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インカレトラックが鹿児島で開催。男子は日大と中大が同点、女子は鹿屋が大学対抗でトップに

9月1日から4日にかけて鹿児島県錦江町・南大隅町で「文部科学大臣杯第77回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)」が開催。

同地でのインカレは10年ぶりの開催ということ、さらに同地で2020年に開催が予定されていた鹿児島国体が来年2023年開催予定ということもあり、競技初日には塩田鹿児島県知事からの挨拶があるなど現地では歓迎ムードの中開催されたインカレに。

トラック競技は9月1日から3日の3日間、南大隅町にある根占自転車競技場で開催。各種目の順位で与えられるポイントによって争われる大学対抗は、男子が日本大学と中央大学が同点1位、女子は鹿屋体育大学が1位という結果で最終日のロードレースを迎えることとなった。

10年ぶりの開催となった鹿児島インカレ

鹿児島国体開催に向けて改修された根占自転車競技場

同地では2012年にインカレが開催されたが、当時トラック競技が開催された根占自転車競技場は2020年に開催を予定していた鹿児島国体に向けて改修が行われ、周長も400mから333mへと変更された。

また、ロードレースのコースも国体に合わせて10年前のコースから変更され、錦江町・南大隅町の美しい海岸線から10分ほどの上り区間が続く山間部に渡る1周24.2kmのコースが新たに設定された。

初日に挨拶する塩田鹿児島県知事

鹿児島国体は2020年に開催予定だったが新型コロナウイルスの影響で2023年開催へ延期となった。そのため、運営としてはこのインカレが鹿児島国体のプレ大会に位置づけされ、トラック競技初日は塩田鹿児島県知事から挨拶があるなど、歓迎ムードの中での開催となった。

初日は朝日大学がパシュート競技2冠を達成

個人パシュートで優勝した安達光伸(朝日大学)

競技初日となる9月1日には男女個人パシュートの決勝および男子団体パシュートの決勝、男女およびタンデムのスプリントおよび男子オムニアムの予選が開催。

男子個人パシュートにはインカレの3日前に開催された全日本トラックで4位に入った大仲凜功(早稲田大学)やジュニアの元日本記録保持者である安達光伸(朝日大学)らが出場。

台風の影響か風が吹く中でタイムが伸び悩む選手が続出する中、最終出走となった安達が大会記録を更新する4分25秒912で優勝を果たす。

男子チームパシュートで優勝した朝日大学

また、初日最終競技として男子団体パシュートが行われ、午前中よりもさらに強い風が吹く中、こちらも最終発走となった朝日大学(日比野丈/安達光伸/山本大智/長谷川大悟)が2組目の中央大学が出したタイムを0.578秒更新する4分14秒084で優勝。

朝日大学は初日にパシュート競技で2冠を達成する最高のスタートを切る形となった。

2日目は中大・市田と日大・児島がそれぞれ強さを見せる

男子チームスプリントで優勝した中央大学

競技2日目となる9月2日に男女チームスプリントおよびオムニアム、男子ケイリンの決勝、女子の500mTT、男女およびタンデムスプリントの1/4決勝が開催。

男子チームスプリントでは昨年短距離種目3冠を達成した市田龍生都がメンバーにいる中央大学が1分1秒355で優勝。市田はJCF(日本自転車競技連盟)の強化指定に選ばれており、普段はナショナルチームで練習をこなすため、中央大学でのチームスプリントは今回がぶっつけ本番だったという。

前日にはチームメンバー3人でコンディション含めてどのように走るか1日中話し合ったと言い、話し合いの中で出走順を変更したとのこと。そんなぶっつけ本番の中でも優勝することができるのだから、中央大学の力がいかに抜けているのかお分かりいただけるのではないだろうか。

ケイリン決勝はハンドル投げの大接戦に

市田の力は昨年優勝した男子ケイリンでも発揮される。

予選・1/2決勝と危なげなく1着通過を決めて決勝に臨むと、決勝では小堀敢太(京都産業大学)の後ろから残り半周で並走状態に持ち込む。後ろにいた森田一郎(朝日大学)と共に小堀を捲ってフィニッシュライン上ではハンドルを投げ合う大激戦の末、市田が短距離2冠を達成。

男子オムアニアムで優勝した兒島直樹

一方、中距離種目である男子オムニアムでは昨年の全日本チャンピオンである兒島直樹(日本大学)が強さを見せる。

スクラッチやエリミネーションで順位を下げてしまい、最終種目ポイントレーススタート時点では4位につけていた兒島だが、ポイントレースは積極的なレースを見せ、唯一2ラップを達成する圧勝っぷりで兒島が3年連続でインカレ男子オムニアムを制す形となった。

3日目は中大・市田が2年連続の短距離3冠を達成

1kmTTで優勝した市田龍生都(中央大学)

最終日は男女およびタンデムスプリントの決勝、男女マディソンの決勝、男子1kmTTが開催。

最終日は3日間を通して最も天候が悪く、朝の時点で非常に強い雨が降る天候。時折晴れ間を見せる瞬間もあるなど天候が回復する時間もあったが、競技の間で目まぐるしく天候が変わる一日となった。

男子1kmTTは強風かつ強い雨という非常に厳しいコンディションの中で行われ、伊藤京介(日本大学)や三神遼矢(日本大学)、福田健太(中央大学)らが直前に行われた男子スプリント1/2決勝の影響からかタイムを伸ばせない中、市田龍生都(中央大学)がこのコンディションの中で出したとは思えないほどの好タイムである1分1秒889を出し、2年連続で男子短距離3冠を達成した。

マディソンで優勝した鹿屋体育大学

男子マディソン決勝は、前半から中盤にかけて中央大学(中村龍吉/山下虎ノ亮)が積極的にポイントを重ねていくが、後半から鹿屋体育大学(古谷田貴斗/伊澤将也)がレースをリードすると、鹿屋体育大学が4連続で1着通過するなど中央大学や日本大学を逆転して優勝を飾った。

スプリントで優勝した伊藤京介(日本大学)

男子スプリント決勝では伊藤京介(日本大学)と福田健太(中央大学)の対戦となり、伊藤が1kmTTの雪辱を晴らす形で見事優勝を飾った。

タンデムスプリントで優勝した日本大学

タンデムスプリント決勝では日本大学(邊見竜馬/三浦生誠)と鹿屋体育大学(下山聖斗/香西高良)の対戦となり、日本大学が2本連取でタンデムスプリント決勝を制し、男子スプリントと合わせてスプリント2冠を達成した。

最終日のロードレースに向けて、中央VS日大

男子トラック総合表彰。写真左から、1位中央大学と日本大学、3位朝日大学と鹿屋体育大学

各種目の順位で与えられる大学対抗のポイント。トラック競技3日間を終えて、中央大学と日本大学が76ポイントで同点1位につけ、20点差で朝日大学と鹿屋体育大学が同点3位につける状況になった。

男子オムアニアムで優勝した兒島直樹(日本大学)

昨年の大学対抗選手権覇者である日本大学の我妻コーチは「(トラック競技全体を振り返り)初日の流れが悪くて、2日目、3日目とこのままだと中央大学に離されてしまうなと感じていました。どうやって流れを変えようかというところで2日目の男子オムアニアムが一つの転換点になるなと考え、中央大学の馬越君の走りを見るとエンデュランス系の力で差があるように見えたので、オムニアムの第2種目であるテンポレースでクレバーに走るよう兒島に指示を出し、それがうまくはまって3日目もこのような結果になったのかなと思います」とトラック競技全体を振り返る。

中央大学のチームパシュート

一方で中央大学の高島監督は「もっといい成績が出せると思っていた種目もあり、特にチームパシュートはわずかな差で優勝を逃してしまったので悔しい部分はありますが、彼らなりに精一杯の力を出した結果だと思うので満足しています。(市田選手の短距離種目3冠については)彼は間違いなく強いので今年も3冠を取るだろうという僕らの期待を、そのまま実現してくれたなという感じです。(中距離種目で他大学に差をつけられてしまった点については)チームパシュートではもう少しつめていれば挽回できたタイム差だとは思いますし、個人パシュートに関しても本人のコンディションもあって本来の力は発揮できなかった部分もありましたが、そういった中でも最大限の努力はしてくれたのかなと思います」とトラック競技全体を振り返る。

最終日のロードレースに向けては、日本大学の妻コーチは「昨年の(インカレロードの)結果から他の大学はかなり警戒してくるかと思いますが、やることは変わらず、優勝目指して積極的に走ってくれればと。あとは選手を信じるのみです」と自信をのぞかせる。

一方、中央大学の高島監督は「インカレロードはトラック競技で獲得したポイントを踏まえてのレースとなるため独特な戦いになりますが、今回は純粋に優勝者を出すロードレースという形でやっていければ、うちもいい選手をそろえているのでいい勝負ができるんじゃないかなと思います」とこちらも自信をのぞかせる。

インカレ最終種目となる男子ロードレースは、9月4日8時にスタートが切られる。

女子は鹿屋が点数を積み上げる

女子トラック総合表彰。1位鹿屋体育大学(中央)、2位日本体育大学(左)、3位法政大学(右)

女子はチームスプリントで学連記録・大会記録を、その他500mTTやスプリントでポイントを確実に獲得してきた鹿屋体育大学がトラック総合成績で1位を獲得。地元鹿児島開催のインカレでしっかりと成績を残す。明日のロードレースには昨年インカレロードで3位に入った成海綾香を筆頭に3名がエントリーしており、地元での総合優勝に向けて気合が入る。

マディソン決勝を走る日本体育大学

2位には2種目で優勝を果たし、それ以外でも着実にポイントを獲得した日本体育大学が入る。

今年6月に長野県の木祖村で行われた個人ロードでは日本体育大学がワンツー・フィニッシュを決めており、同じような展開に持ち込めれば逆転での総合優勝も見えてくる。

オムニアムで優勝した太郎田水桜(法政大学)

一方昨年トラック総合優勝を果たした法政大学は鹿屋体育大学と20点差と3位とかなり大きな差がついている状況。
ただ大学対抗のポイントを気にして鹿屋体育大学と日本体育大学がお見合いする中、他大学と連携できればロードレース優勝の道も見えてくるか。

個人パシュートで優勝した渡部春雅(明治大学)

また、明治大学は女子が渡部春雅のみのため大学対抗では順位を落としている。今大会、個人パシュートでは優勝して調子を上げてきており、本来の力が出せれば個人の力ではロードレース優勝候補筆頭だろう。

トラック競技団体総合リザルト

男子

1位:中央大学 76点
日本大学 76点
3位:朝日大学 56点
鹿屋体育大学 56点

女子

1位:鹿屋体育大学 39点
2位:日本体育大学 34点
3位:法政大学 19点

レースに関する問い合わせ:日本学生自転車競技連盟
https://jicf.info/

ガチンコTVでLIVE配信 4日目/9月4日(日)8:15〜

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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