縁があるPVKO。今年は石原悠希(ジャバ・キゥイ・アトランティコ)が出走した。石原にとって、過去にバスクのレースを走ったことはあるものの、このオルディジアのレースに出走するのは今回が初めてであった。

スタート前に、石原を含めた選手がチーム・プレゼンテーションをすると朝9時に駆けつけたファンが大きな声援を送っていた。特に石原の名前が日本の国名とともにアナウンスされると、ひときわ大きな声援があがっていた。

じつはこのレースの数日前に、オルディジアの隣町であるサンセバスチャンを本拠地とするサッカーチームのレアル・ソシエダに日本人選手の久保健英の加入が正式発表されていた。このようなこともあり、日本人選手・石原の出走は現地オルディジアの自転車ファンの間でも注目されている模様であった。

ゴール前20km地点で、メインは20人以上の大集団

レースがスタートすると、5人の選手が逃げ集団を形成するものの、メイン集団とのタイム差は最大でも2分20秒ほどに保たれ、モビスターをはじめとするワールドチームがコントロールをしたまま、レースが続いた。

逃げ集団がメイン集団に吸収されたのは、ゴールまで約47kmになったころだった。その後、イェーツやアユソを始めとする3選手がメイン集団からいったん抜け出すも、ラスト30kmでこの3選手もメイン集団に吸収される。

そして、ゴール前20km地点になる頃には、20人以上の選手が第1集団の中で走っており、近年まれに見るゴール前の大集団のスプリントになるものと思われた。

しかし、ゴール前約11km地点にあるこの日最後の上りで、再度イェーツがこの大集団から単独で飛び出すと、そのままゴールまで独走で走りきり、プルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシコアの2回めの優勝を手にした。

イェーツのから10秒後には、ゴール前で表彰台を巡って26人の選手たちによるスプリント合戦となった。2位ディオン・スミス(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ)、3位は石原のチームメイトであるチャビィ・カニャーレス(ジャバ・キゥイ・アトランティコ)が、表彰台に立つことになった。

イェーツは2016年にもこのレースで優勝しているが、そのときもほぼ今回と同じ地点でアタックをして、独走でゴールしている。今回はレース終盤まで大きな第1集団が形成されたが、6年前のレース経験が今回の勝利をもたらしたともいえる。

メカトラブルの石原は完走、来年は100回記念大会

一方、レース中にメカトラブルに見舞われたものの、このレースを完走した石原は、「今日はこのレースを完走するだけで終わってしまいましたが、チームメートのチャビが3位になったと聞いて、レース中に喜んでしまいました。また、バスクの自転車ファンの盛り上がりがすごくて、見ている私も楽しくなってしまうくらいでした」と語った。

伝統的にプルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシコアのレースは選手とファンとの距離が非常に近い。こうしたバスクにおける自転車レースの伝統を伝えるため、同レースは来年の100回目の開催に向けてすでに動き出している。

リザルト プルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシカ(165.7km)結果

1 サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)3:52’51
2 ディオン・スミス(チーム バイクエクスチェンジ・ジェイコ、イギリス)+0’10”
3 チャビィ・カニャーレス(ジャバ・キゥイ・アトランティコ、スペイン)ST
4 フアン・アユソ(UAEチーム・エミレーツ、スペイン)ST
5 サムエーレ・バティステッラ(アスタナ・プレミアテック、イタリア)ST
6 アントニオ・ペドレロ (モビスターチーム、スペイン)ST

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load