ジャパンカップ初参戦! エウスカルテル・エウスカディはスペイン・バスク地方の往年の名門チーム
Bicycle Club編集部
- 2022年10月10日
この10月14日(金)から16日(日)まで、栃木県宇都宮市で開催されるジャパンカップ。今回、ジャパンカップに初登場するチームがスペインバスク地方を拠点とするエウスカルテル・エウスカディ(Euskaltel Euskadi)だ。初出場なだけに日本ではなじみのないチームにも思えるが、じつは日本にもゆかりのある選手もこのジャパンカップメンバーに入っていたりする。ここではスペイン在住の對馬由佳理がエウスカルテル・エウスカディチームについて解説する。
かつてツール・ド・フランスを席巻したエウスカテル
今年のジャパンカップに参戦することになったチームの一つが、エウスカルテル・エウスカディ。オレンジ色のジャージが鮮やかな、昔からの自転車ファンにはおなじみのチーム名である。
スペイン北部のバスク地方に展開する電話会社がメインスポンサーとなっているこのチーム、じつは現在のエウスカルテル・エウスカディは第2期目のチームと言ってもよいだろう。というのも1998年から2013年まで、同じチーム名のワールド・ツアーレベルのチームがあり、当時は基本的に「バスク人選手しかいないプロの自転車チーム」として、ホセバ・ベロキ選手やゴルカ・イザギレ選手などが在籍、ツール・ド・フランスでも活躍するチームとして知られていた。ちなみに日本のチーム右京で選手及び監督として活躍していたパブロ・ウルタスン氏も、この時期のエウスカルテル・エウスカディに所属したことがある。
2014年にエウスカルテル・エウスカディはスポンサーから撤退したが、6年後の2020年にフンダシオン・エウスカディに合流する形で「エキーポ(スペイン語でチームを意味する)・エウスカルテル・エウスカディ」が誕生。再び、オレンジ色のジャージがレースの場に戻ることになった。
そんなエウスカルテル・エウスカディが今回のジャパンカップに初参戦。ホルヘ・アサンサ監督率いる今回の出走予定選手を紹介しよう。
ジャパンカップ出走予定選手
フアンホセ・ロバト(スペイン)
かつてニッポ・ヴィーニ・ファンティーニに所属していたこともあり、日本でのレース経験もあるロバト。今年でプロ生活13年目のベテランで、ジャパンカップへの出場は今回が2回目となる。スプリンターではあるが上りも苦にしないタイプ。ニックネームはスペイン語で狼の意味の単語と同じつづりのロボ(LOBO)。
ウナイ・クアドラード (スペイン)
基本的にはクライマーだが、平地も強い選手。レース中は常に前に出るチャンスを狙っており、常に積極的に動くことができる選手でもある。逃げ集団に乗ったら要注意となる選手の一人。
ゴッツォン・マルティン(スペイン)
今年でプロ生活5年目を迎えるクライマー。先日のオーストラリアの世界選手権でもスペイン代表として出走した。今年5月のトレーニング中に交通事故に巻き込まれて大ケガをするが、7月末にはレースに復帰。ブエルタ・エスパ―ニャも76位で完走している。
ペイオ・ゴイコエチェア(スペイン)
腎臓病などで何度かプロ生活をあきらめながらも、この数年は順調にレースを続けている選手。タイムトライアルが強い選手だが、上り下りも苦にしないタイプなので、レース終盤に一人で走らせたくない選手。
イバイ・アスラメンディ(スペイン)
「山椒は小粒でもピリリと辛い」 ということわざが良く似合うクライマー。今年5月にトレーニング中に転倒し、鎖骨骨折などの重傷を負って、ヘリコプターで病院に搬送された。しかし、7月末からレースに復帰し、ブエルタ・エスパ―ニャも完走。上りの強さに注目したい選手の一人。
ルイス・マテ(スペイン)
今年でプロ生活15年を迎えた大ベテラン。ツールに6回、ブエルタに11回出走。10年間所属した前チームのコフィディスでは、常にエースを献身的にアシスト。現在のエキーポ・エウスカルテル・エウスカディへの移籍時にはスペインで大きな話題となった。チームのムードメーカー的な役割もするが、真面目でプロトン内での信頼も厚い選手。スペイン語のほかにイタリア語とフランス語も堪能。
チームが使うバイクはオルベア・オルカとオルカエアロ
エウスカルテル・エウスカディチームが使うバイクはスペイン・バスク地方のバイクブランドオルベアだ。おもにオルカを使うが、レースによっては選手はオルカエアロも選ぶという。オルベアではエウスカルテル・エウスカディチームカラーのバイクも買える。
オルベア公式WEBサイト
https://www.orbea.com/jp-ja/
ジャパンカップ公式WEBサイト
https://www.japancup.gr.jp/
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