BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

QNリーグ第5戦「わたらせクリテリウム」、アメジストジャージは岡本彩那が奪還! 

7月30日(土)、栃木県栃木市・藤岡渡良瀬運動公園わたらせサイクルパークで「第2回わたらせクリテリウム」が開催された。今回の記事では女子リーグ「クイーン・リーグ(Q リーグ)」と、中学生リーグ「ニュー・エイジ・リーグ(N リーグ)」のレースレポートを、プレスリリースよりお届けする。

豊富なカテゴリーが魅力のわたらせクリテリウム

今春に渡良瀬川の河川敷に開設されたばかりの自転車公園「わたらせサイクルパーク」の周回コースを利用した今大会。周回コースは設定により周回の距離を調整できるのが特徴で、今大会は1周回1.1kmのレイアウトで実施された。さらに主催である宇都宮ブリッツェンの意向でジュニアのクラス分けを国際基準に合わせた内容にし、かつわかりやすいように学年表記にして以下のようにしている。

  • エスポワールA(8周):中学2年と3年の男女 ※U17に相当
  • エスポワールB(6周):小学6年と中学1年の男女 ※U15に相当
  • エスポワールC(4周):小学4年と5年の男女
  • キッズ(1周):小学1年から3年の男女(タイム計測なし)

各クラスの男女分けがないのは昨今、女子選手の育成に著しい結果を出しているオランダでのクラス分けのように「ジュニア時代は男女に分けず、お互いの走りに意識しながら競える」ことを目的にしているようだ。そんな育成と強化を考えた大会で「女子スポーツ」をQリーグ、「エスポワールA」と「エスポワールB」をNリーグ中学生男子Nと中学生女子NWの各対象レースとした。

特に中学生が2つのクラスに分かれる今大会では、それぞれのクラスでリーグポイントを付与することとした。それにより中学1年でも「エスポワールB」の成績でポイント大量獲得のチャンスが生まれる。今レースではエスポワールAとBともにNリーグ登録選手が参戦、この点も注目となる。

今大会から健康酢清涼飲料「ビワミン」が冠スポンサーとなり、参加者全員にはミニボトルが参加賞プレゼントされた photo:QN リーグ事務局

朝から蒸し暑く、空気が重く感じる会場。昼からは晴れの予報でますます暑くなることが予想される、かなり酷なコンディションではあるが、朝の試走では出走選手たちが丁寧にコースを確認しながら走る。前回大会からの変更はゴール地点が以前より若干、手前に移動。出展ブースや表彰ステージがコースの内側に移動し、大会メインスポンサーの「ビワミン」や主催・宇都宮ブリッツェンのブースが利用しやすく配置されていた。そんなブースには朝からの暑さに耐えかねた参加者や観客が、ビワミンの試飲や冷えた飲み物などを求めて多く訪れていた。

大会ゲストは大会アンバサダーチームとなった宇都宮ブリッツェンより小野寺 玲と小坂 光が来場し、解説やレース前のニュートラル走行の先導を務めるなど今回も豪華だ。レースは9時40分からの男子ビギナーからスタートし、Qリーグ対象レースの「女子スポーツ」は11時40分からのスタートする。

女子スポーツは廣瀬博子が優勝、2位の岡本彩那がアメジストジャージ奪還

エントリーは4名と、相変わらず女子選手の参加数が伸び悩んでいるが、現在Qリーグのポイントランキング2位で、今レースでのリーダー奪還を狙うブラウ・ブリッツェンの岡本彩那や、昨年のQリーグ総合ポイントリーダーを獲得した廣瀬博子(さいたまサイクルプロジェクト)が参戦。現リーダーと元総合リーダーの戦いが気になるなか、定刻でレースはスタートした。

ブリッツェン小野寺選手のエスコートでニュートラル走行を1周回ってきてから改めてスタートラインに整列し、コースを8周回するレースは定刻スタート。最初に小林純萌(Team33)が先行するなかで、岡本がマークし付いていく。そのすぐ後ろに廣瀬も続いてペースは上がらないまま、まずは1周回が完了。そこからは廣瀬と岡本の2人が抜け出し先行、お互いに先頭が入れ替わりながら中盤へ。

残り4周回に入る目前で、解説席に入っていたブリッツェン小坂選手が「あ! 今、抜け出しました!」と指さした先、それは廣瀬が岡本をスルスルと引き離しにかかった瞬間だった。そのまま逃げを成功させて、その後は廣瀬が今年のニセコ・グランフォンドの個人タイムトライアル優勝で魅せた、ペースが乱れない安定の単独走行で、ゴールに一番で飛び込んだ。その後ろを、ひたすら1人で追いかけた岡本は後続には追い付かれず、しかし先頭の廣瀬とのタイム差を詰められず2位に。だがQリーグではトップポイントを獲得し、ポイントリーダーの証である「アメジストジャージ」の奪還に成功した。

ゴール後にゲスト小坂選手から勝利者インタビューを受ける廣瀬(中央) photo:QNリーグ事務局

レース後、まもなくおこなわれた午前の部の表彰式の後、ポイントリーダー授与式で今回の展開の苦しさについて聞いてみたところ、岡本は「廣瀬選手は去年よりも、もっともっと強くなっていた。去年のQリーグ総合チャンピオンなので、今後も彼女を越えるような走りをしたい」と次リーグ戦「ツール・ド・はなわ」への意気込みも込めて語ってくれた。

プレゼンターを務めたゲスト小坂選手からポイントリーダー副賞を手にする岡本 photo:QN リーグ事務局

エスポワールBは大道修造が優勝

午後からはエスポワールの各クラス。Nリーグ対象レースでは、まずエスポワールBが午後2時10分からスタート。18名のエントリーとなったレースは、序盤から1人が抜け出す速い展開となった。

スタートを待つエスポワールBの選手たち photo:宇都宮ブリッツェン事務局
エスポワールの各レースでは、ブリッツェン☆ステラの鈴木真理コーチが安全指導 photo:宇都宮ブリッツェン事務局

その序盤から単独で抜け出した大道修造はNリーグ登録の中学1年生。全6周回のレースを後続の6名からなる集団から、常に10秒前後のタイム差をキープして周回を重ねる。追う6人の集団にはNリーグ登録の成瀬 謙汰(ウィンディー筑波)も含まれている。そんなスリリングな体制のまま最終周回、とうとう後続の6人が大道を捉えた! 最後のゴールはスプリントに持ち込むのか?と思われたが、ここで再度、大道がアタック、見事に抜け出して約2秒のタイム差をつけ単独でゴール優勝を決めた。ゴールでは小野寺選手が大道に勝利者インタビュー、その素晴らしい走りを評価していた。この後の集団スプリントでは成瀬が3位となり見事、表彰台をゲットした。

終始、若さ溢れる思い切りの良いレース展開で勝利を手にした大道のガッツポーズ photo:宇都宮ブリッツェン事務局
勝利者インタビューでは、ゲストの小野寺選手も大道選手の走りを高く評価 photo:QN リーグ事務局

エスポワールAは積極的な走りを見せた住田悠人が優勝

続くスタートはエスポワールA。こちらは8周回のレースが16名でスタート。スタートから凄まじいスピードとなり、いきなり住田悠人(スミタエイダイ・パールイズミ・ラバネロ)が単独で飛び出していく。しかし、この動きは後続からすぐに追いかけられ1周回終了までには吸収され一旦、1つにまとまる。その後は周回を重ねるごとに集団のスピードを増して、1人、また1人と集団から脱落するサドンデス状態となる。

スタートラインには、Nリーグリーダーの工藤を中心に、ポイントランキング2位の宮嵜博己(チームBMレーシング:右)と、3位の稲葉恵人(左)が並んだ photo:QN リーグ事務局
中学2年と3年の対決、エスポワールAのスタート! photo:宇都宮ブリッツェン事務局

6周回目には、加藤脩翔(ブラウ・ブリッツェンU15)による単独の逃げが発生。追いかける後続集団は10名となっていたが、すぐさま加藤をキャッチ。そして最終周回で集団は9名となってゴールスプリントへ。先着したのは序盤で抜け出していた住田。2位は住田のチームメイトで、Nリーグ登録の宇田川瀬那となった。そして、現在のNリーグポイントリーダーの工藤健太(ブラウ・ブリッツェンU15)は、最後までスプリント集団に食らいつき6位となり、リーダーの座を守ることができた。

手に汗握るスピーディーな展開を僅差で制したのは住田 photo:QN リーグ事務局

午後の表彰式でおこなわれた、ポイントリーダー授与式で工藤は「思ったとおりの走りがなかなか難しくて望む形のレースができなかったが、このリーダージャージを防衛できて良かった。マークしていた選手が最後まで集団に残っていて結構きつかった」と厳しかったレースを振り返っていた。

ポイントリーダー授与式で「バトルマリンジャージ」を守った工藤 photo:宇都宮ブリッツェン事務局

このエスポワールAでは、Nリーグ中学生女子NWリーダーの大矢 彩雲(ブラウ・ブリッツェンU15)も、男子選手に交じり出走。リーダー授与式では、このリーグシリーズ2連戦について「スタートで(男子選手との)差をつけられてしまったのですが、前回よりは手ごたえがあったので、もっと一緒に戦えるように頑張ります!」と今後の展望を見据えたコメントをくれた。

工藤のチームメイトでもある大矢も「バトルマリンジャージ」を守った photo:宇都宮ブリッツェン事務局

最後にはプレゼンターとして臨席いただいたゲストライダーの小野寺、小坂の両選手と記念撮影、暑い1日を締めくくる夕暮れの爽やかな風の中、大会は無事終了した。

最後には中学生男女Nリーグ・ポイントリーダーを囲んで記念撮影 photo:宇都宮ブリッツェン事務局

須藤むつみ(スドウムツミ)プロフィール

ミュージシャンを目指すなかで自転車と出会い、のちに実業団チーム所属選手となりレース活動を本格化。1997年1月、オランダで開催されたシクロクロス女子ワールドカップ「CYCLO-CROSS HEERLEN」に参戦、完走。1999年、第6回全日本シクロクロス選手権大会・優勝。2003年に現役を引退後、NPO法人および女子レースチームを設立。その後、2014年から自身のチーム所属として選手活動に復帰。
現在は女子エリート選手として、国内外のシクロクロスレース活動をおこないながら、「MC牛」としてもレースMCや大会運営活動を通して、シクロクロスを中心とした自転車レース普及を実施。2020年からは女子とジュニアのための自転車リーグ「Qリーグ・Nリーグ」を発足した。

PHOTO:Takashi Saito

Qリーグ・Nリーグ公式サイト
http://www.jbrain.or.jp/q-n-league

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load