ピナレロがロードバイクラインアップを刷新「Fシリーズ」と「Xシリーズ」|PINARELLO
Bicycle Club編集部
- 2023年02月23日
イタリアンブランド、PINARELLO(ピナレロ)の2023年モデルの全容がついに発表された。旧来のラインアップから一部を大胆に変更している。ドグマシリーズを頂点にする点は継続だが、2つの新シリーズが追加され、それにともなって複数の新モデルが登場している。
レーシングの「F」シリーズ、エンデュランスの「X」シリーズ
2023年のピナレロの展開を解説する前に、まずピナレロロードの最高峰「ドグマ F」が2023年も継続して頂点に君臨することを覚えておこう。そして2022年においてその次に位置していた「プリンス」や「パリ」、「ドグマF12」は2023年ではドロップ。代わって「F」と「X」の2つのシリーズがドグマの下に並び立つ。
新シリーズの「F」とは? 「X」とは?
「F」とは簡単にいえばレーシングモデル。常に高い目標を見据え、限界に挑戦する競技指向のサイクリスト、そして高い技術力と注目度、パフォーマンス、重量、そして価格に見合う価値を求めるアマチュアサイクリストを対象としている。
いっぽう「X」はエンデュランス=ロングライドモデル。レーシングバイクのような高いパフォーマンスと同時に快適性も求め、レースジオメトリーではなく快適なポジションで長距離を好むようなサイクリストを対象としている。
具体的には頂点ドグマの下に、
また、継続されるグラベルレーシングの「グレヴィル」は「F」が付いて「グレヴィルF」に、同じくTTモデルのボリデも「ボリデF」に名称が変更。同じくエンデュランス系モデルには名称の最後に「X」が付くことになる。
FシリーズとXシリーズのフレーム形状の違いをチェック
ここではFシリーズとXシリーズをフレームを見比べてみよう。撮影車輛の都合、2モデルのサイズが異なるが、ディテール形状の違いに着目してみてほしい。上がF、下がXの画像だ。
ヘッドまわり
Fシリーズ▼
Xシリーズ▼
まずヘッドチューブの長さが異なる。アップライトなポジションがとりやすいXのほうが長くなっている。
フォーク、タイヤクリアランス
Fシリーズ▼
Xシリーズ
フロントフォークは両モデルともピナレロらしい曲線を描いているが、Xのほうがより曲がりが強く、ドグマFに近い形状だ。タイヤクリアランスはFシリーズが最大30mmまで、Xシリーズが32mmまでとなる。
シートまわり
Fシリーズ▼
Xシリーズ▼
シートポストは似ているが、Xのほうが横幅も縦幅もある。Fのほうが細くエアロな印象を受ける。両方ともクランプは内蔵型でトップチューブ上から六角レンチを差し込んで調整可能。
シートステイ
Fシリーズ▼
Xシリーズ▼
違いがわかりやすいのはシートステー形状。Xのシートステーはへこむようにカーブを描き、Fのシートステーは膨らむようにカーブを描いている。振動吸収性に違いが出そうだ。
トップチューブ
Fシリーズ▼
Xシリーズ▼
微妙な違いだが、トップチューブはXのほうがより強めに曲がっていて、Fのほうがなだらかだ。フレーム全体としてはXのほうが角ばっている印象を与えるかもしれない。
NEWモデル ピックアップ
新シリーズであり、新モデルでもあるFとXの一部モデルを紹介。シリーズ内でのジオメトリーは共通で、末尾のナンバーが大きいほど高いグレードだ。グレードによってカーボン素材やその他パーツグレードが異なる。画像は完成車見本のため、販売完成車とはスペックが異なる場合があり、一部価格未定モデルもある。
Fシリーズ
F9 DISK DuraAce Di2 完成車▼
160万6000円
メインフレーム素材:T900カーボン フレーム単体重量:950g
F7 DISK Ultegra Di2 UltraFast 完成車▼
129万8000円(ホイール、MOST ULTRAFASTモデル)
メインフレーム素材:T900カーボン フレーム単体重量:950g
※F7 DISK Ultegra Di2 Racing 800 完成車
115万5000円(ホイール、FULCRUM Racing 800モデル)もあり。
F5 DISK 105 Di2 完成車▼
83万6000円
メインフレーム素材:T700カーボン フレーム単体重量:990g
Fシリーズジオメトリー
Xシリーズ
X3 DISK 105 Di2 完成車▼
70万700円
メインフレーム素材:T600カーボン フレーム単体重量:1050g
Xシリーズジオメトリー
問:ピナレロジャパン https://www.riogrande.co.jp/pinarello
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