ロードレース2022年シーズン10大ニュース 番外編|ロードレースジャーナル
福光俊介
- 2022年12月30日
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vol.51 国内外ともロードレースシーンは“通常運行”へ。
日本国内のレースも活気を取り戻す
国内外のロードレース情報を専門的にお届けする連載「ロードレースジャーナル」。ここまで2回にわたってお届けした2022年シーズンの振り返りだが、“10大ニュース”とするには収まり切らないほどトピックでいっぱい。そこで、急きょ「どうしても振り返っておきたい話題」を番外編として紹介。国内レースシーンについても触れ、ロードレース界の活況を改めて感じていきたい。
シーズン前半編はこちら。
グランツール・シーズン後半編はこちら。
ロードレース2022年シーズン10大ニュース(番外編)
次点 UCIワールドチームとプロチームの入れ替え
今季まで3シーズンの獲得UCIポイントによって決定された、UCIワールドチームと同プロチームの昇降格。来季からはアルペシン・ドゥクーニンクとチーム アルケア・サムシックがワールドチームとなり、ロット・スーダルとイスラエル・プレミアテックがプロチームとして活動する。
今季後半は降格圏に近いチームの対応が慌ただしく、エースクラスがUCIポイント獲得のために9月下旬のロード世界選手権の自国代表入りを回避したケースや、UCIプロシリーズや1クラスの下部レースに主力ライダーを次々と送り込む動きが目立っていた。
こうした事態を受けて、UCIは次のフェーズとして来季からレースごとの付与ポイントを変更。グランツールやモニュメントなどのポイント配分を高めて、それらレースの格式の高さをより明確にするとともに、下部レースでの“ポイント稼ぎ”を防ぐ措置を講じている。
国内ロードレースシーンの動向
日本国内のロードレースシーンにも活気が戻ってきた。国内リーグではJプロツアーと三菱地所JCLプロロードレースツアーの将来的な一本化を目指すとともに、前者からはマトリックスパワータグが、後者からはキナンレーシングチームが両リーグに加盟。各シリーズの活性化を促した。
UCI公認の国際レースでは、ジャパンカップ サイクルロードレースが海外からのチームを招き、3年ぶりの復活開催。ツール・ド・熊野、ツール・ド・北海道、ツール・ド・おきなわといった主要レースも同様に2019年以来の開催となり、熱戦が展開された。
10月には、「世界の頂点に立つサイクルロードレースチームを日本から!」を合言葉に、新チーム・JCL TEAM UKYOの活動開始を発表。ジャパンカップ サイクルロードレース期間中にメンバーが発表され、2023年は10選手でメンバー構成されることが明らかになっている。
ドラマに満ちた2022年のロードレースシーン。次のシーズンはどんな驚きと感動が待っているだろうか。シーズンインへ思いをはせながら、日々過ごしていこうではないか!
福光俊介
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。
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- Bicycle Club
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TEXT:福光俊介 PHOTO:LaPresse TOUR de KUMANO 2022 / Syunsuke FUKUMITSU
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。