BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

日替わりのスプリント勝者、今度はフルーネウェーヘンが決めた! レムコはリーダーの座堅守|UAEツアー

中東・アラブ首長国連邦(UAE)をめぐっているUAEツアー(UCIワールドツアー)は、現地2月24日に第5ステージを実施。ステージ優勝争いはこの日もスプリントで決し、今季好調のディラン・フルーネウェーヘン(チーム ジェイコ・アルウラー、オランダ)が制した。レース途中で風を利用した分断を試みるチームが現れたものの、大多数がトップと同タイムでのフィニッシュ。レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)も安定した走りでリーダージャージを守っている。

序盤からメイン集団有利のレース展開

大会は後半戦へ。170kmに設定されたコースは高低の変化がほとんどなく、前日と同様にスプリンター有利と見られた。何かが起こるとすれば砂漠地帯での風次第となるが、果たして。

© LaPresse

このステージも早々と逃げが決まり、4人がレースをリード。これを容認した集団では、ユンボ・ヴィスマやチーム ジェイコ・アルウラーがペーシングを担い、常時先頭4人を射程圏内に収めながら進行した。

©️ Sprint Cycling Agency

ただ、逃げていたうちのヨセフ・チェルニー(スーダル・クイックステップ、チェコ)、ルイス・フェルファーケ(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)、ジョフリー・ブシャール(アージェードゥーゼール・シトロエンチーム、フランス)は、フィニッシュまで50km以上を残した段階で集団へ戻る判断。最前線に残ったのはトーマス・デヘント(ロット・デスティニー、ベルギー)ただひとりになった。

©️ Sprint Cycling Agency

集団とデヘントとのタイム差が1分を切ったところでサムエーレ・ゾッカラート(グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ、イタリア)が単独で追走を試みたが、これはうまくいかず。結局、デヘントは30km以上をひとりで走り、その後集団へと引き戻された。

©️ Sprint Cycling Agency

ナイスタイミングでの加速でフルーネウェーヘンが快勝

フィニッシュまで約20kmを残してレースがふりだしに戻った直後、進行方向が変わったことを受けて集団前方でペースアップの動き。EFエデュケーション・イージーポストやボーラ・ハンスグローエが主導してプロトン崩壊を試みる。これでレースリーダーのエヴェネプールは前線をキープしたものの、個人総合2位につけるルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)が後方に取り残される。約20秒差で前を追いかけて、残り10kmを切ったところで前線復帰。何とか事なきを得た。

© LaPresse

そこからはスプリントへ向け、各チームが態勢を整える。主に牽引するのはロット・デスティニー。残り3kmを切ってからは、グルパマ・エフデジ、ユンボ・ヴィスマ、チーム ジェイコ・アルウラーも集団前方でトレインを組み、最終局面へと備える。道幅が広いことも関係し、横に広がりながらの主導権争いになった。

迎えた最後の1km。アルペシン・ドゥクーニンクやロット・デスティニーが前を固めていたが、最後の直線でスーダル・クイックステップがポジションを上げる。逆サイドではボーラ・ハンスグローエもサム・ベネット(アイルランド)の引き上げに力を使うが、その番手につけていたフルーネウェーヘンがタイミングを図って一気に加速。完全に抜け出すとライバルの追随を許さず、一番にフィニッシュラインを通過した。

© LaPresse

シーズンインから好調を維持するフルーネウェーヘン。1月30日のサウジ・ツアー第1ステージに続く、今季2勝目を挙げた。フルーネウェーヘンとほぼ同時に加速したフェルナンド・ガビリア(モビスター チーム、コロンビア)が2位、ベネットが3位で続いた。また、5位に入ったティム・メルリール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)がポイント賞で首位に立った。

100人以上がトップと同タイムでフィニッシュし、個人総合上位陣も危なげなくレースを完了。エヴェネプールは問題なくリーダージャージをキープしたばかりか、このステージ2つ目の中間スプリントポイントで2位通過し2秒ボーナスをゲットすることに成功。個人総合2位のプラップに対して総合タイム9秒差としている。

© LaPresse

翌25日に行われる第6ステージは、UAEの首都アブダビを舞台とする平坦ステージ。これで今大会のスプリンター向けコースはおしまいに。最後のチャンスに賭けるスピードマンたちが激しい戦いを繰り広げることだろう。

ステージ優勝 ディラン・フルーネウェーヘン コメント

© LaPresse

風はあったものの、プロトンを分断するほどのものではなかった。スプリントに向けては、ポジションを下げてしまっていたのをチームメートが引き上げてくれて、残り3kmから良い位置をキープできた。彼らのリードアウトは素晴らしかったし、勝てたことも良かった。明日もう一度チャレンジできることがとても楽しみだ。

個人総合首位 レムコ・エヴェネプール コメント

© LaPresse

残り20kmで集団が分断したが、私は先頭付近に位置することができた。今日はコーナーとラウンドアバウトで慌ただしくなるであろうと思っていたので、しっかり対策して臨んだ。向かい風の中でのレースはいつもこんなもの。ところどころでトリッキーな動きも見られたが、私自身は安全に走ることができ、さらには2秒のボーナスタイムを獲ることができとても満足している。

UAEツアー2023 第5ステージ結果

ステージ結果

1 ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ジェイコ・アルウラー、オランダ) 3:57’07”
2 フェルナンド・ガビリア(モビスター チーム、コロンビア)+0’00”
3 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ、アイルランド)
4 エミルス・リエピンシュ(トレック・セガフレード、ラトビア)
5 ティム・メルリール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)
6 サム・ウェルスフォード(チーム ディーエスエム、オーストラリア)
7 フアン・モラノ(UAEチームエミレーツ、コロンビア)
8 マーク・カヴェンディッシュ(アスタナ・カザクスタンチーム、イギリス)
9 オラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ、オランダ)
10 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ、フランス)

個人総合時間賞

1 レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー) 16:14’28”
2 ルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ、オーストラリア)+0’09”
3 ペリョ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+0’13”
4 ステファン・デボッド(EFエデュケーション・イージーポスト、南アフリカ)+1’03”
5 ワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス、オランダ)+1’06”
6 ハルム・ファンハウケ(チーム ディーエスエム、ベルギー)+1’12”
7 アンドレアス・レックネスン(チーム ディーエスエム、ノルウェー)
8 エイネルアウグスト・ルビオ(モビスター チーム、コロンビア)+1’13”
9 ゲオルグ・シュタインハウザー(EFエデュケーション・イージーポスト、南アフリカ)
10 アダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ、イギリス)+1’14”

ポイント賞

ティム・メルリール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)

ヤングライダー賞

レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)

中間スプリント賞

エドワルト・プランカールト(アルペシン・ドゥクーニンク、ベルギー)

SHARE

PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

No more pages to load