現代によみがえったサーヴェロのNEWモデル「ソロイスト」をインプレッション|cervélo
Bicycle Club編集部
- 2022年10月03日
ソロイスト、それはサーヴェロが20年ほど前に生み出した傑作ロードバイクモデルの名前。そして2022年9月に発表された新作ロードモデルにもその名がつけられ、「ソロイストの新世代」が登場したことは以下既報のとおり。今回は実車を用いてのモデル&ディテール紹介と、インプレッションライダー管 洋介さんによるレビューをお届けする。
NEWソロイストはコンポ違いで複数展開。フレームセット単体もあり
今回試乗したソロイストのスペックや立ち位置は、プロ専用というわけではなく、ウィークイン・ウィークアウトのアマチュアレーサーのために設計されているというのはすでに以前の記事で紹介済み。誰にとっても「ちょうどいい」バイクとしての地位を確立していている。
代理店担当者いわく、「エアロのトップモデルであるS5やオールマイティなR5のいいところを受け継いだモデルがこのソロイストです。基本のジオメトリーはR5と同様で、見た目にも両モデルと共通している部分が多いです」
「ブランドのトップモデルは、どうしてもプロ選手の脚力やテクニックがあることを前提にしているので、ハンドリング性能などでやや特徴的な面もあります。またハンドルの角度調整やワイヤーまわりの処理、ベアリング部分のメンテナンス性能などにおいてもプロメカニック向きに近い感じです。ソロイストはそうした面で一般の人にも扱いやすく、いじりやすいのが特徴です。とくにハンドルやステムが専用の一体型でないことは、フレームセットから自分で組みたいという人にオススメしたい点です」
ディテール部分においてもユーザーフレンドリーな点が多いソロイスト
「新たな顔となりうるライディングテイスト」 by 管 洋介
「この一台は、サーヴェロラインアップの『新たな顔』となりうるライディングテイストを持ち合わせている」。それがソロイストの第一印象だ。シャープな立ちまわりと駆動力の高さが際立つ印象だ。とくにフロント周りの剛性の高さから立ちまわりの切れ味は抜群。それでいてトレイル量に無理がなく、安全性の高いステアリングはコーナリングで武器となる。そして踏み込みに対してのウイップのレスポンスもいい。これは適切なBBハイトがペダリングをリズミカルにまとめ、後輪追従性も高いからだろう。7.7kgという車重を感じさせない、軽さにあふれた走り心地が印象的だ。
乗り出し、低速、中速域での駆動力に非常に優れていて、トップスピードめがけて何度ももがきたくなるテイスト。この加速力によりライダーのメンタルはレースを攻めていくテンションを常に保て、その性能はS5を凌駕するものがある。これはこの車体を選ぶ大きな理由になるだろう。巡航性能はS5よりやや穏やかだが、スピードを維持するクルーズ性能はサーヴェロエアロロードの原点である「ソロイスト」という名のとおり、エアロダイナミクスに包まれた十分な走力を持ち合わせている。
クリテリウムの立ちまわりや、緩急の激しいアップダウンのレースになればなるほどこのバイクのよさが引き立つ。時にプロレーサーがレースによってR5やS5ではなく、このソロイストを選ぶ理由もよくわかる。ハイエンドのモデルに負けない性能を持ち合わせていながら、ライダーの好みに合わせ自由にハンドルやステムもカスタムできるのも魅力の一つ。価格帯(シマノ105完成車で59万4000円~)もユーザーフレンドリーな設定なのがうれしく、まさに「注目の一台」と言える。
ソロイスト R8170 ULTEGRA Di2 完成車スペック
価格:118万8000円(税込)
フレーム&フォーク:サーヴェロオールカーボン
コンポーネント:シマノアルテグラDi2 R8150
ホイール:リザーブ・40(フロント)&44(リア)
タイヤ:ヴィットリア・ルビノプロTLR 700×28C
ハンドル:サーヴェロ・AB07アロイ
ステム:サーヴェロ・ST36アロイ
サイズ:48、51、54、56cm
カラー:ゴールドダスト
重量:7.7kg
問:東商会 www.eastwood.co.jp
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:浜田幸紀/管洋介 PHOTO:鈴木英之
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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