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ニセコグラベルに初挑戦でハプニングの連続【新米ライター坂本の参戦記-前編】

9月4日に北海道ニセコエリア(ニセコ町、蘭越町)を舞台に行われた国内最大規模のグラベルイベント「Panaracer NISEKO GRAVEL 2022(パナレーサー ニセコグラベル2022、以下略ニセコグラベル)」に、新米ライター坂本が挑戦。グラベルの本場、アメリカで活動する日本人ライダー、竹下佳映さんとともに、北海道の澄んだ空気の中を走った。グラベルイベントへの参加自体はじめてという坂本に起こったトラブルとは? さっそうと現れた豪華すぎる救世主にも注目だ。

ニセコグラベル緊急参戦が決定。竹下佳映さんと共に走ることに!

空は高く、稲穂が金色に輝き、背景にはニセコ連山がたたずむ。車はほぼ通らない。写真:渡辺洋一

「9月3~4日に行われるニセコグラベルに取材で行ってもらえますか?」

編集部から連絡が。ニセコグラベルに行ってくれとのことだ。参加者であるグラベルの日本人第一人者である竹下佳映さんと、元プロで現在はブルベなど海外でも活躍されている三船雅彦さんの対談を取材する。非常に面白そうだ。こうして私のニセコグラベル行きが決まった。

「実際にグラベルも走って参加してもらいます。時間的にもミドルかロングかな? 走って、その体験記を書いて下さい」と編集長からの指示だ。

個人的に自転車のイベントに参加したこともなければグラベルを走ったこともなかった。それでも私だって元自衛官。体力はあるしいけるはずだ。

最長クラスにまさかの参加

その数日後に、「エクストラロングコースを、竹下佳映さんと走ってもらいます」との話が編集長から来た。ロードバイクに久々に乗り始めたばかりの新米が、エクストラロングコースをグラベルレーサーの竹下さんとともに走れるのか?

このニセコグラベルは走るコースを4つ「ショート約40km・ミドル約60km・ロング約90km・エクストラロング約115km」から選択できる。

編集長いわく、「ざっくり舗装路の1.5倍の距離を走るくらい疲れる」とのことだ。この4月から始めたロードバイク生活で最高が100km・1000mupほど。こんなので本当に走れるのか……。

ことの大きさに理解が追い付かず不安になる前に快諾した。とにかく、やろう。

大会前日のニセコグラベルフェスティバルは大盛り上がり!

前日の舞台ではグラベルレースの第一人者の竹下佳映さん、三上勇輝さん(パナレーサー)、鞍谷融紀さん(シマノセールス)、山本和弘さん(キャノンデール)によるトークショーが行われた

あっという間に大会の日が近づき、飛行機で現地へ。ニセコグラベルの前日(9月3日)には、会場のニセコアンヌプリ国際スキー場駐車場でフェスティバルが行われると聞いていたので、足を運んでみることに。会場には早くも参加者が集まっていて、日本でグラベルを楽しんでいる人がこんなにも多いのかと驚いた。

グラベルの大先輩たちとの出会い

キャノンデールのブースで出会ったカズさんこと山本和弘さん。グラベルの大先輩だ! 写真:坂本大希

多くのブースが出ている中で、いろいろな方とお話させていただいた。なかでも印象的だったのが、米国のアンバウンド・グラベルを走った経験をもつ、キャノンデールジャパンの山本和弘さんだ。

「グラベルは本当に楽しいよ! ニセコのグラベルも最高にいい道だから楽しんで広めてほしい!」と山本さん。明日、私もそこを走れると思うと楽しみになる。そこで山本さんに、グラベルとロードバイクで楽しさの違いはあるかを聞いてみた。

「すごくアットホームな感じはある。もちろんロードバイクもみんな仲良くなれるけど、グラベルのほうがよりフレンドリーな印象があるかな!」

この先で私はこの山本さんの言葉を深く理解することになった。グラベルがもつアットホームな空気感は、今までに感じ得ないものだった。

会場では明日のライドでご一緒する竹下さんとも合流。写真:坂本大希
自身もニセコグラベルを走ったパナレーサの大和竜一社長と三上勇輝さん 写真:坂本大希

その後、三船雅彦さん、竹下さんとの対談取材でグラベルやロングライドについて深い話を頂戴したが、そちらの内容はバイシクルクラブ本誌に譲ることとする。

▼竹下さんと三船さんの対談の様子はバイシクルクラブ11月号をチェック!

バイシクルクラブ11月号では海外のウルトラロングレースの経験豊富な竹下佳映さんと三船雅彦さんが対談。竹下佳映さんによるアイスランド5日間レース「Westfjords Way Challenge」、さらに三船雅彦さんの1500kmのブルべ「London Edinburgh London」の読み応えのある手記も掲載している

グラベルライドの相棒は「BIXXIS FRONDA」

話を少し戻すが、この取材が決まったとき、グラベルに対応できるバイクを持っていなかった。そこでバイクを借りることになったのだが、なんとそれがBIXXIS初のグラベルバイク、FRONDAだ。かなりのレア車体。後に聞いた話だが、日本にまだ2台しか入っていないとのこと。
ニセコグラベルの会場でも、「BIXXISめっちゃかっこいいですね!」「すごい!BIXXISじゃないですか!」と声をかけていただいた。

ぶっつけ本番はさすがに怖いので、地元で試し乗り。BIXXIS FRONDAの鮮やかなブルーが曇天でも映えている。写真:坂本大希

FRONDAはクロモリ製のグラベルバイクということもあり、乗車前は「重量が気になるのでは?」と少し不安だった。だが、実際に乗ってみると平地はもちろん、上りでも重さを感じず、ぐいぐい進む。むしろクロモリ特有のしなりがグラベルの振動をいなしてくれるようにも感じた。

フレームカラーもマットな水色で、華やかさがありながらもシックにまとめられていてかっこいい。このバイクとなら、初の長距離グラベルライドもきっと完走できるはず。きっと。

ついにニセコグラベル本番がスタート!

9月4日のライド当日は、天気にも恵まれグラベルライド日和の快晴となった。エクストラロングコースは朝8時にスタートするのだが、ここでひとつ事件が起こった……。

ゼッケンをもらい忘れる

まわりの参加者を見ると、何やらゼッケン番号を付けている。「もしかして、アレはもらわないとダメなやつ?」

レースやイベントに慣れている人にとっては当たり前の準備だが、イベントへの参加経験がなかった筆者はすっかりゼッケンの存在を忘れていた。

慌てて受付でゼッケンを受け取り、慣れない手つきで背中とバイクに取り付けた。時間はスタート10分前。何とかスタート前に竹下さんと合流できた。

ゼッケンを大急ぎで取り付けて会場へ。何食わぬ顔で竹下さんと合流しスタート前に1枚。写真:田辺信彦

いざ、初のグラベルライドへ

スタート地点では参加者同士が談笑を楽しんでいる。「スタート10秒前!」とスターターの声がアナウンスされるも、ロードレースのようなピリピリした空気は感じられない。スタート前の雰囲気も、グラベルイベントならではだ。そうこうしているうちにスタートがきられ、参加者たちが続々とスタートラインから飛び出していく。

ニセコアンヌプリ国際スキー場が発着点ということもあり、序盤は下りがメイン。体力を温存できる貴重な区間だが、程なくして上りへ差し掛かった。

舗装路をしばらく上がっていくと、急に道をそれて林道へ。ここから私の初グラベルが始まった。

イベント最速のパンク!?

グラベルルートにはこういった林道も多く含まれる。ダブルトラックだから走りやすい。写真:竹下佳映

グラベルでは、小刻みな振動が車体から伝わり、砂利道を通るときのザクザクした音があたりに一気に広がった。
ダブルトラックと呼ばれる2本の細いわだちが併走している道を進んでいく。舗装路よりも走行音が騒がしいはずなのに、山の静けさも相まって不思議とうるさくは感じない。同じニセコでも、舗装路とグラベル区間では全くの別世界だ。

砂利道に足を取られたか、一緒に走っていた竹下さんと少し離れてしまった。追いつこうとペダルを踏むが進まない。とにかく振動が凄い。グラベルってこんな進まないのか、と思っていた。

あまりにも進まないので「これはおかしい」とバイクを確認すると、早くもパンクしていた。グラベル区間に入ってからまだ3分ほどしか経っていない。おそらく、今回のイベントで最速のパンクなんじゃないだろうか……。

パンク修理に苦戦する中、3人の救世主が!

焦る気持ちを落ち着かせて、わだちから外れて道の端でパンク修理を開始したのだが、慣れない自転車ということもあり、ホイールやタイヤを外すのにかなり苦戦してしまった。とくにタイヤが固く、タイヤレバーも入らないほどだ。

「少しでも早く復帰しないと!」と焦っていると、大集団が横を通り過ぎていった。スタートから竹下さんについていくことだけを考えて走っていたので、どうやら自分がいた場所はかなり先頭だったようで、これがメイン集団のようだ。

なんとかここで復帰したいと思うも、いっこうにタイヤが外れない。そんなとき、集団から少し遅れて走る3人のライダーが声をかけてくれた。見るからに余裕があり、強そうなその人たちは、ためらうことなくパンク修理を手伝ってくれた。

「タイヤは内側に一回落とすと良いよ」と教えてくれた人は、宇都宮ブリッツェンのジャージを着ていた。その様子を地元ニセコ在住のカメラマン渡辺洋一さんが撮影していたのだが、「3人のチャンピオンが手伝ってくれてるよ! すごい絵になる!」と興奮していた。

ん?……3人のチャンピオン?

パンクの修理していた際にさっそうと現れた3人の救世主。左から竹ノ内 悠選手、田崎友康選手、小坂 光選手だ。ちなみに右から2番目で頭を抱えているのが私(笑)写真:渡辺洋一

なんとこのお三方、あとから知ったのだが、2021年全日本シクロクロス王者の小坂 光選手と、2011年~2015年まで全日本シクロクロス5連覇の竹ノ内 悠選手、3年計画を有言実行した2021年全日本シクロクロスマスターズカテゴリ王者の田崎友康選手だった。

まだまだ業界の知識に漏れが多い私は、このお三方を知らず、お名前を知らずに尋ねるところからスタートした。無知は恐ろしくもあるが、壁もつくることもないため一長一短か。とにかくすごすぎる人たちに助けてもらった。

私がバイシクルクラブのライターだと伝えると驚いており「早く直して集団に復帰して取材しないと!」と気遣ってくれた。メディア側だとも気付かないうちから分け隔てなく手を差し伸べてくれた小坂選手、竹ノ内選手、田崎選手、ほんとうにありがとうございました。

シクロクロスに興味がわく

その後、3人のチャンピオンと少しの間コースを一緒に走らせてもらった。
グラベル初心者の私は、真っすぐ走ろうと思っても徐々に左にずれていく。ラインを修正しようと思ってもなかなかハンドルが言うことをきかず苦戦していた。

「ライン相当ギリギリですね~!」と話す竹之内選手に、「コントロールが上手くできなくてなんかギリギリにいっちゃうんです。オフロードの走行お上手ですね! どうやって練習してるんですか?」と質問した。

「シクロクロスとかでオフロードは慣れてるかな! 優しく乗ってあげるイメージで走るといいかも。シクロクロスやってみるといいと思う!」と再び竹ノ内選手。なるほど、シクロクロスか!

3人のチャンピオンと走るすごくぜいたくな写真。前列左側で声をかけてくれているのが竹之内選手だ。写真:田辺信彦

それにしてもシクロクロス王者たちに、なぜオフロード上手く走れるの?と、今思うと非常に恥ずかしい質問をした。でも同時にシクロクロスへの興味がうまれた。初心者の自分でもできるだろうか……いや、せっかくの機会だし挑戦してみよう。思わぬところでシクロクロスへの決意が芽生えた。

最初のエイドはまさかのメロン食べ放題!

スタッフの方々がSNSに投稿しやすいようにメロンの山を作ってくれていた。写真:坂本大希

スタートから約20km行った場所に、最初のエイドステーションとなる蘭越町せせらぎ公園がある。このエイドに入ったところで竹下さんが声をかけてくれた。良かった。無事に合流できた。
「大丈夫だった??」と竹下さん。途中で急にパンクしてはぐれてしまった私をこのエイドで待っていてくれたようだ。

ニセコグラベルではエイドステーションと言われる休憩×補給ポイントが複数設置されており、エクストラロングの場合はコース上に4カ所設けられている。最初のエイドではなんとメロンの食べ放題だ!

かつてここまで多くのメロンを見たことがあっただろうか。写真:坂本大希

ここからもまだまだコースは長い。簡単な補給を済ませて、竹下さんとともに再びグラベルコースへと向かった。

ニセコグラベル参戦記【後編】はこちらから
ニセコグラベルで第一人者竹下佳映さんに教わる【新米ライター坂本の参戦記-後編】

ニセコグラベルで第一人者竹下佳映さんに教わる【新米ライター坂本の参戦記-後編】

2022年10月12日

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PROFILE

坂本 大希

坂本 大希

元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。現在は週末に社会人チームにてサイクリングを楽しんでいる。

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